週末に東京を往復した時、機内と電車の中で「ひとりは安らぎ感謝のとき」(梅木信子著)を読み続け、読了した。
23歳の時、結婚式の1ヶ月前に夫が戦死するが、裁判で結婚が認められ、遺族特典で東京女子医専に進み、日野市で開業医となる。89歳を機に閉院して神戸に移り住む96歳の女医さんの力強い生き方に魅了された。健康長寿な梅木信子さんの医師としての筋の通った考え方にも共感した。特に薬の服用に慎重になるべきというくだりは我が意を得たりだ。
お金のことを言うのはさもしい。お金にこだわらず、分をわきまえて生きるのが信条と、夫の遺族年金で倹しく暮らす。その一方で「梅木靖之記念財団」という財団に私財を拠出して、海に心を寄せる有為な若者を支援している。またひとり、素晴らしい人に出会えた。