昔から、根っからの優しい子っている。
一本取りの練習をしてたら、相手の子が先生やお父ちゃん、お母ちゃん達に怒られないよう、空気を読んで絶妙にいい勝負をしてから最終的に負けてくれる子。
自分の試合も近いのに、一生懸命、相手選手のライバルの真似をして、対策をさせてくれる子。
泣きが入りそうになっている年下の子を見つけると、さりげなく相手をしてやって、バンバン飛んでくれる子。
いやいや、お前の試合もあるんだよ。分かってんのかよ。
と思いながらも、
優しいやっちゃな〜。
と健気な姿に言葉が詰まりそうになる。
どちらかと言えば、男の子に多いような気がするな。
決してサボっているわけではないのは分かっている。
その優しさは、勝負事には向いていないかも知れないけど、戦うことよりも、支える方が向いている人間だっているし、社会に出れば、柔道が強いだけの人間よりも、そんな風に思いやりのある人間の方が重宝されるに決まっている。
勝負の世界にもいろんな子がいる。
そういった子達への接し方も考えていきたい。