川内高等学校
11月1日(火) SSプラザせんだい
川内高校は2002年に『星の王子さま』を上演しています。
久しぶりの芸術鑑賞行事ということもあり、開場中は生徒さんの笑い声がたえず、これからの観劇をとても楽しみにしてくれているのが伝わってきました。
そして開場中に放送部の生徒さんの司会も入りました、開場前、何度も何度も練習している姿をみて、こちらも気が引き締まります。
そして放送部のみなさんから教頭先生にバトンタッチされ、「今日は日常から離れて楽しんでください」とお話があり、スタートしました。
本番中はとてもリラックスしてみなさん見ていて、目の前で起こっていることにストレートに反応していた姿が印象的でした。
終演後には、演劇部のみなさんと希望者のみなさんと同郷の薩摩川内市出身のアニーサリバン役、高階ひかりとの座談会が行われました。
演劇を見た素直な感想から疑問、同郷だからこその距離感でさまざまな会話の時間となりました。
またみなさんに会えるのを楽しみにしています。
誰もが楽しめるバリアフリー演劇鑑賞会
ヘレン・ケラー~ひびき合うものたちin鹿児島
11月5日(土) サンエール鹿児島
鹿児島市障害者基幹相談支援センター開設10周年記念イベント・日本博を契機とした障害者の文化芸術共同創造プロジェクト
旅班は川内高校の上演が終わり鹿児島市内へ移動しました。
そして10月上旬に高知県佐川町で上演をした『誰もが楽しめるバリアフリー演劇 』の鹿児島公演が開催されました。
公演前日には、ゆうかり学園を見学させていただき、前夜祭が行われました。利用者のみなさん、職員のみなさんとの交流を行い、明日の本番への力となりました。
本番日はゆうかり学園のみなさんが受付、会場など公演に向けた準備をしてくれました。
そして開場すると、400席の開場はあっという間に満席になりました。同時に舞台の見学が行われ、昨日会った方、はじめての方とさまざまに舞台の仕組み、のぼったときの風景、役者との交流と温かい時間を過ごしました。
本番中はみなさんひとりひとりの姿で、舞台の飲み込みそうなほどの視線、ときには声をかけてくれて、出来事から観客それぞれの想いが想起し、生まれ、交差しているような熱気あふれる時間となりました。
誰もがありのままの姿で、共に同じ時間と空間を体験し、楽しめるバリアフリー演劇。
そんな時間と空間をともにつくり、過ごせたこと本当にうれしく思います。
カーテンコールでは、ゆうかり学園の利用者の方が5名舞台にあがり、花束をいただきました。先程まで見ていた興奮をそのままに舞台にあがってきてくれました。
そしてその後には、アニーサリバン役の高階ひかりとアナグノス役の緒方一則による詩劇
が行われました。
原作 寺澤正「逝く夏に」「旅寝」/構成•演出 浅野佳成
詩を俳優のことばとリズムで奏で、身体が呼応していく世界に涙する方もおられました。
この『詩劇』の試みは、高知公演のときにも行いました。そのときにも書きましたが、拠点劇場や月夜野アトリエ演劇工房ではこのような上演や試みを重ねてきました。ヘレンケラーとまた変わった空気感を作り出す詩劇、みなさんにはどのように感じたのか、引き続きこの試みを続けていきたいと思います。
そして詩劇からの流れでアフタートークが行われました。
『娯楽や芸術をみんなで共有できる鹿児島に』をテーマにバリアフリー演劇総合監修の尾上浩二さんはじめ、4名の方に登壇していただきました。ヘレンケラー、詩劇と興奮冷めやらないなかでバリアフリー演劇の可能性やそこからの展望を熱く語ってくれました。
高知県からはじまった「誰もが楽しめるバリアフリー演劇」は、このあとは11月に埼玉県東松山市で『星の王子さま』、福岡県で12月に『ヘレンケラー』と続き、年明けには東京都江戸川区の上演と続いていきます。
ぜひみなさん足を運んでみてください。
まだ見ぬ出会いに期待して、全国各地に、バリアフリー演劇を上演していきます。