■【心で経営】心づかいが人間関係を改善する17 会話の姿勢をただすとコミュニケーションが良くなる A913
多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。
世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。
ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。
それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。
その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。
ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。
40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。
■17 会話の姿勢をただすとコミュニケーションが良くなる A913
サラリーマンとして仕事を始めた頃のことです。課長に報告があって、パーティションの向こう側に座っている課長席に行くときに、迷惑をかけないように、そっと近づきました。
そして、課長が気がつくまで、立って待っていました。
課長にしてみれば、部下が黙って立って、課長の様子をうかがっているように思えたのか、態度が冷たいのに気がつきました。
次に、課長の正面に立っては失礼かと思い、やや斜め前に立って、課長の方に体を向けて、報告を始めました。
やはり、課長は、居心地が悪そうでした。
この経験は、今でもはっきりと覚えていますし、逆に課長の気持ちも解るような気がしました。
ドアがついているわけではない、パーティションだけですが、パーティションをコツコツとたたいてから、「失礼します」とはっきりした声で言えば、気持ちよく応対してもらえたのでしょう。
さらに悪かったのが、立ち方です。
課長の正面に、足を揃え気味にして、課長に正面から、まっすぐに立てばよいものを、やや斜めからの位置だったのが、課長に違和感を持たせてしまったのです。
つま先が、相手の方向を向いていませんと、相手に、あらぬ警戒心を持たせてしまうことに、新人の私は気がつかなかったのです。
一方で、一対一で、座って話すときには、二人の間にサイドテーブルなどが挟まれていれば、正面からでもよいでしょう。
ところが、カウンター席やテーブルの同じ辺に座る場合には、イスの位置を直角にすると良いと言われます。
しかし、私は、直角より、やや鋭角の角度で相手と話すようにしています。
直角の位置ですと、どちらかというと横から話し掛けるような気がします。75度位の角度が、私にはちょうど話しやすい位置関係に感じます。
他の人に、このことを話しますと、直角派の人達も、私のように鋭角派を指示して下さる人が増えてきました。
角度はどうであれ、シチュエーションに合わせて、角度や位置を適宜変えるようにして、親近感を増し、それが信頼感の醸成に繋がるように努力をしています。
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