かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『築地場外の火事に思う』

2017-08-05 21:20:00 | 雑感

築地場外で大きな火事がありましたね。

僕が毎週一回築地に通い始めてもう17年くらいになるんですが、ここ数年だけでも三回くらいニュースになるような火事がありました。

片手袋研究においても個人的な思い入れにおいても大事な場所ですから、そのたびに胸を痛めてきました。どれだけ通っても毎回路上観察的な発見がある場所です。失われてよいものなんて一つもありません。

移転が本決まりになってから(その後、まさかここまで色々問題が起こるとは思っていませんでした)、意識的に片手袋だけでなく築地のなんてことない風景を撮り溜めてます。

あの場所に東京の食を支え続けた市場があった、という大きな歴史は残るでしょうが、そこにあった壁のシミや錆びた階段、年季の入った看板なんかは忘れ去られていく筈。だからせめて僕だけでも、そういう歴史の隅に追いやられてしまうような現象を記録しておきたくて。

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豊洲に移転しても場外は残るので、「記録は場内だけで良いな」と思っていたのですが、今回の火事を見て、やはり場外も記録していく事を決意しました。

まあ僕一人で満足のいく形で記録を残すのは到底不可能なので、本当は路上観察に興味のある人達にも協力して欲しいのですが、何しろ時間がありません。とりあえず見切り発車でも出発してますんで、もし興味ある人がいれば連絡くださいね。一緒に路上観察的な視線で築地を記録しましょう!

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勿論、僕のメインはこいつなんですが。


『食や物流や土木の裏に片手袋あり!』

2017-08-02 23:50:00 | 写真

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上野公園で掃除をしている方たちの休憩中、片手袋が発生しておりました。

休憩時間の間だけここに挿しておいたのでしょうから、介入型でも放置型でもなく、実用型かな?

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でもこの片手袋を見て改めて思ったんですけど、「作業、仕事の裏に片手袋あり」ですよ。

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頻繁に紹介している築地の片手袋だって、河岸の方達が忙しく働いているから発生する訳です。

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唐突に路肩などに発生する片手袋だって、おそらく配送業者の方や物流関係の方が落としていったものも多いのではないでしょうか?

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二年位前、「国立競技場の場所に何もない状態を見られるのは今しかない!」と思い、散歩しに行ったのですが、

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当たり前のように工事現場の近くに作業用片手袋が落ちていました。

食に物流に建築。私たちが快適に暮らすために必要なものを支えている人達を、私たちは普段全く意識していない。偉そうなことを言える筈もなく、僕もそうやって生きてしまっています。

でも、片手袋を通した時だけそういう現実に思いを巡らせることが自然に出来るから不思議です。

そして最近新国立競技場の現場で起きた事などを考えると、それはやはり必要な瞬間なんじゃないかな?と思います。