隣国の中国や韓国と真に理解し合えるのは至難のことのように思える。中国は経済成長とともに覇権主義の露骨な行動が目立つようになり、富の偏在や環境整備、生活インフラの遅れなど国内問題も顕在化するばかり。チベットやウィグルなど民族問題も深刻。威嚇や強圧、武力行使、脅迫による領有権の主張など、今の中国を不安に思う。
そんな中、ホッとする記事を読んだ。中国の都市部で働くホワイトカラーを中心に日本の剣道に親しむ人が増え、ここ4年間で剣道の競技人口が倍増して12,000人になったのだとか。
剣道を単なる勝ち負けのスポーツとしてではなく、礼節や修養という日本文化と武士道に通じる関心から剣道を始めるようだ。日本に旅行をして、日本人が礼儀正しく、秩序だった日本の社会に関心を持たれても不思議ではない。また日本のアニメや漫画などから剣道に興味を持つ人もいるかもしれない。でも両国の国民がお互いに真に理解し合うのは、このような文化を通じて時間をかけながら深めていくものなのだろう。
旧日本軍の軍刀に通じるので日本の剣道に対する印象は一般的に中国では必ずしも良くはないと思うけど、礼に始まり礼に終わる正しい剣道という日本文化と通じて、日本と日本人に対する理解が深まることを期待したいと思った。