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「環状島へようこそ トラウマのポリフォニー」宮地尚子先生を読んでの感想その1

環状島がいいみたい。宮地尚子先生の「環状島へようこそ トラウマのポリフォニー」を読んでいます。
トラウマが専門らしい先生の著書で環状島という概念が出て来ました。
(内海)をもつ島。
(内海)は被害者が居る。地上に出られずに沈んでいる人。ショックが大きいままで語ることが出来ない状態。
(波打ち際)声を出せない被害者とかろうじて出せるようになった被害者が連なっている。いったん海から出られても(重力)とも言えるトラウマ反応や症状が強くなれば海に引き戻されてしまう。
(内斜面)声を上げることが出来る被害者が居る
(尾根)被害者のピーク
(外斜面)支援にあたろうとする人が位置する。
外からやって来る支援者は(外海)から(外斜面)に上陸して被害者に近づいて島の内側にいる被害者を引き上げようとする。
(外海)傍観者、ハラハラしながら起きていることを見ている人などがいる。
(さらに沖)出来事自体を知らない無数の人たちがいる。
そしてその環状島には力が働いている。
(重力)トラウマ反応や症状。被害者はつねに重力がつきまとい(内斜面)に居た人も(内海)に滑り落ちてしまうことがたびたびある。(外斜面)に居る人も(重力)の思い負担で支援を止めて(外海)へ戻ってしまうことがある。
(風)対人関係の問題。さまざまな風が吹く。
(水位)トラウマに対する社会の否定や無理解。その程度が強いほど水位が上がり被害者も支援者も水中に没してしまう。

これを僕はすごく分かりやすいモデルだと思いました。
そしてこのモデルを使って思い浮かべればトラウマの人たちの位置関係だけでなく社会のある特定の問題への関心の度合い。
個人の何かの困難への自分が置かれている位置の把握にも使えると思います。
すごく可視化されて分かりやすい。自分や自分たちの今置かれている位置が分かり自分を客観的に見ることが出来ると思います。
僕の他人事メソッドにも通じると思う。
何となくもやもやした状況を客観的に分かりやすくとらえられる。すごく良いと思います。
僕はこれからこの環状島モデルを自分の状況把握に使おうと思います。
そしてこの本でトラウマの実態を学んで行きます。良い本に良いアイデアに巡り会えました。べてるに感謝です。
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