風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

ブータン人が見たニッポン 足るを知ることが幸せの鍵

2014-06-11 | 田舎暮らし

 定期購読している月刊誌「BE-PAL」7月号をパラパラと見ていたら面白い記事を見つけた。それは辻信一氏のコラム「本物を生きている者たち」の「ブータン人が見たニッポン」だ。
 ブータン人のペマ・ギャルポさんの直言が本質を突いていて新鮮で面白い。
 「日本人はとにかく忙しい。いつも時間がないと言っている。日本人は世界最高の時計をつくるが、肝心の時間がない。ブータン人は時計をつくれないが、時間だけはたっぷりある」
 「携帯が現れる前は、耳も目ももっと安らかで、口も鼻も幸せだったのではないか。一年に一日でいいから、携帯を使わない日を法律で定めたらどうでしょう」
 「欲望に駆られるほど、私たちは不幸せになっていく」
 「プータンでは”足るを知る”ことこそが幸せの鍵だと考えている」
 いずれも名言だ。日本人は足るを知る原点に立ち戻る分水嶺に立っているのかもしれない。

『林原家 同族経営への警鐘』を読む

2014-06-11 | 薪ストーブ

 林原健氏の『林原家 同族経営への警鐘』(日経BP社刊)を読んでいる。
 岡山では未公開会社の雄、盤石な財務基盤の企業と信じられてきた林原家。インターフェロン、トレハロースのバイオ企業、林原美術館、モンゴル恐竜調査のメセナなど語ればきりがない。
 その企業が3年前に会社更生法によって整理された。これまで口を閉ざしてきた研究肌の兄・健氏がついにこの著書で静かに語ってくれている。
 弟・靖氏が書いた『破綻』とは異なり、感情を抑えた冷静な分析で綴られている。その兄が、弟・靖氏に「二度と会うことはない」と切り捨てる言葉に、胸が詰まった。
 絶対的主従関係の兄弟による企業経営だから、コーポレートガバナンスやコンプライアンス上も問題アリで、かなり歪んだ経営実態だけど、『破綻』とは違って読後感が爽やかなのが救いだ。
 もうしばらく、時間をかけながら読み進めよう。