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福井県での公演を終えて、旅班は岡山県真庭市へ。
第2週目の公演は岡山→岐阜→山口→愛知と西日本を(なんと1800キロ!)駆け巡りました。
今週は体育館での公演が多く、沢山の生徒の皆さんの笑顔に会うことが出来ました!
5月20日(月) 湯原中学校(岡山県) 同校体育館
5月21日(火) 恵那南高校(岐阜県) 同校体育館
5月23日(木) 山口県鴻城高校(山口県) 同校体育館
5月24日(金) 山口県桜ケ丘高校・晃英館中学校・山口県桜ケ丘高校 晃英館コース(山口県) 同校体育館
5月25日(土) クラーク記念国際高校名古屋キャンパス(愛知県) 知立市文化会館 パティオ池鯉鮒 かきつばたホール
湯原中学校
今回の湯原中学校での公演は、真庭市生活環境部スポーツ・文化振興課主催公演として行われました。
真庭市の子どもたちに、学校で演劇を鑑賞することで「文化の種を植え付ける」ことを目的とした公演です。
湯原中学校は全校で53名、先生方も加えても64名の小規模な中学校です。
その中学校の広くて綺麗な体育館に、『ヘレン・ケラー』の舞台が設営されました。(見出しの写真がその模様です)
開場時に体育館の変貌ぶりに驚いた生徒さんもいらっしゃったのではないでしょうか?
校長先生のご挨拶から始まり、開演。
保護者の方、地域の方も鑑賞されて、合わせて80名程の観客席の皆さんが舞台に釘付けになります。
手を伸ばせば届きそうな程の距離感で、舞台上での動き、言葉を五感を使って味わっているようでした。
ラストシーンの最後の暗転になった瞬間、客席から「ブラボー!」という歓声があがった様に聞こえました!
それほど真剣に、自らの心を動かしてくれた証拠だと思います。
また、代表の生徒さんからも「今目の前で実際に起きているのではないかと思うほどの演劇でした。」とのメッセージを頂きました。
カーテンコール後はそのまま生徒の皆さんは舞台の見学へ。たった今終わったばかりの舞台へと足を踏み入れ、思い思いの場所へと向かいます。家族が座っていたテーブル、実際に水が出たポンプ・・・。勿論音響や照明ブースにも沢山の生徒さんが興味を持って来てくれました。
そして撤収作業も全校生徒の皆さんと一緒に行いました。劇団員の指示にテキパキと動いてくれて、トラックへの積み込みもスムーズに進みました。
舞台上に吊られていた照明も一つずつ外して梱包します。皆さん重いライトを運んでくれました!
大きくて重いセットは皆で持てば重くありません!一人でも増えたらその分軽くなります。
下校の時間ということで積み込みの最後までは一緒に出来ませんでしたが、先生方、生徒の皆さんと劇団員で記念写真!
先生方はその後も最後までお手伝いして下さいました!皆さんありがとうございました!
今回の真庭市生活環境スポーツ・文化振興課の皆様と私達の「試み」が、やがて芽となり花となれるよう、心から祈っております。
また秋のツアーでも市内の中学校での公演が決定しています。新しい出会いを今から楽しみにしています!
恵那南高校
恵那南高校での公演は併合する前から数えるとなんと5回目!『ヘレン・ケラー』の公演は4回目と、私達風との深い縁を感じます。
私自身6年前に伺った記憶があるので、学校の建物や生徒さんの雰囲気を感じて何だか懐かしい気持ちになりました。
当日の朝は雨となり、搬入作業中は少し雨に濡れながらの作業となりました。
ですがその後の公演の際には空には太陽が。体育館にはそよ風も吹き、とても観やすい環境となりました。
観劇の前には校長先生から生徒の皆さんへ「芸術に魅了されて欲しい」というメッセージ。
9月の文化祭ではステージ発表があるそうで、その参考にもなったでしょうか?
カーテンコールでは「生きていく辛さも感じましたが、それと同時に成長する喜びを知りました」と素敵な言葉の贈り物と、花束を頂きました!
撤収作業にも本当に沢山の運動部の生徒さん、そして有志の皆さんが手伝ってくれました。
・・・ですが折角なので片付ける前に舞台見学を開きました!
舞台上には数え切れないほどの生徒さんで溢れかえり、そこここで楽しい笑い声が聞こえてきます。
見学の後の片付けは皆さんのおかげであっという間に元の体育館へと戻っていきます。先生方も生徒の皆さんと一緒になってお手伝い。
お互いに声を掛け合ってとても楽しそうでした。
片付けの合間にカメラを向けると、皆さん笑顔でポーズ!
写真を取り終えるとまたすぐに作業を手伝ってくれます。
『ヘレン・ケラー』の舞台セットで象徴的な背景幕(ドロップ幕)も生徒の皆さんにかかれば一瞬で畳まれてしまいます。
元の体育館に戻ったところで最後のご挨拶と記念の色紙の贈呈。
最後に皆で集合写真。皆さん本当にありがとうございました!またいつかどこかでお会いしましょう!
そしてまたこの学校に伺えることを楽しみにしています。
山口県鴻城高校
恵那南高校での公演を終えた旅班は大阪で一泊して一路山口県へ。山口県鴻城高校での公演となりました。
3年前に『ジャンヌ・ダルク』を公演しましたので、再会となる公演です!
