田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

禅林道場 梅林寺

2015年12月31日 | 日々の出来事

  少し前になりますが、久留米藩主だった有馬家の菩提寺である、臨済宗妙心寺派の梅林寺に行きました。このお寺にはそう度々行くわけではありませんが、存在感があります。

 梅林寺は、元は有馬家の旧領地である丹波福知山にあり、瑞巌寺と称していました。全国に3000以上ある妙心寺派の寺院の中でも、修行僧のための本格的な禅の専門道場は19ヵ寺あるそうです。梅林寺もその一つで、厳しい修行で知られています。

 以前、朝の7時過ぎに雲水姿をした7、8人の修行僧が、一列になって通るのをよく見かけました。真冬でも素足に草鞋履きで、雨の日は合羽のようなものを着用していました。こんな早い時間に托鉢に行くのかなと思っていましたが、実際のところはわかりません。

 私は禅については全く不案内です。山門に「碧巌録提唱」の木札が掲げられています。

 

  禅道場です。「金剛窟」とあります。左手は本堂の塀です。 梅林寺は観光寺院ではないので、拝観拒絶の寺だと思いますが、体験座禅は受け入れているようです。

 

  唐門です。本堂の屋根が見えています。剣先のついた鉄柵があります。手前には階段があり数メートルの段差があるのですが、その両側にも鉄柵があります。

 

  大庫裏です。ここと書院は改修工事中でした。ある方のブログに、庫裏の玄関に「拝観断」の木札が立てかけられている写真がありました。しかし別の方のブログには、横の小玄関から入って本堂を拝観したことが書かれています。 

 正面に見えているのが小玄関です。

 

 大庫裏の前にある蘇鉄です。樹齢は3百年以上あります。

 この蘇鉄には思い出があります。小学6年生の時に梅林寺でスケッチ大会がありました。私はこの蘇鉄を描いたのですが、描いている途中、絵の先生から叱られました。何でも、近景から描くか、遠景から描くかといったようなことでした。

 しかし、私の絵が結構上位の賞を貰ったのです。全校集会の時に校長先生から紹介されました。可笑しいような、くすぐったい思いがしたものです。

 

 有馬家の霊廟です。何棟かあります。

  鐘楼です。

  

 外苑にある菅虎雄の顕彰碑です。菅虎雄は久留米藩の藩医の子息で、夏目漱石の親友でした。漱石に座禅を勧めたり松山中学や五高の教職を斡旋したりと、公私にわたって漱石の世話をしています。漱石の墓碑銘も菅虎雄の書になるものです。

 その縁で夏目漱石は久留米を5回訪問しています。明治29年には梅林寺を訪れ、老師と夜遅くまで語り合っています。左の句碑はその時詠んだ句で「碧巌を提唱す 山内(やま)の夜ぞ長き」と刻まれています。夏目漱石の自筆です。碧巌とは臨済宗の公案のことだそうです。

 梅林寺外苑は一般に公開されており、500本の梅が植えられています。梅の季節には多くの人で賑わいます。 

 

 外苑から見る筑後川。白い橋は新幹線です。向こうが在来線。 

 

  半年前にブログを始めた時は、いつまで続くか自信がありませんでした。最初は週に一度程度の更新を考えていましたが、皆様に励まされてブログを書くのが日課のようになりました。今後はブログが負担にならないように、無理をせず続けていきたいと思っています。

 良いお年をお迎えください。

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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謹賀新年 (tyako)
2016-01-01 11:44:08
明けましておめでとうございます。
ブログいつも拝見しております。

たくさんの記事を掲載してください。
今年もよろしくお願いいたします。
返信する
ブログ (tango)
2016-01-02 07:01:06
おめでとうございます
地域の紹介を楽しみにしています
今年もよろしくお願い致します!!
今日より仕事が始まる私
返信する

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