田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

佐賀の街に立ち並ぶ人物像

2019年01月13日 | 日々の出来事

  佐賀駅から少し歩くと広場に像が立ち並んでいます。よく見るとどこかで見たような顔があります。

 左の人物は大隈重信です。右にいるのは副島種臣。大隈公はよく写真で見かけますが、副島種臣はあまり知られていません。明治初期に外務大臣や内務大臣を歴任しました。

 左は江藤新平。司法卿などとして政権中枢で活躍。右は明治政府の初代文部大臣となった大木喬任。この場面は藩校弘道館で議論しているところだそうです。江藤新平の表情がいかにも彼らしい。

 下の3体の像。座っているのは佐野常民、日本赤十字社の創設者。彼の出身地川副町には佐野常民記念館があり、記念館のすぐ前は三重津海軍所跡です。私も見学したことがありますが、3年半前に海軍所跡が世界文化遺産に指定されてから見学者で賑わっています。

 のちに東芝の創設者となる田中久重を佐賀藩に招聘するなど、藩の科学技術の振興にも尽くしました。

 右の人物は北海道開拓の父といわれる島義勇です。佐賀の乱で江藤新平とともに不遇の死を遂げました。この広場には藩主鍋島直正をはじめ、こうした人物像が10体設置されています。

  大通りの各所にも像が置かれています。

 左は森永製菓創業者の森永太一郎。伊万里市出身。右手は江崎グリコ創業者の江崎利一。それぞれ、ミルクキャラメルとグリコの箱を手にしていて芸が細かい。江崎は有明海に注ぐ早津江川河畔で、漁業者が牡蠣の煮汁を捨てるのを見てグリコーゲンの活用を思い立ちました。

  右の人物は辰野金吾。東京駅の設計者で知られています。

 佐賀駅から県庁に至る大通りには、こうした等身大の像が25体置かれています。実は昨年は明治維新150年で、明日まで佐賀市で「肥前さが幕末維新博覧会」が開催されているのです。像はアルミ製で、佐賀県ゆかりの偉人を顕彰しようと設置されました。

 当初は博覧会会期中の限定でしたが、終了後もそのまま置かれるようになりました。博覧会自体は予想以上の来場者で盛況だったようです。明治維新150年といっても、薩長土肥の土地以外ではあまり関心がないかもしれません。

 佐嘉神社前には、幕末に佐賀藩が製造した鉄製のカノン砲(復元)が置かれています。当時、我が国の科学技術の先端を走っていた郷土に対する地元の誇りを感じます。

 

 

 

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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 (tango)
2019-01-13 10:42:36
りっぱな像がたくさんですね
ゲゲゲの鬼太郎よりまじめで暗い感じですが
存在感があります
良いものを見せていただきました
三重津海軍所跡・・・以前の九州様の記事で
知りました
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こんばんは (九州より)
2019-01-13 18:27:33
像にもいろいろありますね。
郷土の先達を顕彰するのも良いと思います。
三重津海軍所跡は世界遺産になってから見学者が殺到したと聞いています。
今はどうでしょうか。
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お邪魔します! (mikki-)
2021-10-12 11:29:29
幼年期を佐賀で過ごした私にとっては懐かしい場所です。母は神埼町、父は諸富町出身です。
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mikki- 様 (九州より)
2021-10-12 18:16:14
こんばんは。
神埼は吉野ヶ里公園があるので時々行きます。
諸富も行動範囲です。
昔は佐賀県は縁遠かったのですが、
最近はちょくちょくお邪魔しています。
返信する

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