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橋下市長を「応援」する理由-規定演技で合格点を取れなきゃ保守も反日もないですよ

2011年12月28日 15時22分44秒 | 雑記帳

⤴️ブログ冒頭の画像:記事内容と関係なさそうな「美人さん系」が少なくないことの理由はなんだろう?

https://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/c566c210ad11db94fc1d87a5fddcf58e




◆橋下市長、労組に庁舎退去要求へ…ヤミ専従調査も

大阪市の橋下徹市長は26日、市役所内にある職員労組6団体の事務所に退去を求める考えを明らかにした。橋下市長は「職員組合と市役所の体質をリセットする。組合の事務所には庁舎から出て行ってもらう」としている。組合活動をしながら給料を受け取る「ヤミ専従」の有無について全庁調査する意向も表明し、職員労組との対決姿勢を鮮明にした。

この日の市議会交通水道委員会で、橋下市長が代表を務める大阪維新の会の市議が職員の内部告発として、市営バスの運転手らでつくる大阪交通労働組合(大交)幹部が、11月の市長選の報告集会に参加する名目で勤務時間中に職場を離れたことを指摘した。これに対し、交通局は、大交執行委員で、50歳代のバス運転手が市長選報告の組合集会に参加しようと、勤務終了前に東成営業所に出かけたことを認めた。ダイヤには影響なかったが、交通局は「職務専念義務違反に当たる」とし、処分する方針を示した。

また、維新市議は「庁舎内で、前市長の推薦者カードが勤務時間内に配布されていた。過去にヤミ専従問題で大量の処分者を出しているのに、いまだにこのようなことをやっているのか」などと指摘。新谷和英交通局長は「時間内の組合活動や職場での政治活動の疑いがあったことは誠に遺憾」と答弁した。

これを受け、橋下市長は「今までは組合が推したトップが(市長に)当選してきたから許されたのだろうが、僕は一切許さない。公の施設での政治活動はあってはならない」と述べた。

市役所地下1階には、大交が加盟する市労働組合連合会(市労連)など労組6団体が入居。月額計280万円の家賃は現在60%減免しているが、橋下市長は委員会終了後、報道陣に「まず減免をゼロにする」とし、退去時期は来年5月以降になるとの見通しを示した。


http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20111227-OYO1T00189.htm?from=top






橋下徹大阪市長に関しては、公立学校における国旗・国歌の取り扱いの正常化推進にビビった左翼・リベラル派のプロ市民からの誹謗中傷だけではなく、橋下市長は「保守ではない」「真正保守では絶対にない」とか、「大阪府知事時代の「業績」は数字のまやかしだ」「彼は大阪の景気を回復させてはいない/マクロ経済の経済政策のイロハもわかっていない経済音痴だ」等々の批判が保守系市民からも聞かれるようです。

私は、金利政策・財政政策を両輪とするマクロ経済政策の部面において、白黒はっきり言えば、その両面でほとんど権限のない大阪府の元知事に対して「大阪の景気を回復させてはいない、マクロ経済政策のイロハがわかっていない」等々の批判は批判の為にする批判、一種の「坊主憎くけりゃ袈裟まで憎い」式の単なる嫌悪の表明にすぎないと思わないでもありません。加之、橋下氏は別に、「保守」なり、まして、「真正保守」なるものを標榜してきたわけでもない以上、「保守/真正保守ではない」という主張は、それが事実であれ批判としては成立しない。要は、それは橋下氏に対する「やつは仲間ではない!」というレッテル貼りにすぎない。と、そう私は考えます。

而して、数字だけのことにせよ、要は、帳簿上のことにすぎないにせよ、
橋下元知事が、例えば、


・職員給与・ボーナス・手当・福利厚生カット、退職金カット(全国初)→人件費1300億円削減
・一般施策の経費見直し、建設事業費カット→1100億円削減
・大阪府が負担する借金の残高を3100億円削減、歴代知事が踏襲してきた赤字隠し手法の廃絶
・天下り先の大阪府出資法人を44→28に削減、赤字垂れ流しハコモノ28施設を廃止・見直し
・府の全ての公金支出と予算要求をHPで全面公開(全国初)、情報公開度ランキングで28→1位に
・東京都と連携して民間企業と同じ複式簿記の会計制度を導入
・国の直轄事業負担金制度見直しを訴え国に認めさせる
・関空と伊丹空港の経営統合を国交省に認めさせたほか、国交省の「大戸川ダム」計画を建設中止
(国交省の計画が知事の意見で凍結されたのは全国初)
・街頭防犯カメラ1700台・LED防犯灯1940器を設置
(その結果大阪府の犯罪件数は平成19年→22年で24%減少。全国の17%を上回る成果)
・ひったくり件数ワーストを35年ぶりに返上、街頭犯罪件数ワーストも11年ぶりに返上
・部落解放同盟に40年間無償貸与されていた「大阪人権センター」を解体。各種同和予算の削減
・教員に国旗・国歌の起立斉唱を義務づける条例を制定(全国初)。
・朝鮮高級学校補助金を停止
・公立学校に塾講師を派遣し無料補習授業。全国学力テスト小学校部門の大阪府順位は41→31位に
・大阪府議定数109から88に 


これらを行ったのは事実でしょう。そして、
この程度の「業績」でさえ達成できた首長はそう多くはない。
これまた事実ではないでしょうか。




敷衍します。アメリカのMBAでは、就中、ハーバードやスタンフォード等々のTopスクールの入学審査においては、出願書類に含まれる「エッセー:statement of purpose」の出来映えがその合否を決定的に左右します。

