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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 11月27日 14 仕事の指示や依頼の心得   A726

2023-11-28 08:26:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 11月27日 14 仕事の指示や依頼の心得   A726

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 私の後進として会社を託した竹根好助の経営コンサルタント起業経験や、その会社の日常業務、自分の思いなどを「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」として連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

 コロナが5類に分類変更されてから、セミナーもオンサイトで開催するところが増えてきました。

 経営者・管理職の集まりに時々招かれますが、そこで、このような話をしました。

 

■ 14 仕事の指示や依頼の心得   A726

 ビジネスというのは、独りでやっていては効率がよくありません。たとえ、独立起業まもない頃であっても、奥様に秘書としての仕事を手伝ってもらったり、経理業務を担っていただいたりするだけでも、やりこなせる仕事量は全然異なります。

 私も経営士・コンサルタントとして独立起業したての頃は、社員を雇うには、先が読めなさすぎましたので、妻に手伝ってもらいました。

 たとえ妻であっても、協力していただいているわけですので、日常生活で亭主関白であっても、仕事の上ではパートナーという、同格の立場でいる意識を持つべきです。

 すなわち、「糟糠之妻」として、それを口に出さないまで、感謝の念を常に持っていることが肝要です。しかし、時には、感謝の言葉を発することを忘れてはならないと考えます。

 たとえ、社員を雇える身分になっても、あるいは会社の管理職として部下を持つ身になっても、人に指示・命令を出すときには、「お願いする」という気持ちを持って指示・命令を行うべきです。

 指示・命令の基本は、どの様な目的の業務なのかをキチンと理解させ、経験の浅い社員の場合には、簡単な方法や手順を示します。一方、中堅社員などの場合には、目的を説明したら、あまり細かい指示を出さない方が良いでしょう。

 いずれの場合においても、期限は明示します。期限前に、こちらから進捗状況を確認したりして、作業に首を突っ込むことは極力やらないようにします。

 しかし、経験の浅い人の場合には、それとなく進捗状況を確認するとか、中間報告をさせるとかして、方向違いの作業をしないようにチェックしなければなりません。

 結果報告や成果物の提出があった時には、まずは感謝の言葉を発することです。そして、是々非々の観点で確認し、場合によっては部分訂正をしてもらいます。

 私自身は、部下から、「平素は、やさしいけれど、仕事となると厳しく、ケアレスミスなどを起こしたときには怖い人」と陰口をたたかれていました。しかし、社内でのミスは許されても、顧客・顧問先に対しては、常に100満点の作業を行うことを基本とすべきです。

 一方、目上の人に対して、お願いするときには、相手の都合のよい時間帯に、都合のよい場所で会うのが原則です。熱意を持って、語りますと、こちらの依頼を引き受けて下さる確率は高くなります。

 

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

  この欄には、発信日の【今日は何の日】と【きょうの人】などをご紹介します。

 

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

 

 五七五の俳句に、なぜ類似作が出ないのか b27

 

 私は、かねてより、五七五の十七文字に同じ作品が出てこないのか、不思議に思っています。

 単なる文字の組み合わせではなく、言葉の組み合わせであり、厳しいルールともいえる定石があるのですから、俳句の心得のある人であれば似たような俳句ができても不思議ではないと考えます。

 俳句ブームを推進している民放のTV番組を、妻が見ているのを横で見ているうちに言葉の持つ素晴らしさを気づかされました。

 作品の善し悪しによる順位争いが面白いです。当時の、その番組のトップにいるH氏に盗作疑惑がかかっているとことが話題になったことがあります。

 H氏  「梅雨明や 指名手配の 顔に×」  某氏  「梅雨寒や 指名手配の 顔に×」

 後者の某氏の句は、2017年6月に宮崎日日新聞の文芸欄に掲載されました。

 なんと、漢字一文字違いの句ですので、盗作疑惑がかけられてもしかたがないでしょう。

 それだけではなく、一方の句は、H氏の出身地の宮崎県の新聞掲載ですので、一層疑われてもしかたがありません。

 俳句には素人の私見ですが、後者の某氏の作に一日の長があるように思えます。

 私は、冒頭のような考えをもっていますので、「さもありなん」という気持ちです。

 一方で、ここまで諸条件が整いますと、あとは作者の人間性が判断基準とならざるを得ないのではないかと思います。

 TVという公的なインフラでのことですので、あやふやな説明では済まされないと考えます。

 残念ながら納得できる説明もなく、偶然の類似策であるとなり、それで終わってしまいました。

 盗作か、偶然の類似作くかの判定が、いかに困難なのかが解ります。

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

>> もっと見る


■【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記 バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db
 

