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「探偵はBARにいる」

 日曜日にTVで「探偵はBARにいる」を見た。映画を地上波で見るのは本当に久しぶりだったので、途中でCMが入るのが妙に懐かしく、「ああ、昔はこんな感じで映画を見ていたなあ・・」と感慨に耽ったりもした。でも、いくらトイレタイムが確保できると言っても、情趣を損なうことは否めない。
 この「探偵はBARにいる」は続編が公開されたばかりで、その宣伝効果を狙ったTV放映であることは重々承知していたが、一昨年に劇場で上映されたときは、大泉洋と松田龍平というコンビの意外さに興味が引かれ、見に行きたいとは思っていたものの、何かの都合で果たせなかっただけに、新聞のTV欄でこの映画が放映されることを知ったときは嬉しかった。公開当時も結構評判がよかった映画だったから、楽しみに見始めた。
 が、ストーリーはさほど取り立てて言うほどのものではなかった。謎解きにしては結末は安易に想像できるし、アクション映画としては目を見張るシーンもなかった。だが、私はそんなものに期待していたわけではない。ただあのおちゃらけ男の大泉洋がどんな探偵を演じるのか、そして「探偵物語」の工藤ちゃんの長男がどんな役を演じているのかに興味があっただけなので、正直言って次の写真を見るだけで十分だったのかもしれない。


 大泉洋が結構しぶい。随分昔に深夜番組でユルユルの彼の番組をよく見たが、その時に感じたねちっこさがまるでない。お笑い芸人出身かと思いたくなるキャラだが、役者から芸能活動を始めたというプロフィールに嘘はなかった。探偵として格好いいかどうかは別にして、探偵らしさが随所に現れていて、なかなかの好演だったと思う。
 松田龍平の方は、探偵の助手であり空手の名人という触れ込みだが、茫洋とした役が妙に似合っていた。松田優作の晩年はこんな顔をしていたなあ、と言いたくなるほどオヤジを彷彿とさせる顔立ちは、松田優作が生き返ったようで、ファンの私としては思わず拝みたくなるほどだ・・。どんどんいい役者になって、オヤジを越えられるよう頑張って欲しい。
 
 なら、この1作目を見て、2作目を見たくなったかと問われれば、しばし返答に窮してしまう。ストーリーのつまらない映画はやっぱりつまらないけど、出演者に魅力を感じる場合は、ストーリーの瑕疵を埋めて余りあることもよくある。迷うなあ・・。少し待ってDVD化されてから見ても十分だな、という気がしないでもないけど・・。


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