うたたね日記

アニヲタ管理人の日常を囁いております。

アスカガ運命の出会いの日記念SS②『同じ空の下で』

2025年03月08日 19時33分32秒 | ノベルズ
運命の出会い―――
あの日、君と俺はあの孤島で出会った。
ナチュラルとコーディネーター。連合軍とザフト。
お互いに対する憎しみも、恨みも、何もないのに、ただ所属が違うというだけで、当たり前のように向け合わざるを得なかった銃と刃。

(・・・違う・・・)

語り合う中で、いがみ合うはずの感情は失せ、知ったのは「憎む理由もない同じ人間だ」ということ。
当たり前のように刷り込まれていた価値観が覆されたような違和感。それが俺の決意して向けたはずの刃を鈍らせた。いつもならあっさりと敵を倒し、止めを刺していたはずなのに、構えた刃がどうしても動かなかった。
君も同じだ。銃を抱え、セフティーを外し、それでも泣きながら引き金を引けなかった。
君も俺を見てくれた。ザフトでもコーディネーターでもない、「俺」個人として。
だから別れるとき、何気ないように君は名を告げてくれた。
「カガリだ。お前は?」
「アスラン。」
君は笑顔で頷き、走り去っていったな。

俺の心に芽吹いた小さな蕾
戦争、という憎しみを糧とする最中に全く異質の「愛」が生まれた日。
あの日から、いつも君は俺の心を救ってくれたな。
「殺したから殺されて、殺されたから殺して、それで最後は本当に平和かよ!?」
「逃げるな!生きる方が、戦いだ!」
心にダイレクトに突き刺さる言葉は、何時しか俺の心を強くして。
ZAFTアカデミーの首席、最強の戦士、冷静で優秀・・・皆上辺だけの俺しか見ていない。
いや、俺すら見ようとしなかっただけだ。
己が作り出す強さと裏腹に、こんなに心が脆かったことを。
だけど父のためにも、亡き母のためにも優秀たる軍人であることを、当たり前のように義務付けられていた俺の心は、その分脆くなっていたことを、カガリは知っていた。
迷い、混乱し、袋小路に陥った俺の手を、引き上げてくれたのは何時だってカガリだ。

君がいなかったら、俺はもうこの世にはいなかった。
いや、ずっと逃げることだけを考えていた。
永遠の逃走、つまりは・・・死。
死ねば楽になると思っていた。キラを殺したと思った時、そして父の犯した罪の贖罪として。
だけど、君はこの手を放してくれなかった。
酷い世界、酷い時代。でも、それでも君は間違いを乗り越えて、真っすぐ前だけを見詰めて、指を示してくれる。
何時しか俺は、生きる力を与えられていた。命を投げ捨てることなど、終ぞ忘れたかのように。
その理由はただ一つ、この命を懸けてもいい願いができたから。

―――共に歩みたい。君の指し示す、君が作る世界を、俺も一緒に・・・―――

こうして今たどり着いた世界は、道半ば。まだ混迷のままだ。
でもあの時と明らかに違うのは、俺の―――生きる意志。






「・・・ぁ・・・」
瞼がゆっくりと開くと、翡翠が光を集める。
薄暗い天井。まだ夜は明けきっていない。窓の向こうは藍灰色の空だ。
と―――
右腕に感じる重みと温もり。
手を伸ばし、かき抱くように引き寄せると、白く細い柔らかな肢体が、俺の胸に落ちて身を預けてくる。
胸の上に零れるかすかな息遣い。その細やかな温もりを胸に感じながら、柔らかに指に絡む金糸を弄ぶようにして、彼女の無垢な寝顔に魅入る。
「カガリ・・・」
あの時、自分の手を引いた、無鉄砲な少女はもういない。
今、この腕の中にいるのは、宙と地を見渡せる眼を持ち、守り抜こうとする女神。
俺と同じように、皆が彼女に惹かれていく。

だから―――主張したかった。

「君は俺だけのもの」だと。


―――続きはこちらから。(※理解あります大人の方だけ見てね♥)


***


少々遅くなりましたが、無事、運命の出会い記念日に2本目をお届けできました。
御覧の通り、大人向けですので、成人未満の方はお気を付けください。(ー人ー)

劇場版のエピカ2を見て、アスランが如何にこの「運命の出会い」でカガリの姿に脳を焼かれたかがわかりましたねv
でも確かに、運命で色々魅力ある女性キャラたちがアスランに迫っても、アスランはカガリしか見ていませんでした。OPだってあれだけ囲まれても、視線は一番遠くに居たカガリを見ていましたし。
例えミーアがほぼ裸で迫ろうと、ルナマリアがミニスカで覗き込んで来ようと、全然男としての反応はありませんでしたから。むしろ「心底迷惑だ!ヽ(`Д´)ノプンプン」状態だったというw
劇場版でシュラがカガリの破廉恥なお姿を見せられて、メッチャ焦りましたが、まさにミーアの時はあんな感じだったんだな、アスラン。
で、そのアスランですが、運命の出会いから4年間、ずぅ~~~~~~~~~っとカガリを思いつつも、決して手を出さず、どれだけストイックなんだ!?
でも男としての欲求もちゃんと会ったことが判明し、むしろ安心しました(笑)
なので、その欲求部分は同人として欲に素直な黒ザラを書いてみました♥
公式でもいつか、二人が結ばれるシーンが見たいですわ(*´Д`)ハァハァ♥

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