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【経営コンサルタントのお勧め図書】「history」から学ぶ  大東亜戦争へ至る歴史 2311

2023-11-28 06:36:00 | 【経営】 経営コンサルタントの本棚

本  【経営コンサルタントのお勧め図書】「history」から学ぶ  大東亜戦争へ至る歴史 2311



経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。


 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。


 


 【経営コンサルタントの本棚】は、2012年に、経営コンサルタントがどのような書籍を読んでいるのか知りたいという、ブログ読者の声を反映して企画いたしました。


 幸い、日本で最初に創設された経営コンサルタント団体である日本経営士協会には優秀な経営士・コンサルタントがいらっしゃるので、その中のお一人である酒井闊先生にお声をかけましたところ、ご協力いただけることになりました。


 それが、今日まで継続されていますので、10年余もの長きにわたって、皆様にお届けできていることに誇りを持っています。


本


■    今日のおすすめ


『(増補版)「大東亜戦争へ至る歴史」国際的視点から戦争の誘因を探る』


                    (斎藤 剛著 株式会社22世紀アート)



本


■ 「大東亜戦争へ至る歴史」が追究する「真実な歴史」(はじめに) 


  紹介本との出会いは、友人の元千葉文化振興財団理事長で近現代史研究家の著者が紹介本を出版したとの情報を得たことでした。早速手に取って読みました。
 驚いたことがあります。それは著者の視点です。単なる史実(歴史の事実)に止まらず、歴史の探求(history)をnarrativeに語り、その語り方はX軸(「通史」の軸)・Y軸(国際的視点と地政学的視点)・Z軸(関係する個人個人の人間力)の立体軸で語っていることです。X軸の時間軸については、幕末まで遡り、大東亜戦争に至る思想的背景を探索しています。Y軸については、著者の得意とする西洋史観により、日本と世界のシナジーを「歴史綜合」的に語っています。X軸については、史実に係ったリーダーの人間力の良し悪しが歴史の良否を決めていることを解説します。最も貴重なことは、「ファクトに基づく真実」を追及していることです。
 ファクトに基づく真実の例として『「大東亜戦争」と「太平洋戦争」の違い』があります。戦後1945年12月、GHQは「大東亜戦争」の用語を禁止しGHQが創った「太平洋戦争」の用語を使うよう指令を出します。著者は、「日米開戦の原因は、戦略的・意図的に日本を開戦に引込んだ、アメリカにある」とします。GHQは「悪いのは日本の軍部であるという史観」を押付けるために、「太平洋戦争」の用語を使うよう指令したのです。本欄では、日米戦争の呼称を、幕末から連綿と続くアジア主義(アジアとの連携を求める)に基づき、アジアに於ける「欧米列強の植民地主義に終止符を打った(アーノルド・トインビー)」という戦争の本質を現し、史実的に正しい、「大東亜戦争」の用語を使います。
 なお、本欄で「history」を用いる意義は、語源のギリシア語historia(探究)の意味と著者の意図の合致を強調したいからです。「historia」の意味は『歴史は単に人間世界で生起する史実の連続や全体像を語るのではなく,その史実の持つ意味・示唆を探究することである』です。
 紹介本からの多くの新しい発見に基づき、次項で『「大東亜戦争へ至る歴史」の「history」から学ぶ「経営」への示唆』を記させて頂きます。