朝学校に入ると早い時間から運動部の生徒さんの姿が。朝練かな?と思いましたが、皆さんで学校の周りの清掃をしていました。私達を見ると、大きな声で「おはようございます!」と挨拶をしてくれました。
学校の体育館は2階だったのですが、搬入作業も皆さんの挨拶のおかげで元気をもらって、階段搬入もへっちゃらです。
開場時間より前、音の反響やマイクの音量調整の時間(サウンドチェック)の際には演劇部の生徒さんが一人、体育館をのぞきに来てくれました。嬉しそうに舞台の隅々を見てくれました。何か参考になりましたか?
体育館に生徒の皆さんが入場すると、目の前に広がっている『ヘレン・ケラー』の舞台に驚いているようでした。
公演中は700人近い客席の皆さんが舞台をそれぞれの視点で観てくれていました。
カーテンコールでは山口県出身のアナグノス校長役の緒方からも皆さんに向けて挨拶させて頂きました。
終演後は舞台見学と撤去作業にバレー部をはじめ、運動部の皆さん、有志の皆さんが手伝ってくれました。
ケラー家のテーブルや椅子に座ったり、二階屋と呼ばれる階段セットの上に登ったりと、思い思いの場所に向かいます。
トラックへの積み込みを手伝ったり、セットの解体の手伝いなど、「次はなんですか?」「なにかお手伝いすることはありますか?」と積極的に私達に声をかけてくれました。そして何よりも皆さんのチームワーク!本当にあっという間に撤去作業が終わりました。
撤去作業と並行して演劇部の皆さんとは座談会が開かれていました。劇団からはアニー・サリバン役の渋谷が参加。
トラックの積み込みが終わっても盛り上がっていました!
演劇部の皆さんと記念写真!
私達のバスが出発する際、見えなくなるまでお見送りをしてくれました。皆さんありがとうございました!
山口県桜ケ丘高校・晃英館中学校・山口県桜ケ丘高校 晃英館コース
山口県鴻城高校を後にした私達は同じ県内の周南市へと向かいました。次の日の公演は山口県桜ケ丘高校・晃英館中学校・山口県桜ケ丘高校 晃英館コースでの公演です。
演劇鑑賞行事もはじめての試みだそうです。
3つの学校は一つの敷地内にあり、それぞれのカリキュラムで学んでいるそうです。
到着時はちょうど下校時間で、校門に現れたトラックとバスを見て生徒の皆さんは驚いているようでした。
搬入作業は部活動が終わったばかりの男子バドミントン部の皆さんが手伝ってくれました!トラックの一番近い所では女子マネージャーさんたちが部員の皆さんに的確に指示を伝言してくれました。なので搬入もスムーズに進めることが出来ました。
カーテンコールでは校長先生から「人間の尊厳、そして可能性を感じることが出来ました。この公演が種となり、生徒たちの中で芽生えることを願います。」と素敵なご挨拶を頂きました。
終演後には運動部の皆さんの県大会出場の壮行会が行われ、生徒の皆さんでセットが隠れてしまうほどの人数が舞台上に集まりました。ささやかながら私達も皆さんにエール!大会頑張ってください!
舞台見学と撤去作業は桜ヶ丘高校の普通科アーティストコースの皆さんが参加してくれました。音楽やダンス、演技や声優などを学んでいるそうです。なので皆さん舞台には興味津々。セットや照明、音響、衣裳など、様々なセクションに注目してくれました。
さすがアーティストコース!カメラを向けると、びしっとポーズを決めてくれます!
手伝ってくれた皆さんと先生方と劇団員で記念撮影!
撮影が終わっても個人的に俳優に声をかけてくれたり、写真を撮ったりと、最後の最後まで本当に盛り上がりました。
皆さんありがとうございました!
クラーク記念国際高校名古屋キャンパス
山口県での公演を終えて愛知県へ。今週最後の公演の地は愛知県知立市です。
クラーク記念国際高校名古屋キャンパスの公演は『福祉の心を学ぶ会』の一環として上演されました。
公演の前にはボランティア部の皆さんの報告発表や知立市社会福祉協議会会長さんから「命の平等さ」についてのお話を頂き、そして劇団から初代ヘレン・ケラーの柴崎美納からはこの『ヘレン・ケラー』の成り立ち、経緯、そして作者の松兼さんのご紹介、そして松兼さんの言葉を皆さんに披露しました。
また終演後には明日公演予定の一般公演、バリアフリー版『ヘレン・ケラー』の一場面を音声ガイド、手話通訳を交えて披露しました。
舞台見学では9グループに分かれて、それぞれのグループに劇団の俳優が一人ずつ担当して、座談会兼見学を行いました。
あるグループはまず俳優の話を聞いたり、質疑応答があったり、またあるグループは舞台に登ったり、音響オペレーター席に向かい音響の説明を受けたりと、会場内を生徒の皆さんがあちらこちらと動き回ります。
最後にそれぞれ自分の場所に戻って最後のご挨拶。この一日が生徒の皆さんの思い出や何かを考えるきっかけになってくれれば幸いです。
自分の事、友人の事、家族の事、先生の事、そしてまだ出会っていない誰かの事、人が人を想う気持ちを大事にしてもらいたい、と思います。私達の旅はまだまだ続きます。明日の誰かとの出会いを楽しみながら、一日一日を積み重ねていきたいと思います。
文︰渡辺雄亮(音響)
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