散りゆく花びらに一喜一憂した春も、「白駒の 隙)を過ぐるが如くに・・・」なんて思っている間に、もう四月も終わりです。その春の余韻を、今しばらくと思い、床を飾ってみました。
“福随春至”と云う言葉が中国にあるようですが、もう八十路を迎えた今日、春であろうと冬であろうと、福が舞い込む事はありませんが、せめて、そんな雰囲気だけでも味わおうと今年も並べてみました。
左の字は桂南の「壽與山齊」と書いてある書です。右の絵は作者の名は「暁亭」と書いてあるのだろうと思いますが、誰だかは分かりませんが、いい緑青を使用していますから、相当な名のある絵描きではないかと思いますが。福いっぱいの春を山と一緒に描きこんだ絵だと思います。
このどちらの軸も、暖かで長閑な福いっぱいの春を生きている人々を描きこんだものではないかと、毎年、飾って楽しんでおります。