邇邇藝命一行は「八重多那雲」の中を、「伊都<イツ>」、ものすごい勢いで、闇雲に、あちらこちらと捜しながら進みます。そうしてようやく出口を見つけたのです。そこが、どこにある天浮橋が知る由もなしにです。葦原中国への出口さへ分かれば、そこが何処にある出口でもかまわなかったのです。
この「伊都<イツ>」ですが、念のためにと日本書紀を見てみますと、そこには
“稜威”
と書いて、<イツ>と読ませております。辞書によると<リョウイ>で、意味するところは同じですが、どうして、日本書紀では、これを<イツ>と読ましたのかは分かりませんが。
まあ、そこら辺り一寸先も見えないくらいに立ちこめた雲に、邇邇藝命に付き添っていた、あの面勝<オモカツ>な天宇受売神も、さぞ、うろたえたのではないかと面白くその顔等を想像しながら読んでおります。
この「伊都<イツ>」ですが、念のためにと日本書紀を見てみますと、そこには
“稜威”
と書いて、<イツ>と読ませております。辞書によると<リョウイ>で、意味するところは同じですが、どうして、日本書紀では、これを<イツ>と読ましたのかは分かりませんが。
まあ、そこら辺り一寸先も見えないくらいに立ちこめた雲に、邇邇藝命に付き添っていた、あの面勝<オモカツ>な天宇受売神も、さぞ、うろたえたのではないかと面白くその顔等を想像しながら読んでおります。