揖斐川図書館で本を物色しているとときたま面白い本に出会うことがある。今日は時期的には随分早い話題となるが、「ヒルは木から落ちてこない。-ぼくらのヤマビル研究記」樋口大良+子どもヤマビル研究会を紹介する。まず、始めにおじさんのヤマビル体験記から始めよう。今やヤマビルは至る所に棲息している。特に印象に残っているのは今淵ヶ岳(1048.4m)で、瀧神社の登山口に無数のヤマビルが鎌首持ち上げていた。そして、鈴鹿の釈迦ヶ岳を朝から雨だったのにもかかわらず登り、帰りに何匹ものヒルを駐車場で追い出したものの、なんと家の浴場まで持ち込み、これを始末しようとしたが、容易にできなかった。結局、塩により成仏させた。登山の際はスポーツタイツをはき、足下には忌避剤をスプレーするので滅多にやられることはないが、それでも血が出ているのに気がつくことがある。
山と渓谷社発行 真ん中のコブラのようなのがヒル(先端にYの字の口、お尻には強力な吸盤があり、尺取り虫のように移動する)
愛用するヒルの忌避剤・ヒル下がりのジョニー これを製造しているのが四日市の会社で社長が西村ジョニーさん 研究会のサポートを行った
ヒルを知らない人向けの写真 ヒル研究会のメンバーの腰に着いているのがヒルで既にかなり吸血している。この後、このヒルは落下し、気づいた頃にはヒルはいなくて、出血だけが残っている。
吸血前のヒルは最初の写真のコブラ ヒルは吸血時に麻酔剤を出すそうだ これで吸われていても痛くない ヒルは蚊と違い病原菌を媒介しないことは安心材料
2011年4月12名の小中学生が集まり、ヤマビルの研究が始まった。まずは観察から始まり、次第にその生態にまで子どもとは思えないような中味まで研究内容は進んで行った。その中でいわゆる通説「ヒルは木から落ちてくる」、「鹿がヒルを広く拡げている」が正しいかを調査研究していく。おじさんもヒルは木から落ちてくる、特に梅雨時などと聞かされていたのだが、実際に経験したことはない。子どもたちはヒルが一杯いるところで、地面にブルーシートを敷き、地面からのヒルが上がってくるのを忌避剤で防ぎながら、木から落ちてくるのを待った(本の表紙の写真)。ところが場所を変えてやっても、ヒルが木から落ちてくることはなかった。ヒルは木には登らないのであった。木から落ちてくるのは蓑虫のような幼虫ではないかというのが結論である。次に子どもたちは足下から侵入してくるヒルが身体のどこまで上がってくるのかを実験した(吸血されないように首から下をビニールで覆った)。少しその前にあった実験を紹介しておかないといけない。ヒルは目があるわけではない、何に反応するかというと二酸化炭素だ。足音に気づき、さらに二酸化炭素により活気づく。団体で登っている場合、二酸化炭素が溢れかえる列の後の人ほど被害に遭うことになる。実験に戻ると、ヒルは身体を登って行きながら、侵入できるところを探す。この場合ないので温かい場所にじっとしているか、中には首まで上がってくるヒルもいる。ヒルは木から落ちてくるのではなく、身体を登っていくのだということがわかる。しかし、この結果を夏山フェスティバルなどで発表するのだが、相変わらず木から落ちてくるという登山者もいる。
次に鹿がヒルを身体に着けて、広範囲にばらまいているというおじさんもそう思っていた説はどうか。ヒルが吸った血のDNA鑑定(もちろんこの調査は子どもたちが行ったものではなく、研究者が行った)では鹿もいるのだが、他の動物もいるということが分かった。蛙の血を吸っている例もあった。鹿が運んでくるなら、その身体にヒルが着いていなければならないし、鹿が通る獣道にヒルがいないといけないのだが、これは否定された。ヒルにとって棲息条件が良い場所(平でじめじめしていて落ち葉などがある場所、ヒルスポットと呼んでいた)から雨などにより流されて広まるのではないか。遠距離では鹿がヒルを運び、近距離では雨がヒルを大量に運ぶのではないか。そして山が荒れているのがヒルを増やす大きな原因となっている。里山などで草を頻繁に刈っていれば、そこは陽が当たり乾燥する。ヒルは乾燥には全く弱い。
ここにまとめがしてある
そのほか、参考になる点は、石灰岩の山は多く、花崗岩の山は少ない。前者は藤原岳、霊仙、飯盛山(揖斐川町)、後者は御在所岳。伊吹山も石灰岩だと思うがあまり聞かない。
最後に指導者が素晴らしいと子どもはぐんぐん伸びていくんだと感じた。子どもの好奇心をうまく使えば思わぬ能力を誰もが発揮することができるのだと。
ここからは、話題を変えていつもの城ヶ峰。揖斐の市街の積雪は50cm程度で、今日はワカンを使って城ヶ峰に登ることにした。
揖斐小学校から右側が城ヶ峰
観音様のあるところ ここでワカンを着けた
城台山城跡 ここの手前で男性が下っていった 雪多いですねという会話を交わした 結局この人のつけたトレースを利用することになった
鹿と思われる足跡 大型の雄の鹿か?
