まちを歩いていると、手袋が落ちている。しかも必ず片方だけ。何故だろう?
皆に聞いてみる。
「そういえば落ちているな」。
皆も気付いていた。だけど気にしている人なんて誰もいない。
こんなに沢山、こんなに目に付くところに落ちているのに、誰にも相手にされない手袋達。でも多分、それぞれがそれぞれに色んなドラマを抱えている。
デジカメに携帯のカメラ。常備出来る記録メディアは現在、当たり前のように普及している。僕はやつらを『片手袋』と名付けて、数年前から写真に記録する事を始めた。
このブログでは、僕の撮り溜めた写真を少しずつ紹介していこうと思う。
どこからきて、どこへ消えてゆくのか、片手袋。その寂しげな佇まいはなんだか私達のようだ。