而して、そのエッセーの代表的な質問の一つが、「志望動機・キャリアゴール:Objective」に加えて「業績において示された能力やポテンシャル:Achievements, Accomplishments」を問うもの。

要は、「Objective:What is your short term and long term career goal, and how will the MBA experience influence your ability to achieve your goals?」(短期・長期各々のあなたのキャリアゴールを教えてください。そして、当MBAで得られるであろう経験がそのキャリアゴールの実現にどう役に立つとお考えかについても教えてください)に加えて、「Achievements:Describe your achievements within the last five years that are good indicators of your potential for a successful management career and why you view them as such. 」(直近5年間の業績の中で、あなたが経営管理者として成功できる人物であることを示唆している事例を紹介してください。そして、それらの業績からなぜにあなたの成功が推測できるのかについてもご説明ください)が重要な質問事項、逆に言えば、MBA側の切実な関心事項ということ。

そして、あるお菓子会社で企業派遣制度に応募してMBAに出願した方は、Achievementsを「首都圏の対コンビニ販売企画担当者のとき、前任者の前年実績に比べて20%アイスクリームの売り上げ増、利益に至っては30%のアップを達成した」ことを中心に纏められた。

その結果はTopスクール全滅。而して、「不合格の理由が知りたい~!」という本人と派遣元人事研修担当の要請を受けて、私は当時懇意のMBAアドミッション担当者に(もちろん、「一般論」に仮装してですが)理由を聞いた。で、その結果は?

KABU:
日本でもアイスクリームの商品市場は成熟したマーケットであり、まして、対コンビニ営業は競争の厳しいチャネル営業。ならば、「前年比、売り上げ20%増、利益30%増」というのは、企画力・実行力ともにこの出願者のビジネスリーダーとしての資質を示していないか?

アメリカ中西部の某MBAアドミッションディレクター:
「前年実績に比べて売り上げ20%増、利益30%増」ねぇ・・・。
彼が担当した年の夏は前年よりも暑かったのかい?


要は、「業績」というものは「それを達成する困難さ」(他者との比較における困難さの度合いの説明/達成する上で乗り越えなければならないハードルの説明)を欠く場合、それは単なる「事務的記録」にすぎないということです。閑話休題。




アメリカのMBAを巡るエピソードまで持ち出してきて何が言いたいのか。それは、橋下氏の府知事時代の業績も、単なる数字的の羅列であればそれもまた単なる「事務的記録」にすぎないということ。けれども、それが、

(甲)例えば、「教員に国旗・国歌の起立斉唱を義務づけた条例の制定」「職員給与・ボーナス・手当・福利厚生カット、退職金カット」一つとっても、小泉構造改革の5年間を僅かの例外にして続いてきた、否、民主党政権下で一層悪乗りの度を増した55年体制的な政官財労組の「鉄の平行四辺形」に対するチャレンジであり、

(乙)石原都知事の素晴らしい「業績」を別にすれば、(繰り返しますが、それが「数字上のもの/帳簿上のもの」にすぎないにせよ、)これら程度の「実績」さえ行えた都道府県の首長は希有であり、まして、大阪府知事としては前代未聞の事績であったことを鑑みれば、   


「大阪府知事時代の「業績」は数字のまやかしだ」という主張も、やはり、為にする批判の域を出ていない。蓋し、アメリカのMBA流の業績評価の観点からも橋下氏は大阪府知事としても評価すべき「実績」を残したと言うべきなのだと思います。




まして、問題は地方政治。外交や産業政策、あるいは、国家の社会統合を睨んだイデオロギー政策(個別日本においては、それは「天壌無窮、皇孫統べる豊葦原瑞穂之国」の<政治的神話>の維持強化に他なりませんけれども)等々が、原則、主要なイシューではない地方政治。より正確に言えば、外交・産業政策・イデオロギー政策が(その部面でも「実績」を残すことは素晴らしいことではあるでしょうが)首長の「実績」の採点対象ではない/配点が低い地方政治において、首長の評価は行政のルーティーンにより重きが置かれるのが当然ではないでしょうか。

要は、「愚かな天才・浅田真央」よりも、鉄の意志で凡庸な非凡を貫いた「入神のキムヨナ姫」のスコアが高くて当然なのだ。と、そう私は考えます。

畢竟、地方の首長に関して(実は、現下の福祉国家の大衆民主主義社会では国政でもその傾向は顕著でしょうが、まして、地方政治においては)、彼や彼女が保守だの左翼だの、真正保守だの売国だのの鑑定や評価は、彼や彼女が最低限の行政経営が出来ていて初めて評価の項目になること。フィギュア-スケートの昔の採点システムに喩えれば、規定演技での出来が拙ければ、思想的の評価の土俵にも上がれないということ。



而して、確かに、橋下氏の言動を見るに、些か、ポピュラリズムの気配を感じなくはなく、率直に言えば、人間的には今一つ信じられない。だから、結局、石原都知事とは違い橋下氏にそうそう高いスコアは上げられない、鴨。

まー、合格最低水準の60点くらいなの、鴨。

でもね、(石原都知事を除けば)他はみんな不合格だからね(笑)

笑い事ちゃうちゅーねん!


畢竟、こう考えれば、大阪市長としての橋下氏を応援するに如くはないの、鴨。
と、そう私は考えます。




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1 コメント

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橋下市長 (ぽん太)
2012-01-21 00:02:22
君の言う通りだ
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