かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『原稿掲載のお知らせ』

2014-07-24 23:55:42 | お知らせ

僕は昔から浅草キッドの活動を追ってきた。

細かい説明は省くが『お笑い男の星座』以降、水道橋博士氏の活動の軸になっているように思われる“星座”という考え方。この考え方は僕の片手袋研究に多大な影響を及ぼしている。

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※まちを彩る片手袋達は、まるで夜空を彩る星々のようだ

その考え方の集大成のような存在が、博士氏が編集長のメルマガ『メルマ旬報』だ。僕は最初期から定期購読しているが、キラ星のごとき強力な連載陣が個々に光りつつ、時に星座のように混じりあう様を、僕は夜空を見上げるが如く仰ぎ見てきた。

その『メルマ旬報』で読者の持ち込み企画を募集しているのを見て、僕は即座に片手袋についての原稿を書き上げた。

博士氏は覚えていないと思うが、今年の初めにラジオ番組『すっぴん!』で片手袋についてのメールを読んで頂いた事がある。その時の事がきっかけで、mixiのコミュニティに片手袋研究の強力な協力者が現われてくれた。「あの夢をもう一度!」という感じで、メールの送信ボタンを押した。

すると数日後、なんと原稿採用の知らせが届いたのだ!昨年の神戸ビエンナーレもそうだったが、とにかく何があっても一つの事をやめずに続けて、さらにそれを伝える努力を怠らなければ、いずれ良い結果が生まれるんだな、と再認識した。

今回の原稿は約4000字で、前半はこれまでの片手袋研究における悪戦苦闘の歴史、後半は片手袋研究の入門として『放置型』と『介入型』の事を書かせて頂いた。

このような最高の機会を与えて下さった水道橋博士氏と編集者の方に感謝致します!そして、すこしでも多くの人が片手袋研究に興味を持って下さるよう、祈っております(…いやでも本当言うと、「お前、九年間も何やってんだよ!」と笑ってもらえたらそれが一番!)。

僕の原稿が掲載されているメルマ旬報は、恐らく明日配信になると思います。有料メルマガですが、毎号毎号とんでもなく読み応えがありますので興味のある方は是非!

水道橋博士の『メルマ旬報』


『ファンタジスタ』

2014-07-22 22:49:04 | 写真

サッカーの一流FWは複雑に大勢の人が入り乱れる状況においても、明確にゴールまでの一筋の道が見えるのだそうだ。

今日、築地で大型トラックの下敷きになっている片手袋を見付けた。目では確認出来るが、トラックの車体が邪魔になり写真に撮れる状況ではない。

しかし、片手袋を追い求め続けてきた僕には一筋の道が見えた。

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「ここしかない!」という角度から奇跡の一枚。ゴ~ル!

僕のW杯は終わっていない。


『誰か見とんかい?』

2014-07-21 23:32:46 | 写真

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近所の方からの情報を受け、急いで撮りにいった片手袋。

“介入型フェンス系片手袋”です。子供用のミトンですね。

汚れ具合からして、恐らく冬が過ぎてから今までずっとここにいたんでしょう。かつて自分を可愛がってくれた子供が帰ってきてくれるのをずっと信じて。

忠犬ハチ公をもじって、“忠片手袋ミトン公”とでも呼びたくなりますよね。

…語呂が悪過ぎて、色々な事がどうでも良くなりました。


『メディアの中の片手袋⑭:ツールドフランス』

2014-07-19 22:19:09 | 番外

ちょっとこの記事を見て下さい。

寺尾真紀の「ツールの誘惑」<4>
メカニックが握り締めたコンタドールのグローブ これもツール、これがロードレース』

現在行われているツールドフランスのレポートなのですが、過去2度の総合優勝を果たしているアルベルト・コンタドールが棄権してしまった衝撃が伝わってきます。

僕はたまたまこの記事を目にして読んでいたのですが、途中、驚くべき箇所がありました!以下に引用します。

“ 先頭集団がプランシェール・レ・ミーヌの町を通過していったとき、狂乱する観衆の中に、フランシスコの姿を見つけた。後ろに手を組み、コンタドールのライバルたちが駆け抜けていくのを、静かに見つめている。その手に握られたものに気がついて、ハッと胸を衝かれた。落車でボロボロになったコンタドールのグローブだった。

 それは、コンタドール自身の喪失感とはまた違うものかもしれない。比較にならないものかもしれない。けれど、彼もまた、われわれの想像もつかないほど大きな喪失感の中にいるのだ。”


そしてこの写真。

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(※記事より)

チームメカニックが握りしめているこれ、片手袋ですよね!優勝候補が途中棄権、という衝撃や落胆や悲しみがボロボロの片手袋に全て現われています!一枚の片手袋の裏に様々な物語が隠されている事を、これほど分かりやすく伝えてくれる写真も珍しいですね。

そして、この記事と写真を見て思いだした事が。

僕が片手袋を自分だけの趣味から解放した最初のきっかけ。それは2005年8月24日のmixi日記。この時に初めて自分以外の人に向けて片手袋の魅力を書き、同時に片手袋コミュニティ開設を宣言したのです。

この日記の中で、“片手袋の背後に存在する物語を空想すると楽しい”という事を分かってもらう為に、僕が勝手に考えた物語を例として書きました。少し長いけど、こちらも引用します。

片手袋には想像力を刺激する魅力がある。だって片方だけ落ちているってことは、当然落とした人がいるわけで、しかもその人が落とした事に気が付く瞬間もあるわけで。その辺りに空想を巡らすと結構楽しいんだよ。

例えばスポーツタイプの片手袋が落ちていたとする。それを落とした人は、自転車競技の選手かもしれない。仮にそいつの名を「ペダル漕蔵」としておく。

漕蔵はベテランの競輪選手。この日は彼の引退試合の日だ。試合前の控え室で、25年に及ぶ自分の選手生活に思いを巡らせる。いつも親しげに話しかけてくる後輩選手達もそんな彼を気遣い、この日だけは近寄らずに静かにしている。

長年愛用したユニフォームともお別れだ。彼のユニフォームは20年前、頑固なフランスのユニフォーム職人、「マージ・フィット」によって作られた特注だ。そのフィット爺さんも5年前に亡くなった。今では少し時代遅れとなったこのユニフォームだが、漕蔵にはこれが一番しっくりと来る。「フフ、今では俺が頑固爺さん、ってわけか」。漕蔵は微かな笑みを浮かべて、鞄からユニフォームを取り出す。

スパッツ、ウェアなどを着込み、最後にグローブをはめて・・・、な、な、無いーーーー!グローブが無いーーーー!何で何で?家出る時、確かに鞄に入れたのに!最後の試合、素手でやれってか~!チキショ~!

なんと、片手袋研究の歴史が始まった最初の瞬間、僕は既に自転車競技の片手袋に思いを巡らせていたのです!

今まで片手袋にまつわる数々の奇跡や偶然を経験してきましたが、ツールドフランスにまでそれが及ぶとは…。

今後もあらゆるニュースや出来事から目が離せません!