風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

瀬戸大橋と技術者の誇り

2015-10-25 | Weblog


 久しぶりに倉敷市児島に出向く機会があり、瀬戸大橋を鷲羽山から遠望した。美しい。いつ見てもこの橋は世界に誇れる美しい橋だと思う。
 四国と本州を結ぶ夢の橋は27年前の昭和63年(1988年)の4月に開通した。開通当時はこの児島地区も大勢の人で賑わったけど、その後、明石海峡大橋としまなみ街道が開通したこともあり、今では人もまばら。でも全長12.3kmの瀬戸大橋は今でも鉄道道路併用橋としては世界最長を誇っているし、橋の美しさでは今でも燦然と輝いていて少しも色褪せてはいない。
 当時、技術を結集して着工からわずか10年足らずで完成させたことは世界を驚かせたし、日本の技術力の高さは技術立国の未来を確信させてくれた。
 しかし、今、大手建設会社のずさんな杭打ち施工によるマンション傾斜事件で揺れている。いくら高い技術力があっても、結局は人だ。技術者が誇りや矜持を失って仕事をしたのでは技術立国はおぼつかない。瀬戸大橋を眺めながら技術者の劣化を憂いた。