英語と書評 de 海馬之玄関

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「大連立」構想 Vs 「大分裂」構想

2007年11月06日 09時00分13秒 | 徒然日記

福田康夫首相と小沢一郎民主党代表による「大連立」構想が政局を凍りつかせてしまいました。民主党が連立反対の立場を崩していない以上、とりあえずは、大連立は「構想」のままでしばらく推移するのでしょうし、小沢氏がまた民主党を出て新党を作るだけの「大山鳴動して小沢新党の一党」で終る可能性もなくはない。

けれども、私は「大連立構想」の報道に最初に接したときには、「やられた!」「福田の若旦那は侮れない」と思いました。Yahoo版ブログの【投票コーナー】に書いた自家コメントを転載させていただければ、

個人的には、大連立など組まれたら「保守改革派の政権」は更に2年くらい遠のく→その間に反日的な外交政策が推進される→困る、でしたが、民主党とすれば(というか福田若旦那とすれば)最善手に近い。

これだけ見ても、あくまでも政局眼に限定しますが、福田-小澤侮りがたしと思いました。やられた、と。けど、民主党は乗らないようですね(笑)。馬鹿だなー、ドイツの万年野党SPD(ドイツ社会民主党)が60年代後半に政権を取り、80年代後半までの安定政権を続けられたのも、「大連立」によって政権政党として国民の信頼を勝ち取ったからなんですけどね。もう一度、馬鹿だなー、「ほっ」です。



「やられた!」と呟いた私の心境は、そうTVアニメ版の『宇宙戦艦ヤマト』で、ガミラスの虎の子の空母が全滅した場面、ガミラスの名将ドメル将軍の捨て身の戦術に対して、ヤマトの沖田艦長が呟いた「これがガミラスの戦いか。(われわれの負けだ)」であり、大連立なるものは単なる「構想」に過ぎなくなりつつある現在の私の心境は、『宇宙戦艦ヤマト』の同じ場面で、空母群が全滅した後、ガミラスのドメル将軍が艦隊日誌に書いた言葉、「ヤマト侮りがたし」です。

蓋し、大連立が実現したならば、(1)大量の反日議員が与党に入り込み日本を危うくする立法が目白押しになる。かつ、(2)大連立の体制は「地味ながらも安定感」を帯びたものになり、政界再編は確実に1年は先送りされる。そのような我々、保守改革派にとってあまり愉快でない政治体制が(民主党が「清水の舞台から飛び降りる」気さえあれば)実現までもう一歩の所まできていた。これを鑑みるに、敵ながら<福田ー小沢>のこの件を巡る手練手管は見事と言うしかないでしょう。

平成の大宰相・小泉純一郎元首相は「政局の天才」の評価を欲しいままにした。彼の、後藤田正晴元官房長官・副総理が、まだ、陣笠議員に近い頃の若き小泉氏を評して「政局眼には尋常ならざるものを持つ」と語ったことは有名ですけれど、<小泉純一郎>は与えられた政局から常人では発見できない妙手を見つけ出し、果断にそれを実行するという点で、正に、「政局の天才」でしたでしょう。而して、おそらく政局と人事の天才<小泉>は自民と民主双方の「大分裂」による政界再編をもくろんでいた。

それに対して、今次の「大連立」を衆議院選挙前に打ち出した、<福田-小沢>の政局構想力は、研究と理詰めの消去法から出たものであり、天才的な閃きは感じさせないものの研究と論理に裏打ちされた力強さを感じさせる。小泉が日本刀なら福田は青竜刀。将棋に喩えれば、小泉政局が谷川永世名人の光速の寄せや羽生八冠の羽生マジックならば、福田政局は(長年の研究の蓄積が花開いた)藤井システムか丸山元名人流の角代わり戦法か。「大分裂」と「大連立」。いずれにせよ、福田-小沢侮りがたし。


今はただ、民主党内の<政局センスが悪い議員>や<朝日新聞>に「大連立絶対反対」で頑張っていただき、日本の内政・外交を「極めて不明確かつ不当に協調主義的な路線」で固めかねないこの構想が文字通り画餅に帰すことを願ってやみません。



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