本


■ 「大東亜戦争へ至る歴史」の「history」から学ぶ「経営」への示唆』


【「日米開戦の双方の戦略の巧拙」から学ぶ「経営戦略のあり方」】
 紹介本から日米開戦における日米の戦略の巧拙を見ることが出来ます。日米の戦略の巧拙を『「戦略ストーリーの5C理論〔注1〕」と「戦略ストーリーの“骨法(根本)10か条”理論〔注2〕」-楠木健「ストーリーとしての競争戦略」より-』から分析してみましょう。
 米国大統領ルーズベルトの戦略は、5C、10カ条全てを満たしています。それに対し、日本の真珠湾奇襲戦略(山本五十六連合艦隊司令長官と永野軍令部総長〈東条内閣〉が遂行)は、著者の表現『日本軍は作戦偏重で戦術には優れていても、経済、輸送・兵站などトータルな戦略を立てる システムも人材も不足していた』の通り、『長期戦では負けるとの認識による「短期決戦に勝利し講和に持ち込む」』というCompetitive Advantage(競争優位)だけに止まり、残りの4Cは欠けているのです。
 さらに言えば、日米双方の一番の戦略上の相違は、戦略における「クリティカルな検証(10カ条の③)」です。ルーズベルトの最大の「懸念」は1940年11月の大統領選における公約である「皆さんのご子息を決して海外の戦争に送らない」でした。ルーズベルトは、宣戦布告(日本外務省のミス?)もない真珠湾奇襲攻撃を事前に察知しながら、敢えて甚大な被害を受入れ、日本に真珠湾奇襲攻撃をさせ、それを「無通告のだまし討ち」とアメリカ国民と全世界に訴え、国民世論を味方につけ「議会の日本への宣戦布告決議」へと繋げていくのです。ルーズベルトはこの「懸念」をクリティカルな課題として持ち続け真珠湾奇攻撃を活用し「懸念」をクリアーしたのです。
 ルーズベルトは英国首相チャーチルの要請を受けたドイツ戦への参戦の機会を懸命に創ろうとしていましたが、日本の真珠湾奇攻撃により、大統領選での公約て「懸念」がクリアー出来、ノルマンディー上陸作戦(1944年6月6日)に向けて走るのです。
 一方日本は、「短期決戦に勝利し講和に持ち込む」戦略が失敗した場合の次の戦略は全くなく、ミッドウエー海戦以降負け続け、敗戦に至るのです。「クリティカルな検証(10カ条の③)」の欠落により、失敗する確率の高さを考慮しないまま開戦した日本の戦略上の誤りは明らかです。



〔注1〕5Cとは:
  ① Competitive Advantage(競争優位)戦略の最終的な帰結論理。起承転結の結。
  ② Concept(コンセプト))戦略目的の設定。起承転結の起。
  ③ Components(構成要素)ライバルとの差異化・差別化。起承転結の承。
  ④ Critical Core(クリティカル・コア)独自性と一貫性の源泉となる戦略の中核的な構成要素。起承転結の転。
  ⑤ Consistency(一貫性)構成要素をつなぐ因果論理。戦略ストーリーの評価基準。〔注1の補足〕5Cと起承転結:
  ² 『起』は「コンセプト」です。コンセプトを具体的な「構成要素」にブレイクダウンするのが『承』です。構成要素が相互に繋がることによって「競争優位」を確立し、戦略目的を達成・持続します。これが『結』です。そして『転』は全ての「構成要素」を実現可能にする「クリティカル・コア」です。「コンセプト」と「クリティカル・コア」が戦略の良否を左右する重要なカギとなります。「一貫性」は戦略の評価・検証基準。
〔注1〕「スターバックスの戦略ストーリーにおける『5C』」




〔注2〕10カ条とは:
  ① エンディングから考える。   ⑥失敗を避けようとしない。
  ② 普通の人々の本性を直視する。 ⑦賢者の盲点を衝く。
  ③ 悲観主義で論理を詰める。   ⑧競争他社に対してオープンに構える。
  ④ 物事が起きる順序にこだわる。 ⑨抽象化で本質をつかむ。
  ⑤ 過去から未来を構想する。   ⑩思わず人に話したくなる話をする。



【その他の学び】
 上述以外に、『大東亜戦争の開戦に繋がる「外交の失敗」から学ぶ』など、著書から多くの新しい発見が有りました。



■ 「歴史の持つ意味・示唆」に注目しよう(むすび)
 「大東亜戦争に至る歴史」の「history」から、経営への示唆を見てきました。これからも『歴史の持つ「経営」への意味・示唆』に注目していきたいです。