反射板
城ヶ峰の山頂が見える
城ヶ峰山頂 結局家から約2時間かかった(いつもの倍)
☆お知らせ
3月から毎月第二土曜日、三輪神社8時半から城ヶ峰を登ります。興味のある方歓迎します。出欠の連絡は不要です。このとき、「城台山日記」及び「奥揖斐山荘」の主も参加します。
山と渓谷社発行 真ん中のコブラのようなのがヒル(先端にYの字の口、お尻には強力な吸盤があり、尺取り虫のように移動する)
愛用するヒルの忌避剤・ヒル下がりのジョニー これを製造しているのが四日市の会社で社長が西村ジョニーさん 研究会のサポートを行った
ヒルを知らない人向けの写真 ヒル研究会のメンバーの腰に着いているのがヒルで既にかなり吸血している。この後、このヒルは落下し、気づいた頃にはヒルはいなくて、出血だけが残っている。
吸血前のヒルは最初の写真のコブラ ヒルは吸血時に麻酔剤を出すそうだ これで吸われていても痛くない ヒルは蚊と違い病原菌を媒介しないことは安心材料
2011年4月12名の小中学生が集まり、ヤマビルの研究が始まった。まずは観察から始まり、次第にその生態にまで子どもとは思えないような中味まで研究内容は進んで行った。その中でいわゆる通説「ヒルは木から落ちてくる」、「鹿がヒルを広く拡げている」が正しいかを調査研究していく。おじさんもヒルは木から落ちてくる、特に梅雨時などと聞かされていたのだが、実際に経験したことはない。子どもたちはヒルが一杯いるところで、地面にブルーシートを敷き、地面からのヒルが上がってくるのを忌避剤で防ぎながら、木から落ちてくるのを待った(本の表紙の写真)。ところが場所を変えてやっても、ヒルが木から落ちてくることはなかった。ヒルは木には登らないのであった。木から落ちてくるのは蓑虫のような幼虫ではないかというのが結論である。次に子どもたちは足下から侵入してくるヒルが身体のどこまで上がってくるのかを実験した(吸血されないように首から下をビニールで覆った)。少しその前にあった実験を紹介しておかないといけない。ヒルは目があるわけではない、何に反応するかというと二酸化炭素だ。足音に気づき、さらに二酸化炭素により活気づく。団体で登っている場合、二酸化炭素が溢れかえる列の後の人ほど被害に遭うことになる。実験に戻ると、ヒルは身体を登って行きながら、侵入できるところを探す。この場合ないので温かい場所にじっとしているか、中には首まで上がってくるヒルもいる。ヒルは木から落ちてくるのではなく、身体を登っていくのだということがわかる。しかし、この結果を夏山フェスティバルなどで発表するのだが、相変わらず木から落ちてくるという登山者もいる。
次に鹿がヒルを身体に着けて、広範囲にばらまいているというおじさんもそう思っていた説はどうか。ヒルが吸った血のDNA鑑定(もちろんこの調査は子どもたちが行ったものではなく、研究者が行った)では鹿もいるのだが、他の動物もいるということが分かった。蛙の血を吸っている例もあった。鹿が運んでくるなら、その身体にヒルが着いていなければならないし、鹿が通る獣道にヒルがいないといけないのだが、これは否定された。ヒルにとって棲息条件が良い場所(平でじめじめしていて落ち葉などがある場所、ヒルスポットと呼んでいた)から雨などにより流されて広まるのではないか。遠距離では鹿がヒルを運び、近距離では雨がヒルを大量に運ぶのではないか。そして山が荒れているのがヒルを増やす大きな原因となっている。里山などで草を頻繁に刈っていれば、そこは陽が当たり乾燥する。ヒルは乾燥には全く弱い。
ここにまとめがしてある
そのほか、参考になる点は、石灰岩の山は多く、花崗岩の山は少ない。前者は藤原岳、霊仙、飯盛山(揖斐川町)、後者は御在所岳。伊吹山も石灰岩だと思うがあまり聞かない。
最後に指導者が素晴らしいと子どもはぐんぐん伸びていくんだと感じた。子どもの好奇心をうまく使えば思わぬ能力を誰もが発揮することができるのだと。
ここからは、話題を変えていつもの城ヶ峰。揖斐の市街の積雪は50cm程度で、今日はワカンを使って城ヶ峰に登ることにした。
揖斐小学校から右側が城ヶ峰
観音様のあるところ ここでワカンを着けた
城台山城跡 ここの手前で男性が下っていった 雪多いですねという会話を交わした 結局この人のつけたトレースを利用することになった
鹿と思われる足跡 大型の雄の鹿か?
反射板
城ヶ峰の山頂が見える
城ヶ峰山頂 結局家から約2時間かかった(いつもの倍)
☆お知らせ
3月から毎月第二土曜日、三輪神社8時半から城ヶ峰を登ります。興味のある方歓迎します。出欠の連絡は不要です。このとき、「城台山日記」及び「奥揖斐山荘」の主も参加します。
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