準決勝は相手イングランドのオウンゴールが決勝点となり、辛くも決勝に進んだ
なでしこジャパンだったが、はたして延長戦に突入をしていたならと振り返れば
50/50のきわどい戦いになっていただろう。
あの試合は、共にPKで得た最少失点で進んでいたが、主審がもっと経験(?)が
あったなら0-0で進んでいたかも知れない際どい試合だった。
決勝では相手米国のCKに翻弄され、思わぬ大量失点を前半に失いそれに加えて、
選手もコーチ陣も浮き足立ち「なでしこ」の良さがまったく発揮できないことと
なったが、欧米チームとの差は誰が見ても、かなり開きがあったと言わざるを得ない。
3月に行われたアルガルベカップでは、フランスには1-3の完敗を喫し、デンマーク
には1-2で敗れ予選突破が出来ずにW杯に臨んだなでしこだったが、たまたま対戦相手
に恵まれる運のよさが決勝進出を呼び込んだだけのことだろう。
アルガルベカップにはチームの支柱といえる澤は出場していなかったが、他のチームに
比べ目立ったのは、新たな若手の伸び悩みが感じられたこと。
育成方法に問題があるのか、はたまた女子サッカーチームの資金力に問題があるのか、
指導者の人材不足なのかは分からないが、澤や宮間に変わる司令塔と正確なキック力を
備えたDF陣を育成しない限り、なでしこジャパンの未来はないだろう。
リオ五輪までは、宮間が提案をしているように数多くの対外試合を経験し、勝ち負けに
こだわることなく若手の育成にサッカー協会は舵を取るべきだろう。
また、今回で佐々木監督には後進に道を譲るか、男子チームを率いた経験のあるベテラン
に今後を委ね「NEWなでしこ」を世界のトップチームに導いて欲しいものだ。