稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

2004-10-29 ガソリンの匂い

2004年10月29日 | 旅行や街角メモリー
小さい頃は心斎橋筋に面した店の2階に住んでいた。裏は大きな空地になっていて子供達の絶好の遊び場になっていた。普段の出入りは階段を降りた裏の路地を抜け順慶町通りに出ていた。そこから数十メートルも歩くと御堂筋で、子供から見ると本当に広くて大きな通りだった。当時は車の数も少なく、信号があったのかなかったのか、通りを駆けて横断することもしょっちゅうだった。御堂筋に面した土地はビルが立っているか建設中で、少し通りを横に入るとまだまだ空地が目立っていた頃だ。
オートバイが信号待ちで止まっていると「おっちゃん、ガソリン嗅がしてぇ~」と頼み込むことも遊びの一環としてだろうかよくやっていた。頼まれたバイクのおっちゃんは「ええでぇ」とか言いながらタンクのキャップをくるくる回して外し、子供たちは順番に鼻を近づけ「あ~ええ匂いやあ」とガソリンの匂いを堪能したものだった。当時のガソリンは今のものと比べて匂いが良かったのだろうか?何故か子供心に高度成長期を思わせる近代化の香りがしたものだった。西長堀の運河沿いには倉庫が建ち並んでいて人通りも少なく、夕方になると妙に寂しくなって家路を急いだものだった。
コメント
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