この事物の体制下では、地球の美しさとは逆に絶えず戦争やテロの暴虐が生じます。日々のニュースには絶えず諸悪のニュースが流れます。国は警察の権力を組織的行使しますが、それでも犯罪はなくなりません。不公正や不道徳も蔓延し、対処しにくい危機の時代を招いています(テモテ第二3:1~5)。世界に目を向ければ、シリアからの難民の方々の苦悶、また8~10憶の人々が食糧不足に苦しんでおられます。このように、この地上に神エホバの目的とは逆のことが生じています。この地上に神エホバの目的とは異なる邪悪な事柄が何故生じているのでしょうか。神エホバの敵サタンが、どのように存在するようになったかを知るのはとても重要なことです。聖書は重要な情報を与えてくれています。
聖書の巻末の啓示の書には、神エホバの反対者サタンがエデンの園に現れたことについて記されています。この反対者は「蛇」として説明されていますが、単なる動物ではありません。啓示の書では、この「蛇」が「悪魔またサタンと呼ばれ、人の住む全地を惑わしている」ことが明らかにされています。その者は「初めからの蛇」とも呼ばれています(創世記3:1.啓示12:9)。悪魔またサタンと呼ばれる強力なみ使い、つまり目に見えない霊の被造物は蛇を使って、弱い女性のエバに話しかけました(創世記3:1~5)。特別な話す技術を持つ人が、すぐそばの人形から声が出ているように見せかけるのと同じです。悪魔サタンは、神エホバが人間のために地球を美しく整えアダムとエバが生活し始めた時、すでに存在していたに違いありません(ヨブ38:4,7)。
しかし、神エホバの創造物はすべて完全なのですから、だれがこの「悪魔またサタン」を作ったのか、という疑問が生じます。簡単に説明すると、神エホバの霊の子のひとりが自ら悪魔サタンになったのです。どうしてそのようなことが生じるのでしょうか。例えば、以前は正直で立派だった人が泥棒になることがあります。なぜそうなるのでしょうか。人は、心の中で悪い欲望が強まっているのに、それをそのまま放っておくことがあります。欲してはならないものについて考え続けるなら、悪い欲望は非常に強くなるでしょう。そして、欲望を遂げる機会が訪れると、以前から抱いていたその悪い欲望に駆られて自ら行動を起こすのです(ヤコブ1:13~15)。
悪魔サタンの場合がそうでした。この者はエデンの園で神エホバがアダムとエバに与えた指示を聞いたようです。その指示は、アダムとエバが結婚し子供を産み、その二人の子孫で楽園を広げ地を満たすことを求めるものでした(創世記1:27,28)。さらに「善悪の知識の木については、あなたはそれから食べてはならない。それから食べる日にあなたは必ず死ぬからである」のという指示でした(創世記2:17)。この者は、「そうだ。この人間たちすべて、神エホバではなくわたしを崇拝させることが出来るのだ」と考えたのでしょう。それでこの者は心の中で悪い欲望を募らせ、結局はエバを欺く行動を取り、神エホバについての巧みな偽りをエバに伝えました(創世記3:1~5)。こうしてこの者は、自ら「悪魔サタン」になりました。「悪魔」と訳される元の言葉には、「中傷する者」という意味があります。この者は「サタン」にもなりました。これに相当する言語には、神エホバの「反対者」という意味があります。
悪魔サタンは巧みな偽りと策略を用いて、アダムとエバが神エホバの指示に逆らうように仕向けました(創世記2:17;3:6)。その結果、従順でなければ死ぬ、というエホバの言葉通り、アダムとエバはやがて死にました(創世記3:17~19)。アダムは神エホバに対して罪を犯した時に不完全になったので、私たちアダムとエバの子孫はすべてアダムから罪を受け継ぎました(ローマ5:12)。この状況は、パンを焼く時に使うパン型の例えで説明できるでしょう。パン型にへこみがあれば、その型で作るパンはどうなるでしょうか。どのパンにも必ずへこみが生じます。つまり不完全なものになります。それと同じく、人間はみなアダムの犯した罪から不完全さという「へこみ」を受け継いでいるのです。そのような理由で人間は病気をしたり、老化し、死に至るようになりました(ローマ3:23)。ですからイエスは悪魔サタンを「その始まりにおいて人殺し」と呼びました(ヨハネ8:44)このエデンの園で生じた重大な出来事は何を意味しているのか、さらに次回お伝え致します。
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見上げ見る 皇帝ダリア 見事なり 今日の一句
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近くの道端に咲いている「皇帝ダリア」