静岡英和女学院中学校・高校の伝統ある礼拝堂につくられた、『ヘレン・ケラー』の舞台
7月6日 岐阜県 岐阜大学教育学部附属中学校 同校体育館
7月7日 静岡県 静岡英和女学院中学校・高校 同行礼拝堂
岐阜大学教育学部附属中学校
岐阜大学教育学部附属中学校では、これまで『肝っ玉おっ母とその子供たち』(文化庁)、『ハムレット』、『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』を上演し、今年で4度目の公演。今回の公演で再び、“どのような出会いが生まれるのか”と、とても楽しみにしていました。
朝、体育館で仕込みをしていると、同じ敷地内にある附属小学校の児童さんたちが、体育館の中が移り変わっていく様子を興味津々に覗きに来てくれました。そして『ヘレン・ケラー』の舞台が組みあがった頃、今度は特別支援クラスのみなさんが、見学に来てくれました。ポンプから水を出したり、階段を上ったり、ヘレンの家の玄関(ドア)から登場したりと、存分にヘレンの舞台空間を味わってくれました。見学後には楽屋を訪れ、給食時間返上!?の勢いでメンバー全員のサインを集める生徒さん。その中で、「そうだっ、先生のサインももらわなきゃ!」と言う声もあがるほど、楽しい時間になりました。
岐阜大学教育学部附属中学校のみなさんは、毎年秋にクラス毎による演劇発表があります。開会式では、演劇発表に向けて取り組む生徒さんたちへの応援も込めた先生の挨拶があり、開演となりました。晴天だったこの日は気温も上昇し、体育館は暑くなりましたが、みなさん最後の最後までその場で起きる出来事に関心を抱き、真剣に舞台を見続けてくれました。カーテンコールでは、生徒会長さんから「ヘレンやアニーの境遇を不幸だと思う人もいるかもしれません、だけどそこから逃げずに誰かを支えられる人になりたいと思いました」という熱いメッセージをもらいました。
カーテンコールの様子。岐阜大学教育学部附属中学校のオリジナルキーホルダーの付いたファイルケースもいただきました!
終演後は舞台見学と座談会が行われ、劇団員と交流の時間となりました。ヘレン役の稲葉と私は座談会に参加。これまでの演劇発表の経験を踏まえて、今考えていたり悩んでいたり、新たに挑戦しようとしている2・3年生、初めての経験に期待している1年生。集まったおよそそ50人の生徒さんからは本当にたくさんの質問が出ました。そこには演劇発表に真摯に取り組もうとしている清々しい姿がありました。
座談会後は全員で記念撮影。クラスでつくる演劇発表が中学校生活の最高の思い出の一つ、また自分自身、クラスメイト、先生と知り合う(出会う)きっかけとなることを願っています。
静岡英和女学院中学校・高校
附属中学校の公演を終えた私たちは、静岡英和女学院へ向かいます。遅い時間の到着となりましたが、私たちを迎え入れてくれた担当の教頭先生にご挨拶をして、早速夜仕込みの開始です。会場は、パイプオルガンやステンドグラスのある美しい礼拝堂。学校が準備してくれた舞台の張り出しに劇団の用意した張り出しを組んで、工夫をしながら舞台をつくりあげます。
静岡英和女学院中学校・高校は今年で創立130年の歴史、伝統ある学校です。そしてなんと、創立50周年時には、ヘレン・ケラーが学校を訪れ、講演会を行ったそうです。実際にヘレン・ケラーが学校を訪れていたことで、今回の公演に縁を感じ、校長先生をはじめ、先生方も期待して待っていてくれました。
礼拝堂の入口に飾られたヘレン・ケラー(真ん中)の写真
大きな笑い声、驚き、人間を見つめる眼差し。生き生きとしているみなさんのエネルギーが舞台に注がれ、ラストシーンに向かって会場がひとつになっていくのを感じました。
終演後は、演劇部と有志のみなさんとの舞台見学と座談会。俳優と楽しそうに話す姿、大道具・小道具に触れて盛り上がっている姿を見ました。また音響に関心があり、時間がいくらあっても足りないくらい聞きたいことがある!という情熱的な一面にも出会いました。座談会ではみなさんの学校生活について、劇団活動について、今感じていることを率直に話しました。また、「夢はありますか?」という質問から、彼女たちの未来について現在について、私の過去について時間を交差させながら語り合いました。座談会も終わった後、一人の生徒さんが駆け寄ってきて、自分の夢・挑戦していることを伝えてくれました。話し終わったあと照れたように「恥ずかしかったぁ」と言う生徒さん。勇気を振り絞って伝えてくれた言葉には力が溢れていました。ありがとう。
礼拝堂の片付けがすべて終わった後、吹奏楽部の生徒さんが私たちに会いに来てくれました。今日一日をとても楽しんでくれたようです。みなさん、ありがとうございました。
週の初め、実は私たち旅班は香川県で公演がありました。生徒さん、先生方は公演を心待ちにしてくれたのですが、大雨警報が出され、残念ながらこの春の公演は延期となりました。また必ず会えることを期待しています!
