かずさんの、ふらり日々是好日の記

ふっても てっても  日々是好日  泣いてもわらっても 私の一生の中の きょうが一番いい日だから

663 どう説明すれば理解がしやすいでしょう(関税評価の頭の体操)

2009-06-01 | 関税評価
すっかり通勤風景からマスク姿が減りました、このままウイルスの変異もなく冬まで過ぎれば◎なんですが・・・。
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1 貿易手続きの業界で仕事をしていますと、この世界に土地勘のない方に説明して納得してもらう場面がよくあります。

二昔前なら、関税法がそうなっていますとか、税関がウンと言いませんなどと説明責任を棚上げするような説明の仕方でも済むこともありましたが、業界で仕事をしたり、通関士としての専門家を維持していくためには、素人の人にも分かりやすく説明するという技能が必要です。

2 製造業立国日本は、世界の国々を見ながらグローバルに最適生産を目指しています。

  税関の事後調査では、輸入申告価格において、買手が無償で貸与・支給した金型の関税評価による加算漏れが毎年指摘されています。

 さて、次のような事例について、それぞれの輸入申告時の関税評価について、あなたが通関士なら、荷主の素朴な「なぜ?」の質問に、どう説明しますか・・頭の体操です。

3  輸入者(買手)Aは、最終的には中国で完成させた製品Zを日本に輸入します。
  そこで、Aは、日本の協力会社Bに金型を無償貸与します。
  Bは、無償貸与を受けた金型を利用して、Zに組み込む部分品Xを製造し、Aの指示により台湾の工場Cに有償輸出します。

 台湾の工場Cは、Xを使って、部分品Yを生産しAに有償輸出する。
 Aは、Yを輸入通関します。(第一回目の輸入通関と関税評価)

 Aは、Yに国内で製造した主要部材を組み込んで半製品Hを製造し、中国の最終組み立て工場Dに有償輸出する。
 Dは、Hと別途調達した部品によって、最終製品Zを生産し、Aに有償輸出する。

 Aは、Zを輸入通関します、(第二回目の輸入通関と関税評価)

4 読者の方は、お分かりのように
 第一回目の輸入時には、輸入貨物Yの生産に関連して、買手により値引きをして間接に提供された材料、部分品またはこれに類するものに要する費用=つまり無償提供の金型の費用相当分を、関税定率法第4条第一項の規定により、加算する必要があります。

 第2回目の輸入時には、輸入貨物Zの生産に関連して、買手により値引きをして直接に提供された材料、部分品またはこれに類するものに要する費用=つまり無償提供の金型の費用相当分を、関税定率法第4条第一項の規定により、加算する必要があります。

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 この事例は、輸入者からは、「えっ何故、二回も加算する必要があるの?金型分の費用を二回加算するのは、関税や消費税の二重課税じゃないの?」という疑問が出そうです。

 さて、あなたなら、どう説明するでしょうか。また、どう対処すればいいかのアドバイスをされますか。
 読者の方の、名案をコメントしてもらえば、他の方に役立ちそうです。

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 昨日、中学三年生のクラスの同窓会がありました。用務の都合や体調を崩した方もあって13人の出席ですが、3年ぶりとあって、それぞれ平行移動の年のいき方ですが、病気の話が話題になる年代です。







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