本


【酒井 闊プロフィール】


 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。
 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。


  https://www.jmca.or.jp/member_meibo/2091/


  http://sakai-gm.jp/index.html


【 注 】  著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。


本


■■ 経営コンサルタントへの道 ←クリック


 経営コンサルタントを目指す人の多くが見るというサイトです。経営コンサルタント歴半世紀の経験から、経営コンサルタントのプロにも役に立つ情報を提供しています。

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【経営コンサルタントのお勧め図書】「history」から学ぶ 大東亜戦争へ至る歴史 2311

2023-11-28 06:06:00 | 【経営】 経営コンサルタントの本棚

本  【経営コンサルタントのお勧め図書】「history」から学ぶ  大東亜戦争へ至る歴史 2311



経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。


 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。


 


 【経営コンサルタントの本棚】は、2012年に、経営コンサルタントがどのような書籍を読んでいるのか知りたいという、ブログ読者の声を反映して企画いたしました。


 幸い、日本で最初に創設された経営コンサルタント団体である日本経営士協会には優秀な経営士・コンサルタントがいらっしゃるので、その中のお一人である酒井闊先生にお声をかけましたところ、ご協力いただけることになりました。


 それが、今日まで継続されていますので、10年余もの長きにわたって、皆様にお届けできていることに誇りを持っています。


本


■    今日のおすすめ


『(増補版)「大東亜戦争へ至る歴史」国際的視点から戦争の誘因を探る』


                    (斎藤 剛著 株式会社22世紀アート)



本


■ 「大東亜戦争へ至る歴史」が追究する「真実な歴史」(はじめに) 


  紹介本との出会いは、友人の元千葉文化振興財団理事長で近現代史研究家の著者が紹介本を出版したとの情報を得たことでした。早速手に取って読みました。
 驚いたことがあります。それは著者の視点です。単なる史実(歴史の事実)に止まらず、歴史の探求(history)をnarrativeに語り、その語り方はX軸(「通史」の軸)・Y軸(国際的視点と地政学的視点)・Z軸(関係する個人個人の人間力)の立体軸で語っていることです。X軸の時間軸については、幕末まで遡り、大東亜戦争に至る思想的背景を探索しています。Y軸については、著者の得意とする西洋史観により、日本と世界のシナジーを「歴史綜合」的に語っています。X軸については、史実に係ったリーダーの人間力の良し悪しが歴史の良否を決めていることを解説します。最も貴重なことは、「ファクトに基づく真実」を追及していることです。
 ファクトに基づく真実の例として『「大東亜戦争」と「太平洋戦争」の違い』があります。戦後1945年12月、GHQは「大東亜戦争」の用語を禁止しGHQが創った「太平洋戦争」の用語を使うよう指令を出します。著者は、「日米開戦の原因は、戦略的・意図的に日本を開戦に引込んだ、アメリカにある」とします。GHQは「悪いのは日本の軍部であるという史観」を押付けるために、「太平洋戦争」の用語を使うよう指令したのです。本欄では、日米戦争の呼称を、幕末から連綿と続くアジア主義(アジアとの連携を求める)に基づき、アジアに於ける「欧米列強の植民地主義に終止符を打った(アーノルド・トインビー)」という戦争の本質を現し、史実的に正しい、「大東亜戦争」の用語を使います。
 なお、本欄で「history」を用いる意義は、語源のギリシア語historia(探究)の意味と著者の意図の合致を強調したいからです。「historia」の意味は『歴史は単に人間世界で生起する史実の連続や全体像を語るのではなく,その史実の持つ意味・示唆を探究することである』です。
 紹介本からの多くの新しい発見に基づき、次項で『「大東亜戦争へ至る歴史」の「history」から学ぶ「経営」への示唆』を記させて頂きます。