気がつけば、『ヘレン・ケラー』の旅も終わりが近づいています。まだまだ旅を続けたいと思う気持ちがあり、正直、寂しさも感じます。それは出会ってきたみなさんが私の内に思い起こさせてくれた気持ちです。舞台と客席が鏡のようにお互いを映しだし、自身を誰かを、何かを振り返り、考える時間をたくさん生みだしてきました。そのひとつひとつを持ち続けながら、旅の終わりまで、舞台に立ち続けます。
アニー・サリバン役 渋谷愛
7月6日 岐阜県 岐阜大学教育学部附属中学校 同校体育館
7月7日 静岡県 静岡英和女学院中学校・高校 同行礼拝堂
岐阜大学教育学部附属中学校
岐阜大学教育学部附属中学校では、これまで『肝っ玉おっ母とその子供たち』(文化庁)、『ハムレット』、『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』を上演し、今年で4度目の公演。今回の公演で再び、“どのような出会いが生まれるのか”と、とても楽しみにしていました。
朝、体育館で仕込みをしていると、同じ敷地内にある附属小学校の児童さんたちが、体育館の中が移り変わっていく様子を興味津々に覗きに来てくれました。そして『ヘレン・ケラー』の舞台が組みあがった頃、今度は特別支援クラスのみなさんが、見学に来てくれました。ポンプから水を出したり、階段を上ったり、ヘレンの家の玄関(ドア)から登場したりと、存分にヘレンの舞台空間を味わってくれました。見学後には楽屋を訪れ、給食時間返上!?の勢いでメンバー全員のサインを集める生徒さん。その中で、「そうだっ、先生のサインももらわなきゃ!」と言う声もあがるほど、楽しい時間になりました。
岐阜大学教育学部附属中学校のみなさんは、毎年秋にクラス毎による演劇発表があります。開会式では、演劇発表に向けて取り組む生徒さんたちへの応援も込めた先生の挨拶があり、開演となりました。晴天だったこの日は気温も上昇し、体育館は暑くなりましたが、みなさん最後の最後までその場で起きる出来事に関心を抱き、真剣に舞台を見続けてくれました。カーテンコールでは、生徒会長さんから「ヘレンやアニーの境遇を不幸だと思う人もいるかもしれません、だけどそこから逃げずに誰かを支えられる人になりたいと思いました」という熱いメッセージをもらいました。
カーテンコールの様子。岐阜大学教育学部附属中学校のオリジナルキーホルダーの付いたファイルケースもいただきました!
終演後は舞台見学と座談会が行われ、劇団員と交流の時間となりました。ヘレン役の稲葉と私は座談会に参加。これまでの演劇発表の経験を踏まえて、今考えていたり悩んでいたり、新たに挑戦しようとしている2・3年生、初めての経験に期待している1年生。集まったおよそそ50人の生徒さんからは本当にたくさんの質問が出ました。そこには演劇発表に真摯に取り組もうとしている清々しい姿がありました。
座談会後は全員で記念撮影。クラスでつくる演劇発表が中学校生活の最高の思い出の一つ、また自分自身、クラスメイト、先生と知り合う(出会う)きっかけとなることを願っています。
静岡英和女学院中学校・高校
附属中学校の公演を終えた私たちは、静岡英和女学院へ向かいます。遅い時間の到着となりましたが、私たちを迎え入れてくれた担当の教頭先生にご挨拶をして、早速夜仕込みの開始です。会場は、パイプオルガンやステンドグラスのある美しい礼拝堂。学校が準備してくれた舞台の張り出しに劇団の用意した張り出しを組んで、工夫をしながら舞台をつくりあげます。
静岡英和女学院中学校・高校は今年で創立130年の歴史、伝統ある学校です。そしてなんと、創立50周年時には、ヘレン・ケラーが学校を訪れ、講演会を行ったそうです。実際にヘレン・ケラーが学校を訪れていたことで、今回の公演に縁を感じ、校長先生をはじめ、先生方も期待して待っていてくれました。
礼拝堂の入口に飾られたヘレン・ケラー(真ん中)の写真
大きな笑い声、驚き、人間を見つめる眼差し。生き生きとしているみなさんのエネルギーが舞台に注がれ、ラストシーンに向かって会場がひとつになっていくのを感じました。
終演後は、演劇部と有志のみなさんとの舞台見学と座談会。俳優と楽しそうに話す姿、大道具・小道具に触れて盛り上がっている姿を見ました。また音響に関心があり、時間がいくらあっても足りないくらい聞きたいことがある!という情熱的な一面にも出会いました。座談会ではみなさんの学校生活について、劇団活動について、今感じていることを率直に話しました。また、「夢はありますか?」という質問から、彼女たちの未来について現在について、私の過去について時間を交差させながら語り合いました。座談会も終わった後、一人の生徒さんが駆け寄ってきて、自分の夢・挑戦していることを伝えてくれました。話し終わったあと照れたように「恥ずかしかったぁ」と言う生徒さん。勇気を振り絞って伝えてくれた言葉には力が溢れていました。ありがとう。
礼拝堂の片付けがすべて終わった後、吹奏楽部の生徒さんが私たちに会いに来てくれました。今日一日をとても楽しんでくれたようです。みなさん、ありがとうございました。
週の初め、実は私たち旅班は香川県で公演がありました。生徒さん、先生方は公演を心待ちにしてくれたのですが、大雨警報が出され、残念ながらこの春の公演は延期となりました。また必ず会えることを期待しています!
気がつけば、『ヘレン・ケラー』の旅も終わりが近づいています。まだまだ旅を続けたいと思う気持ちがあり、正直、寂しさも感じます。それは出会ってきたみなさんが私の内に思い起こさせてくれた気持ちです。舞台と客席が鏡のようにお互いを映しだし、自身を誰かを、何かを振り返り、考える時間をたくさん生みだしてきました。そのひとつひとつを持ち続けながら、旅の終わりまで、舞台に立ち続けます。
アニー・サリバン役 渋谷愛
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