「平家物語」の冒頭「祇園精舎の鐘の音・・・・・生者必滅、会者定離・・・」と、
無常を語られていますが、人間生きている限りは、「生・老・病・死」はたどる
道です。
12月から2月までわずか4,50日の間に私の地区では(戸数200戸)7人の
方が亡くなられました。3人は若い方でガン死でした。4人は80歳前後と高齢
でした。
今日も葬儀に参列しましたが、まだ35歳(数え年)と言う若さで、数年の闘病
生活(乳がん)だったそうです。多数の弔問者でしたが、最後の挨拶では、みな
さん涙を流していました。
天寿を全うしての「死」は周りも受け入れ、ただただ「ご冥福を・・・」と
言葉にも出ますが、夭折の場合は「なぜ!・・・・」と言葉になりません。
慶応病院の医師 近藤 誠氏(患者よ!がんと闘うなの著者 ) はがんの
場合、再発の事実を告げるときが一番辛く切ないと、「死」の宣告同然
だからと言う。患者本人はもっと辛く、不安や恐怖に苛まれる。
しかし、やがて運命を受け入れていくようだ。と・・・・・内心の葛藤はあるだ
ろうが・・・・・最後を迎えるまで、乱れた様子はみせない。頭が下がると・・・・
今日の方も最後には子供達や周りの人に言葉を残して、静かに逝ったそう
でした。
わたしの姉も、再発がんは告知しなかったけれど、最後の入院では、自分
なりに受け入れ、涙を浮かべながらも、周りにお礼の言葉を残して、安らかに
逝きました。
五木寛之氏も著書「天命」の中で生きていることも、死ぬことも天命と思え
ばと、・・・・・
納得できない「死」もありますが、再び帰ることのない事実を見つめていく
ことも運命を受け入れることでしょう。