長いツアーの折り返し点を過ぎ、秋晴れの続く一週間でいよいよ後半へと入りました。
今週の公演は、
11月5日(月)【福岡県】 福岡工業高校
7日(水)【長崎県】 口加高校
8日(木)【福岡県】 久留米学園高校
9日(金)【鹿児島県】鹿児島商業高校
10日(土)【鹿児島県】神村学園
でした。
福岡工業高校
体育館が2階なため、前日の日曜日に道具の搬入をしました。
途中から、練習試合から帰って来た剣道部の生徒さんと引率の保護者の方々や先生方も加わって手伝ってくれました。ありがとうございました。
この学校は、風の公演は3回目です。1000人の生徒たちでビッシリの体育館は、開演前から元気いっぱいの客席でしたが、芝居が始まると真剣に見入っている姿が印象的でした。
撤去作業にも、情報科をはじめ沢山の生徒さんと先生方も参加してもらい、印象深い公演となりました。
口加高校
この前日に、スタッフのメンバーの一部が入れ替わりました。この日から、『ヘレン・ケラー』のツアーを終えたばかりの高階(アニー・サリバン役)、倉八(ヘレン・ケラー役)、石岡(パーシー役)、照明の江田が新しくスタッフとして加わりました。
口加高校は3回目の『Touch』の公演となります。
体育館の朝の仕込み中から生徒たちの公演への期待感の高さをひしひしと感じます。職員室では、「あの大きなトラックをどうやって入れたの?!」と話題になっていたそうです。口加高校での公演は7回目なので、入り方は熟知しています。
熱気にあふれる客席で、笑ったり、考えたり、泣いたりしながら、ひとりひとりの中で『Touch』と向かい合っている姿を強く感じました。
カーテンコールでのお礼の言葉では、「人が演じるという芝居が、こんなにも沢山のことを豊かに伝えてくれることに感動しました。」という嬉しいあいさつをいただきました。
久留米学園高校
この学校では、風は5回目の公演となります。
今週の中では唯一のホールでの公演でした。
開場を待ちきれない様子で、公演を楽しみにしている様子がうかがえます。
本番ではリラックスした客席で、小さな動きも見逃さず反応してくるのが印象的でした。
カーテンコールでは「自分はこれまで多くの人に愛情を注がれてきたんだな、ということを感じました。だから私も人に愛情を注ぐことのできる人になりたいと思いました。」という言葉が心に残っています。
終演後の座談会も、演劇をする人に対して興味・関心を持って質問が飛び交い、活発な時間となりました。
鹿児島商業高校
この学校も風は7回目の公演となります。『ヘレン・ケラー』以来3年ぶりの公演です。
朝からバレー部の生徒さんが体育館への搬入を手伝ってくれ、活気のある仕込みとなりました。
少し暑さのこもる体育館の中でしたが、自分と重ね合わせながら、また、友だちを発見し、新しい世界に触れていくという集中力で、さらに熱い公演となりました。
終演後には大勢の生徒さんが撤去作業を手伝ってくれ、劇団員と一緒に道具を運びながら感想を述べたり、質問を繰り出してきたりと交流の輪で賑わう時間となりました。手伝ってくれた生徒のみなさん、ありがとうございました。
神村学園
この学校では、風は11回目の公演となります!
3年前には『ヘレン・ケラー』、6年前には『Touch』を上演しています。初等部、中等部、高等部とある学校です。初等部4年生以降は『ヘレン・ケラー』を、さらに中等部・高等部のなかには『Touch』を見るのは2回目という生徒さんもいます。
小学校1年生の初等部から高校3年生までが一緒に芝居を見るというのは、私たちにも滅多にない公演です。言葉のひとつひとつ、動きのひとつひとつを見逃すまいとする視線が印象です。初等部、中等部、高等部とそれぞれが反応するところが違い、興味深い公演でした。
撤去作業では、先生方を含め100人以上の生徒さんが手伝ってくれました。「ヘレンがいる!」、「アニーがいる!」との声も聞こえ、賑やかな撤去作業となりました。
九州ツアーはまだまだ続きます。ひとつひとつの公演をつくり出していくなかで、様々な生徒さんと出会い、その姿を見た先生方と出会うことによって、演劇とは何かということを問い続けていきたいと思います。
文:柳瀬太一(ハロルド役)