★ 連日、夏休み前の個別懇談会を行っている。子どもたちの実態は統計的な数字として全体として見がちだが、ひとり一人の生徒はそれぞれの課題を背負いつつ生きているのだということを実感させられる。
★ 最近の「学力」至上主義、学校間の学力や進路実績を競う姿を見ていると、教育という営みの豊かさが失われつつあるように思う。
★ 社会が豊かになり、行政のあり方が移り変わってきた中で、教育もかつての国策からサービスへと移行してきたように思う。
★ 教育、とりわけ公教育の目的は社会を形成する人材の育成、具体的には新たな労働力の形成が主な目的であったと思う。一方で、人間は幸福を追求する権利をもっているから生涯にわたり豊かな生活を送るための基礎力の養成を組織的に行うといった役割も公教育は担っている。社会的要請と個々のニーズ、それらを基盤に公教育は成り立っていたと思う。
★ 新しい学力観や「ゆとり」教育といったものは、こうした社会の変化の中で、公教育のあり方を問うた1つの革命的な出来事だったと思う。そうした改革が、十分な成果を残せず学力主義に、それも競争原理を導入する事によって、より単線的な形に回帰してしまうのは残念な事である。
★ もちろん改革を実行する上での条件整備が不十分であった事は事実であろう。学校という組織がそうした改革にふさわしい組織であったのか、教員の意識改革はどうだったか、教育行政のあり方はどうか、社会の受け入れ体制はどうであったか、多くの課題が浮き彫りにされている。
★ 悪しき平等主義は払拭しなければならない。「日本国民」は能力に応じて教育を受ける権利を有するのであるから、それを字面どおり実行して欲しいものだ。
★ しかし、足立区の学校ぐるみの不正が暴露したように、「学力」テストの平均点のランキングを競うことの愚かさを私たちは自覚しなければならない。
★ 「学力」を競うのも結構だが、その過熱と裏腹に公教育は何かを失っているように思えてならない。芸術に親しむこと、自然に親しむこと、人に優しくすることなど人間が生きていく上で数字に表されないたくさんの価値が存在している。
★ 学校にとって「学力」が優秀でない生徒は不要なもの、邪魔なものでよいのか。生徒ひとり一人の抱える悩み課題を共に考え、解決していくことは、学校の役割、教員の仕事ではないのか。
★ 昨今、学校では受け入れてもらえないこうした生徒ひとり一人の悩みを塾に相談される父母や子どもが増えてきた。学校と塾が役割を交換したのかと思えるほどの不思議な事態だ。
★ 公教育の豊かさを失わないで欲しいものだ。
★ 最近の「学力」至上主義、学校間の学力や進路実績を競う姿を見ていると、教育という営みの豊かさが失われつつあるように思う。
★ 社会が豊かになり、行政のあり方が移り変わってきた中で、教育もかつての国策からサービスへと移行してきたように思う。
★ 教育、とりわけ公教育の目的は社会を形成する人材の育成、具体的には新たな労働力の形成が主な目的であったと思う。一方で、人間は幸福を追求する権利をもっているから生涯にわたり豊かな生活を送るための基礎力の養成を組織的に行うといった役割も公教育は担っている。社会的要請と個々のニーズ、それらを基盤に公教育は成り立っていたと思う。
★ 新しい学力観や「ゆとり」教育といったものは、こうした社会の変化の中で、公教育のあり方を問うた1つの革命的な出来事だったと思う。そうした改革が、十分な成果を残せず学力主義に、それも競争原理を導入する事によって、より単線的な形に回帰してしまうのは残念な事である。
★ もちろん改革を実行する上での条件整備が不十分であった事は事実であろう。学校という組織がそうした改革にふさわしい組織であったのか、教員の意識改革はどうだったか、教育行政のあり方はどうか、社会の受け入れ体制はどうであったか、多くの課題が浮き彫りにされている。
★ 悪しき平等主義は払拭しなければならない。「日本国民」は能力に応じて教育を受ける権利を有するのであるから、それを字面どおり実行して欲しいものだ。
★ しかし、足立区の学校ぐるみの不正が暴露したように、「学力」テストの平均点のランキングを競うことの愚かさを私たちは自覚しなければならない。
★ 「学力」を競うのも結構だが、その過熱と裏腹に公教育は何かを失っているように思えてならない。芸術に親しむこと、自然に親しむこと、人に優しくすることなど人間が生きていく上で数字に表されないたくさんの価値が存在している。
★ 学校にとって「学力」が優秀でない生徒は不要なもの、邪魔なものでよいのか。生徒ひとり一人の抱える悩み課題を共に考え、解決していくことは、学校の役割、教員の仕事ではないのか。
★ 昨今、学校では受け入れてもらえないこうした生徒ひとり一人の悩みを塾に相談される父母や子どもが増えてきた。学校と塾が役割を交換したのかと思えるほどの不思議な事態だ。
★ 公教育の豊かさを失わないで欲しいものだ。