風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

トランプショック

2016-11-09 | Weblog


 驚いた。まさかのトランプ米国大統領候補の勝利だった。政治家の経験も軍人の経験もない不動産業の一実業家が過激な暴言を吐き、保護主義的な政策を訴えたが、およそ論理性に欠けた煽動的なアジテーションのパフォーマンスに過ぎないと感じていたので、選挙戦の敗北を固く信じていた。ところがまさかの結果だ。



 アメリカの一番の問題は貧富の格差の拡大であって、移民や宗教の問題ではない。Make America Great Again ! と鼓舞して、保護主義的な政策をとっても解決できることではない。EU離脱を決した英国の人々と同じで、深く考えずに耳障りのいい過激なアジテーションに惑わされて投票した人々がやがて痛恨の思いで深く後悔することになるのではないかと思う。安倍政権の日米同盟の舵取りが一段と難しくなった。それにしても米国が、そして世界が誤った道に迷い込んでしまっていると思えてならない。


寒霞渓ロープウェイとペット乗車券

2016-11-08 | トイプードル


 寒霞渓のロープウェイで紅雲亭からバイクを置いている山頂駅まで戻るとき、ハンナの切符も買った。片道100円。とても可愛らしいデザインの切符なので今も大切に残している。



 どこへ行ってもペットの入園や入場の禁止とかに慣らされているので、ロープウェイもペットの乗車お断りを覚悟しないといけないご時世だけど、寒霞渓はペットに優しくてとても対応がよかった。ペットの乗車を認めるかわりに、きちんと料金を取り、なおかつペットを抱くなり条件をつけて乗車を認めるのはいい対応だと思う。



 ペットと人間が共存するために、してはならないことは絶対にせず、しなくてはならないことは快く実行することが大事。ハンナはロープウェイの中で静かにしていたので、混み合った車内で犬の存在に気づいた人はほどんどいなかったと思う。


瀬戸内国際芸術祭 Revenants

2016-11-07 | 田舎暮らし


 小豆島の星ケ城山に登り、ロープウェイ乗り場の紅雲亭まで下ってからロープウェイでバイクを止めてある山頂駅まで戻った後、瀬戸内国際芸術祭を見て回った。会期が明日、日曜日までということもあり、各会場で多くの人と出会った。



 今回、7〜8箇所見て回った中で一番印象に残ったのは、インドのサヘジ・ラハールさんの「Revenants」という作品。薄暗い納屋に置かれた作品は土と藁を練り固めた素材を使った作品だけど妙に存在感があり力強さがあった。



 岸本真之さんの「つぎつぎきんつぎ」もすごかった。金継ぎの修復技法で、使わなくなった陶磁器をつなぎ合わせて立体的な作品に蘇らせている。生活の匂いのする古い食器が金継ぎの技で息を吹き返したかのように躍動感があった。



 土庄港に戻ると岡山行きのフェリーが入船していた。すぐに乗船。早速、フェリーのデッキに上がり、旅の余韻ひ浸っていた。しばらくすると夕陽が輝きだした。ハンナと夕陽をずっと海の彼方に沈むまで眺めていた。この時、一つのかけがえのない命が消え入ろうとしていた。翌朝電話で深夜1時過ぎに黄泉の国に旅立った報せを受けた。Revenantsという作品を見た後だったので、改めてRevenantsの生死の深淵を思った。


星ケ城山

2016-11-06 | 山歩き


 土曜日、久しぶりに小豆島に渡った。早朝、バイクでハンナを連れて家を発ち、新岡山港に向かった。7:20 新岡山港発のフェリーに乗ると、船内は乗客で賑わっていた。
 瀬戸内国際芸術祭も日曜日が最終日なので、芸術祭目的の人も多いのだろう。1時間10分で土庄港に着く。一路、寒霞渓を目指してバイクのスロットルを回した。



 寒霞渓の三笠広場の駐車場にバイクを止めて、星ケ城山を目指して一人歩き始めた。ハンナはザックの中で首だけ出して景色を眺めている。天気は快晴で透き通った青空が広がっていた。三笠山山頂(672m)を過ぎ、西峰(805m)で大阪からフェリーで来られた登山グループと出会う。


 10:30 星ケ城山(東峰 817m)に到着した。あいにく霞んでいて眺望は今ひとつよくなかったが、石塔の前のベンチに座り、ポカポカ陽気の中でハンナとしばらくくつろいだ。
 頂上からロープウェイの山頂駅を経て表12景ルートを下る。ロープウェイ乗り場の紅雲亭まで一気に下り、ロープウェイに乗って、バイクを止めた山頂駅まで戻った。ロープウェイから渓谷の紅葉を眺めたが、ぼんやりした木々の紅葉を見て、今年の紅葉は冴えないのかも知れないと思った。


涙そうそう

2016-11-01 | Weblog


 最近、邦画づいている。Amazon Prime Videoで「涙そうそう」を観た。森山良子の同名の歌は以前からよく知っていたけど、映画はまだ一度も観ていなかった。ちょうど10年前の2006年に公開された古い映画だ。
 貧しいながらひたむきに夢に向かって懸命に生きる兄と妹。兄弟の洋太郎役の妻夫木聡とカオル役の長澤まさみの息の合った演技がいい。結末が切ないけど、沖縄の青い海と空と底抜けに明るい洋太郎と取り巻く人々の人情味が心地よかった。まだまだ僕が知らない日本映画の名作が他にもありそうだ。日本映画が面白い。