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リハビリ 2題

 大根の花を愛でられたのはよかったが、もうそろそろ畑に何か植えてもいいだろう、と先日農協へ父を連れて行った。だが、残念なことに、父が触手を伸ばすような種類の苗が売り出されておらず、結局何も買わずに戻って来てしまった。仕方のないことだが、それでもいつまでも畑仕事をしない父を見ているのは少々辛いので、無理にでも畑を耕してもらえるよう、昨日立ち寄ったスーパーの花屋で売っていた、野菜の苗を何本か買ってきた。


 キュウリを5本、ピーマンを3本、トマトを1本買ってきた袋を、「畑に植えてよ」と父に手渡したところ、案外素直に受け取った。面倒くさがるかな、と思っていたから、拍子抜けしてしまったが、自分でもそろそろ動き出さねば、と思い始めていたのかもしれない。これがいいきっかけになって、畑仕事に少しでも精を出してくれたらいいのにな、と思う。まあ、これくらいの量の苗なら、いいリハビリになるのではないだろうか・・。

 リハビリと言えば、私自身も、このところめっきり減った読書量を回復させるべく、一冊の本をそのとっかかりに選んでみた。


 昨日刊行されたばかりの、村上春樹「色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年」。Amazonに注文してあったものが、発売日当日に送られてきた。村上春樹のシンパではない私だが、彼の文章は非常に読みやすいので、読書量ががくっと落ちた今の私でも、最後まで読み進められるのではないか、と思って少し前に頼んでおいたのだ。
 さっそく40ページほど読んでみたところ、やはり彼は日本語の使い手としてはかなりの名人だ。特に比喩表現の豊穣さには驚く。喩えとして的確な表現ばかりで、物語にかなりの膨らみを持たせているように感じる。370ページほどの小説だが、このまま読み進めていけば苦もなく読破できそうだ。読書に対するリハビリとしては格好の作品・・、かどうかは今後の展開にもよるだろうが、今のところ期待が持てそうだ・・。

 
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