かずの里山ハイク

山や花、日常の出来事などの気まぐれブログ

白石山トレッキング

2015年02月15日 | 山歩き

徳地森林セラピー基地の白石山トレッキングイベントに森の案内人として参加してきました。

9:10より受付を開始し、参加19名の内4名の方は案内人の車に同乗してもらい、他の参加者は直接、登山口
に向かってもらうことで配車は完了。登山口までは案内人の車で先導する。

また、先導した案内人Mさんは、登山口駐車場入口で直行された参加者の車を案内する。

10:00より全体的なスケジュールの説明や注意事項の伝達、準備体操の後、案内人Kさんにより、
引谷地区の伝説、怪力の僧、栄弥(エイヤ)と弥栄(ヤッサ)から重いものを運ぶ時、「エンヤア・ヤッサ」と
掛け声をするようになったとの話を紹介する。

10:10登山口を出発し、展望大岩、接待岩と立ち寄り、山頂から物見岩に戻ると11:50、ここで12:30まで
昼休憩とする。

展望大岩では2班に分け、K案内人の天狗伝説を証拠写真?と共に紹介してもらい、接待岩前では
コウモリの生態について若干の説明を加える。

また、昼休憩時間を利用して、日本百名山の著者:深田久弥(フカタ キュウヤ)の経歴や白石山に
関わる短歌3首を紹介させてもらう。内1首はそそくさと自身が作ったもの。

「物見岩 皆と集いし 白石の 天狗伝説 すこぶるおかし」・・・おそまつでした。

注釈:すこぶるおかしの、おかしは本来、趣があるとの意で用いられるが、今回はK案内人の
    説明と演出が「めっちゃおもろい」の意で用いている(笑)。

12:20からは物見岩下部をぐるりと回る、ミニアドベンチャーコースを体験してもらい、先端の凸岩では
案内人のささやかなパフォーマンスで盛り上げを図る。

12:30予定どうり下山を開始、急坂を注意しながら通過、コウモリ岩や燕岩、珠数掛岩、狼岩などの
巨岩を観賞しながら下る。

林道最奥部の踊り場(車の回転場)で休憩し、水分補給や筋肉痛予防のストレッチ体操などを行う。

帰途、希望者を募り、重源上人が杣始の祭りを行ったとの言い伝えがある飯の山に立ち寄り、
14:00全員無事で登山口駐車場へ戻る。アンケート記入、整理体操、K案内人挨拶の後、現地解散する。


展望大岩にて、ここで天狗伝説を披露する。

うららかな陽光に包まれ、お昼休憩を過ごす。

絶壁凸岩で、案内人によるささやかなパフォーマンス

急坂を注意しながら、ゆっくり下る。

落ち葉でお化粧された林道はサクサクと歩き易い。

いざ、飯の山へ。あっと言う間に登れる丘でした。

落後者も無く、安全に登山を終えたことが、何よりの成果でした。
参加された皆様、お疲れさまでした。また森林セラピートレッキングイベントにご参加下さい。

補説:白石山の天狗伝説

白石山の名前は、地区の古老の話によると、昔、大きな山崩れがあり、残った大岩が白く輝いていたから
との由来があるらしい。

この白石山と東に対峙する狗留孫山の間には天狗伝説が言い伝えられている。

昔、掘にそびえる狗留孫山と引谷にそびえる白石山にはそれぞれ大天狗が住んでいました。
しかし、この天狗どおし、たいそう仲が悪く、いつも喧嘩ばかりしていたそうです。

そしてあるとき、とうとう石の投げ合いになってしまいました。両方の天狗とも、今日こそとばかりに
必死で石を投げ合いましたが、白石山の天狗の方が力尽きて、狗留孫山の天狗に負けてしまいました。

それでも狗留孫山の天狗はこれでもか、これでもかと大石を投げ続けたということです。
そのため、今でも白石山には大きな白い石が多くあるのだと言われています。

とある。自身の独断と偏見で言うならば、掘と引谷の地区は共に現世救済の観音信仰が盛んな地だった。
ある時期、観音信仰を競い合ったことは想像に難くない。こうした場合、人口(戸数)の多い掘地区が
より優位に立ったのではないかと勝手に想像している。現存する石仏の立派さなどが証左だろう。
こんなことを考えてみると、ここを歩くのが、より楽しくなってくるような気がする。

さて、3月22日(日)に実施予定の狗留孫山トレッキングに備えて、観音信仰にまつわる短歌らしきものを
3首準備した。内1首は自身が即興で作ったもの。現在の心境が切々とつづられているものだが、披露する
機会があるやも知れません。