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ほっ、ほっ、ほーたる、来い!!

 蛍を見た。塾舎の横を流れる川の上で。

 塾が終わり、家に戻って晩ご飯を食べ、犬の餌をやりに塾舎まで戻ろうとしたら、屋根の上に仄かな光が点滅するのが見えた。車のライトが電線に反射したのかな、と思いながらも、じっと目を凝らしたら、また光った。えっ?まさか・・、と疑心暗鬼でさらに目を凝らしたら、ゆっくり動きながら小さな光が明滅するのが見えた。おおおお!!蛍!!!
 一瞬驚きで立ち竦んでしまったが、「妻にも見せよう!!」と踵を返してダッシュで家に戻った。
「おい!蛍がいるぞ!!」
「蛍?本当?」
「本当だ。来いよ!!」
「分かった」
と、台所からすっ飛んできた妻と一緒に元いた場所まで戻ったが・・・・。

 いくら目を皿のようにしても蛍は見つからなかった。
「ごめん、いない・・」
「そりゃあ、どこか行っちゃったんでしょう」
「そうだろうけど、嘘言ったみたいだな・・」
「嘘だとは思わないけど」
「本当に飛んでたんだから・・。光がすー、すーって走っていく感じ・・」
「それなら蛍だろうけど・・」
「しかし、こんな所に蛍がいるなんて・・」
「何年か前に見たことがあるよ」
「そう言えばそうだったな・・」

 どうしてこんな川に蛍が飛ぶのか、ちょっと不思議なので、蛍の生息条件を調べてみた。
1. 産卵できる条件であること。すなわち、産卵場所である苔類が繁茂していること。
2. 幼虫が生息できる条件であること。すなわち、餌であるカワニナの餌である珪藻類や水草類等があること。
3. 土繭を造ることのできる蛹化場所があること。
4. 成虫が生息できる条件であること。すなわち、休息の場所(樹木や草)があり、瀬や淵等変化に富んだ水路形態であること。

 その他に、ホタルを保護する河川の水質条件として、工場廃水や農薬等の汚水が流入せず、水温,水量が安定しており、溶存酸素量(DO)が常に飽和状態に保たれていることなどもホタルの生息条件として挙げられているが、この川が上の条件をすべて満たしているとは考えにくい。私が子供の頃は、泥で黄色く濁っているのが、町の繁栄の象徴であるとされていた、この川は、近年とみに浄化が進み、小魚が住むようにさえなったが、まさか蛍まで生息できるとは・・・、驚きだ。

 ヌートリアも住み、蛍も飛び交う不思議な川、そんなキャッチフレーズで売り出したら、人気が出るかな・・。




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