前回のブログ、659 ―チーム・マイナス6%―がんばって~! で、地球温暖化問題のための関税・税関行政の対応に軽くふれましたが、その際にWTOでの関税引下げの協議が行われていることも紹介しました。
WTOと環境物品との関係については、今年の2月にこのブログ606号で取上げましたが、同じ問題意識でWCOの最新の動きを取上げようと思ってgoogleで「環境物品の関係」を検索すると、なんと!なんと! 3番目に私のブログ606号が出てきました。どうやらこの分野の情報はかなり乏しいようです。
このため、以下はWTOのこの分野の動きについて複数から入手できた最新情報ですが、しっかりした情報は行政当局が持っていて私たちにはなかなか分からないですね(~_~;)
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1 環境物品とは?
日本、EUなどが提示した環境物品のリストには風力発電機や太陽電池などの再生可能エネルギー製品が盛り込まれていますが、ブログ606号でも触れたように日本はハイブリッドカーや省エネ家電なども対象にしようと提案をしているようです。
これからどういう議論が行なわれるのかわかりませんが、各国の通関実務を考えると、ガソリン車かハイブリッド車かを鑑別するのはそう難しくないでしょうが、薄型テレビやエアコンの省エネ度で関税率が変わるようなことになると、税関での区別は難しいでしょうから、別のスキームを用意しないとワークしないかも知れません。
2 環境物品の貿易自由化の進め方?
環境物品の自由化交渉は、WTOの場で行なわれていますが、ドーハラウンド交渉がなかなか進まないため、優先度の高い地球温暖化問題への早期対応を図るためWTOと切り離した別の場で交渉しようとする動きが米国産業界で取組まれているようです。
また、中国や途上国は、環境物品の関税削減・撤廃により先進国製環境物品が輸入増となることを警戒しています。
ブラジルは、対象品目にバイオエタノールを提案していますが米国はNOといっているようです。インドは地球温暖化対策に役立つ廃棄物等の施設等のプロジェクトを政府間で認定しておいて、そのプロジェクトに使用されるものの関税を撤廃するというスキームを提案しています。
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このように環境物品の関税引下げ議論の現状は、各国があれこれの提案をしていう状態で、何を対象にするのかとの品目の問題、どんな方法で引き下げるのか、どういう場で議論を深めるのかなどなど、乗り越えるべき課題はまだまだありそうです。
ハイブリッド車の関税率のあり方というのは、その輸入国での産業政策に直結するような問題でもあるんですね。
トヨタからGM への、ハイブリッド技術の提供を検討という報道がありましたが、色んなところに関係してきそうなビッグな問題と想像できます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/fc/027687b714b9f43c28098d6eb8b626fd.jpg)
このため、以下はWTOのこの分野の動きについて複数から入手できた最新情報ですが、しっかりした情報は行政当局が持っていて私たちにはなかなか分からないですね(~_~;)
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1 環境物品とは?
日本、EUなどが提示した環境物品のリストには風力発電機や太陽電池などの再生可能エネルギー製品が盛り込まれていますが、ブログ606号でも触れたように日本はハイブリッドカーや省エネ家電なども対象にしようと提案をしているようです。
これからどういう議論が行なわれるのかわかりませんが、各国の通関実務を考えると、ガソリン車かハイブリッド車かを鑑別するのはそう難しくないでしょうが、薄型テレビやエアコンの省エネ度で関税率が変わるようなことになると、税関での区別は難しいでしょうから、別のスキームを用意しないとワークしないかも知れません。
2 環境物品の貿易自由化の進め方?
環境物品の自由化交渉は、WTOの場で行なわれていますが、ドーハラウンド交渉がなかなか進まないため、優先度の高い地球温暖化問題への早期対応を図るためWTOと切り離した別の場で交渉しようとする動きが米国産業界で取組まれているようです。
また、中国や途上国は、環境物品の関税削減・撤廃により先進国製環境物品が輸入増となることを警戒しています。
ブラジルは、対象品目にバイオエタノールを提案していますが米国はNOといっているようです。インドは地球温暖化対策に役立つ廃棄物等の施設等のプロジェクトを政府間で認定しておいて、そのプロジェクトに使用されるものの関税を撤廃するというスキームを提案しています。
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このように環境物品の関税引下げ議論の現状は、各国があれこれの提案をしていう状態で、何を対象にするのかとの品目の問題、どんな方法で引き下げるのか、どういう場で議論を深めるのかなどなど、乗り越えるべき課題はまだまだありそうです。
ハイブリッド車の関税率のあり方というのは、その輸入国での産業政策に直結するような問題でもあるんですね。
トヨタからGM への、ハイブリッド技術の提供を検討という報道がありましたが、色んなところに関係してきそうなビッグな問題と想像できます。
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