札幌ドームはゴールデンWeakを迎えて、満員御礼となる4万人の観衆が押し寄せた
ようですね。 私は自宅で寂しく一人応援となりましたが、首位と最下位チームとは
到底思えない好試合を繰り広げました。
打撃戦ではなく先発有原と美馬の投手戦の様相でしたが、先制をしたのは日ハムです。
連敗中は先取点を挙げても、追加点を奪えずいつの間にか逆転をされて負けていること
が続いていましたが、この日の日ハムはようやく連敗ストップを果たしていただけに、
各選手には失っていた自信を取り戻した感がありました。
開幕以来負け続けの有原と、すでに3勝をあげている美馬の投げ合いとなりましたが、
先制をしたのは日ハムでした。
3回裏先頭打者の市川がど真ん中のストレートを外野に運び2塁打として、中島卓が
バントで送り西川のセンターへの犠打返すという理想的な展開で始まりました。
このところバント失敗で、走者を送れないシーンが数多く見られましたが、連敗脱出
のプレッシャーから解き放されたこの日は、初回の松本もしっかりとバントを決めて
遥輝を進塁させています。
送りバントはsmall baseballには必要不可欠なのです。
5回裏には、大田泰示の移籍後初HRで追加点をあげますが、ともに最少得点のため
リードは2点。
しかし、梨田監督はいまの楽天の勢いであればいつでも逆転が出来ると、思っていた
でしょう。
有原は今まで突如として崩れ大量失点をするという悪い癖がありましたが、さすが黄
色一色で占められた大観衆の前では無様な姿を見せられず、6回までは無失点に抑え
ますが、7回に入ると先頭打者銀次に四球を与えた後には、このところ当たりが出て
いる島内を打ち取るものの、後続の岡島、藤田に連打されついに失点をしてしまいます。
ガンちゃん(岩本勉さん)が常に言っているように、無死での四球の怖さです。
有原の後を引き継いだ谷元も、楽天打線を抑えきれず2死1-3塁から1番茂木に打
たれて、ついに2-2の同点とされてしまいます。
有原の勝ちはまたしてもなくなりました。
振り返ればすでに疲れが見えていた有原には、7回からは宮西を使うのが常道ですが、
今年の中継ぎ陣には昨年の勢いが見られません。
栗山監督を含めたベンチには迷いがあったのでしょう。
冷静なファンなら7回表の投手に有原は使うことはしなかったでしょうね。
勝運に見放されていた栗山監督の唯一のミスだったかも知れません。
結果的には同点のまま9回裏まで試合は続くのですが、この試合でのファインプレー
賞があれば中田翔に送りたいと思いました。
点数に絡むことは出来なかったものの、7回裏の中田に与えた死球は一触即発のシーン
となりましたが、このシーンこそ9回裏の賢介のサヨナラ打の引き金となったような
気がします。
乱闘騒ぎには至らなかったものの、美馬VS中田には以前中田が手首を骨折をする因縁
があっただけに選手もこの試合は負けられないという闘志がみなぎったと。
この日のヒーローは、初ホームランの大田ではなく、サヨナラヒットを放った賢介と
なりましたが、ようやく連敗を切り抜けて追い風が吹いて来たようです。
あとは打線のつなぎとなる9番中島の復調を待つばかりですが、ヒントはすでに稲葉
篤紀氏が問題点を語っていますから、彼の助言を素直に聞き入れ実行をしたならスラ
ンプは抜け出せるでしょう。
ようやく首位を叩いたとしても、最下位には変わりがありません。
今年の日ハムの分かれ道は日曜日の試合に懸かっていると思います。