まるで太陽のようなお月さまが川に浮かんでた。
決勝は6時からなので、もう寝ます。
錦織選手は、日本代表ではない。
日本人としてではなく、たった一人で世界に挑んでいる。
テニスには、そういう潔さがある。
他のスポーツみたいに、ナショナリズムをねじ曲げて、競技の中に組み込んだりされていない。
ジョコビッチに勝った準決勝を録画で見ている。
「勝たなければならない」
といった悲壮感が全くない。
世界ランキングNO.1と互角どころか、翻弄している。
楽しそうに。
全くすごい選手が現れた。
ボルグ、コナーズ、マッケンローにも匹敵する、テニスの全史におけるの最重要人物のひとり
になっていくであろう。
彼は、現代のテニスをよりエキサイティングなものへと変節させる力を持っていると思う。
その攻撃的なスタイルは、おのずと、より若いプレーヤーの道しるべとなるであろう。
グランドスラムの決勝に日本人が初めて出場することがすごいのではない。
錦織圭という選手が世界のテニスを新しいものにしようとしていることがすごいのだ。
この攻撃的なテニススタイルは、世界の誰もが潜在的に求めていたもの。
テニスをとてもエキサイティングなものに変える力を持った選手が現れた。
それが、たまたま日本人だった。
その人が日本人であるおかげで、このすごいプレーヤーのこと、すなわちテニスの新しい時代について、
我々はより深く理解できる幸運を手に入れたのだ。
日本語でその技術、メンタル、心の動きまでを本人の言葉でリアルタイムにダイレクトに聞くことができる。
そう、テニスはこんなに面白いスポーツなのだ。
おやすみなさい。