本


■ 「大東亜戦争へ至る歴史」の「history」から学ぶ「経営」への示唆』


【「日米開戦の双方の戦略の巧拙」から学ぶ「経営戦略のあり方」】
 紹介本から日米開戦における日米の戦略の巧拙を見ることが出来ます。日米の戦略の巧拙を『「戦略ストーリーの5C理論〔注1〕」と「戦略ストーリーの“骨法(根本)10か条”理論〔注2〕」-楠木健「ストーリーとしての競争戦略」より-』から分析してみましょう。
 米国大統領ルーズベルトの戦略は、5C、10カ条全てを満たしています。それに対し、日本の真珠湾奇襲戦略(山本五十六連合艦隊司令長官と永野軍令部総長〈東条内閣〉が遂行)は、著者の表現『日本軍は作戦偏重で戦術には優れていても、経済、輸送・兵站などトータルな戦略を立てる システムも人材も不足していた』の通り、『長期戦では負けるとの認識による「短期決戦に勝利し講和に持ち込む」』というCompetitive Advantage(競争優位)だけに止まり、残りの4Cは欠けているのです。
 さらに言えば、日米双方の一番の戦略上の相違は、戦略における「クリティカルな検証(10カ条の③)」です。ルーズベルトの最大の「懸念」は1940年11月の大統領選における公約である「皆さんのご子息を決して海外の戦争に送らない」でした。ルーズベルトは、宣戦布告(日本外務省のミス?)もない真珠湾奇襲攻撃を事前に察知しながら、敢えて甚大な被害を受入れ、日本に真珠湾奇襲攻撃をさせ、それを「無通告のだまし討ち」とアメリカ国民と全世界に訴え、国民世論を味方につけ「議会の日本への宣戦布告決議」へと繋げていくのです。ルーズベルトはこの「懸念」をクリティカルな課題として持ち続け真珠湾奇攻撃を活用し「懸念」をクリアーしたのです。
 ルーズベルトは英国首相チャーチルの要請を受けたドイツ戦への参戦の機会を懸命に創ろうとしていましたが、日本の真珠湾奇攻撃により、大統領選での公約て「懸念」がクリアー出来、ノルマンディー上陸作戦(1944年6月6日)に向けて走るのです。
 一方日本は、「短期決戦に勝利し講和に持ち込む」戦略が失敗した場合の次の戦略は全くなく、ミッドウエー海戦以降負け続け、敗戦に至るのです。「クリティカルな検証(10カ条の③)」の欠落により、失敗する確率の高さを考慮しないまま開戦した日本の戦略上の誤りは明らかです。



〔注1〕5Cとは:
  ① Competitive Advantage(競争優位)戦略の最終的な帰結論理。起承転結の結。
  ② Concept(コンセプト))戦略目的の設定。起承転結の起。
  ③ Components(構成要素)ライバルとの差異化・差別化。起承転結の承。
  ④ Critical Core(クリティカル・コア)独自性と一貫性の源泉となる戦略の中核的な構成要素。起承転結の転。
  ⑤ Consistency(一貫性)構成要素をつなぐ因果論理。戦略ストーリーの評価基準。〔注1の補足〕5Cと起承転結:
  ² 『起』は「コンセプト」です。コンセプトを具体的な「構成要素」にブレイクダウンするのが『承』です。構成要素が相互に繋がることによって「競争優位」を確立し、戦略目的を達成・持続します。これが『結』です。そして『転』は全ての「構成要素」を実現可能にする「クリティカル・コア」です。「コンセプト」と「クリティカル・コア」が戦略の良否を左右する重要なカギとなります。「一貫性」は戦略の評価・検証基準。
〔注1〕「スターバックスの戦略ストーリーにおける『5C』」




〔注2〕10カ条とは:
  ① エンディングから考える。   ⑥失敗を避けようとしない。
  ② 普通の人々の本性を直視する。 ⑦賢者の盲点を衝く。
  ③ 悲観主義で論理を詰める。   ⑧競争他社に対してオープンに構える。
  ④ 物事が起きる順序にこだわる。 ⑨抽象化で本質をつかむ。
  ⑤ 過去から未来を構想する。   ⑩思わず人に話したくなる話をする。



【その他の学び】
 上述以外に、『大東亜戦争の開戦に繋がる「外交の失敗」から学ぶ』など、著書から多くの新しい発見が有りました。



■ 「歴史の持つ意味・示唆」に注目しよう(むすび)
 「大東亜戦争に至る歴史」の「history」から、経営への示唆を見てきました。これからも『歴史の持つ「経営」への意味・示唆』に注目していきたいです。


本


【酒井 闊プロフィール】


 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。
 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。


  https://www.jmca.or.jp/member_meibo/2091/


  http://sakai-gm.jp/index.html


【 注 】  著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。


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