松山英樹、メジャー初制覇は「風次第」 ゴルフ全英OP
第144回全英ゴルフが聖地「セントアンドリュース オールドコース」で始まります。
日本人は松山英樹をはじめとして、藤田寛之、岩田寛、小田孔明、池田勇太、手嶋多一、
高山忠洋、富村真治などの計8名が参戦をしますが、なんと言っても今年は米国ツアーで
活躍をしている松山英樹に日本人男子メジャー初Vの期待が集まっています。
全英では聖地といわれるセントアンドリュースは、2010年に28回目の大会が開かれ
この時はルイス・ウーストハウゼン(南ア)が優勝を飾っていますが、その前ではあの
タイガー・ウッズがこのコースで連覇を果たしています。
今回もタイガーは「勝つためにやって来た」と語っていますが、昨今はあの離婚騒動から
立ち直れず体調不良が重なり言葉通りの活躍が出来るとは思えません。
もしも、3度の優勝を果たしている全英OPで予選落ちという結果に終わったなら、引退の
声も囁かれているだけに「最後の全英になる」かも知れません。
最後の全英OPといえば、かってJ・ニクラウスの後に世界のメジャーチャンピオンとして
活躍をしたトム・ワトソンが、これを最後に全英の舞台から降りるとのことです。
メジャーでのワトソンの戦歴は、マスターズ2勝、全米オープン1勝、全英オープン5勝
と全米プロ以外のメジャーは8勝という輝かしいものです。
また一人、かっての勇者が全英OPから去っていくのは、時代の流れとはいえ淋しいものです。
一方、昨年の覇者だったローリィ・マキュロイは、友人たちとサッカーに興じていて怪我を
して今回の出場は見送ったとのことです。
地元(北アイルランド)出身なだけに、今年は目立った活躍は見られていなかったとはいえ、
大会2連覇がかかっていただけに残念です。
そんななか、やはり今年の本命は誰が予想をしても、アメリカの期待のニューヒーローの
ジョーダン・スピースでしょう。
何と言っても現在は、メジャー2連勝中でパットの上手さは抜群で飛距離も出ますから、余程の
ことがない限り優勝争いに絡んでくるでしょう。
唯一のアキレス腱は、全英では昨年の36Tが最も良い成績であり、スコットランドでは良い結果を
残していないことくらいかも知れません。
そうなってくると俄然、松山英樹にもチャンスは巡ってくることは間違いないでしょう。
スピースのコメントにあるように「ヒデキはいずれメジャーで勝つ」の言葉のように、
パットに迷いが出なければ、優勝のチャンスは巡ってきます。
勝負のアヤは、セントアンドリュース特有の「風」が吹くか吹かないかで、状況は大きく
変わってくるでしょうが、強風にさらさなければ高いボールで攻めてくる松山にも勝機が
見えてくると思います。
また風が吹けば、地元の選手や欧州勢に有利となり、日本人選手にもチャンスが巡ってくる
はずです。
日本人選手は風に強いという、沖縄出身の宮里優作は出ていませんが、同じ沖縄出身の
冨村真治選手に期待をしましょう。
東北福祉大では松山英樹の先輩にあたるそうですが、「風」には慣れているでしょうから
「重たい潮風」に迷いが出なければ、好結果も期待ができると思います。
かって1976年の全英OPでは、当時世界では全く無名だった鈴木規夫選手が、予選から出場し
日本人プレーヤーとしては史上初めてトップに立つという快挙を成しました。
最終的には10位という結果に終わったものの、初のベストテンフィニッシュは彼が最初だった
と記憶しています。
翌日の新聞一面は、彼の記事が踊っていたのを今でも覚えています。
そんな大先輩がいるのですから、若さという武器が思わぬ結果を出すこともあります。
また国内ツアーで活躍をしている岩田寛選手にも期待をしたいと思います。
ドライバーの飛距離も外国人選手とは遜色なく、パットの上手さは国内ツアーでも誰もが認める
ゴルファーです。
上位入賞が期待できる選手でしょう。
ベテランの藤田選手と手島選手にとってこのコースは、距離があり多くのバンカーが
口を開けているだけに、苦戦を強いられるかもしれません。
ただし、ベテランの味を発揮し、耐え抜くゴルフが出来たなら結果が付いてきて
思わぬことになるかもしれません。
練習ラウンドで18番への有名な橋でポーズをとる手島多一選手ですが、最終日まで頑張って
大観衆の拍手に応えて欲しいと思います。