MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.085 「シネマ歌舞伎 大江戸りびんぐでっど」(2010年 103分 ビスタ)

2010-10-28 21:25:31 | 2010年劇場鑑賞



脚本 宮藤官九郎
出演 市川染五郎
   中村七之助
   中村勘太郎



シネマ歌舞伎を見るのはこれがはじめてなんですが、他にも劇団新感線の劇シネってのがあります
劇場の舞台を映画で見るというものですが、まぁ舞台の生の臨場感には敵わないけど、そのかわり役者の細かい動きや表情なんか見れてまた違った楽しみ方があっていいですね
で、今回見たのが「シネマ歌舞伎 大江戸りびんぐでっど」という歌舞伎座サヨナラ公演で上演された出し物で、なんと歌舞伎とゾンビ!

(あらすじ)

江戸時代の大江戸。くさや汁を浴びた死人が“ぞんび”として生き返る事態が発生し、人間にかみついては増え続ける“ぞんび”に江戸の町は大騒ぎ。
そんな中、くさやの名産地・新島出身の半助(市川染五郎)は、くさや汁を体に塗ることで彼らを従わせることに成功し、“ぞんび”を働かせる人材派遣会社“はけんや半助”を起業する。



まさか歌舞伎の出し物にゾンビがでるとは夢にも思わなった。
しかもホラー映画のパターンを押さえてるし、またMJの「スリラー」や「ET」「奇跡の人」などのパロディも出てくる。
冒頭に井之上隆志が中村勘太郎にゾンビ=らくだに関する逸話を話すところなんかホラー映画のオープニングっぽいし、障子から無数のゾンビの手が飛び出てくる場面は完全にロメロ監督の「死霊のえじき」!
この場面だけでもホラー映画のゾンビを意識した舞台である事がよくわかる。

腕がもげたり、頭が吹っ飛び、内臓を食らいつくゾンビ・・・そんなゴアな描写を喜劇タッチながらも歌舞伎座の舞台で出てくるなんてエライ事ですね~
ホラーファンとしてはそれだけで十分ですよ。
また坂東三津五郎なんかゾンビ相手に切って切って切りまくる、ナルシスト全開のサムライ(後にゾンビになる)を実に楽しそうに演じてるし、中村扇雀は年増な遊女ゾンビをコミカルに、そして中村勘三郎はゾンビ音頭を踊りまくる・・・主要キャストは市川染五郎や中村七之助を中心とした若手にまかせ、ベテラン勢が脇を固めるという次世代の歌舞伎座を意識したかのような配役はサヨナラ公演にある意味相応しいのかもね。
また中村獅童は出番は一場面だけだけど、お得意(?)のかぶり物を披露してくれる。



江戸に溢れかえったゾンビで人材派遣会社を作ってしまうと言ういかにもクドカンらしい発想は現代社会の問題とリンクさせてるのも単にパロディだけで終わらせない。
ま、内容よりも名だたる歌舞伎役者たちが、ほんと楽しそうにゾンビを演じてるのが感動的で、ゾンビが舞台狭しと溢れかえり踊り出す「りびんぐでっど~」という♪ぞんび音頭がしばらく耳に残る怪作歌舞伎!
でも歌舞伎っていろんな物を取り入れる事が出来るジャンルらしいから、そういう意味ではゾンビが歌舞伎座に現れても全然OKでしょう!?
でも歌舞伎ファンのお年寄りは驚いたやろな~



★★★★ 2010.10.27(水) MOVIX八尾 シアター3 19:00 H-4

No.084 「エクスペンダブルズ」 (2010年 103分 シネスコ)

2010-10-25 00:59:37 | 2010年劇場鑑賞
監督 シルヴェスター・スタローン
出演 シルヴェスター・スタローン
   ジェイソン・ステイサム
   ジェット・リー



今日は久しぶりに地元のシネコンであえうアポロシネマ8へ
ここで見るのが今年の期待作の一つ「エクスペンダブルズ」であります
「ランボー 最後の戦場」で鬼気迫る復活を成し遂げたシルヴェスター・スタローンの最新作で、今回も監督、脚本、主演を全てやっております!

(あらすじ)

バーニー(シルヴェスター・スタローン)は、傭兵(ようへい)軍団のリーダーとして精鋭たちを束ねている。
彼はナイフの達人リー(ジェイソン・ステイサム)や、マーシャルアーツの天才ヤン(ジェット・リー)らと共に危険な任務を遂行してきた。
ある日バーニーは、とある依頼人(ブルース・ウィリス)から教会に呼び出され……



シルヴェスター・スタローンの他にジェイソン・ステイサムにジェット・リー、ドルフ・ラングレン 、ミッキー・ロークに友情出演のブルース・ウィリスにアーノルド・シュワルツェネッガーのご両人・・・ついでに狡い悪党と言えばこの人、エリック・ロバーツ !
まばゆいばかりの超豪華なハリウッドアクションスター総出演のアクション大作!・・・20年前ならね・・・

まさにタイトルのごとくハリウッドの”消耗品”となったアクションスター総出演のB級アクション大作。
20年前なら一体どれくらいのギャラが彼らに支払われたんだろう?といらぬ事も想像しながら見てしまう。
でもまだまだスクリーンで活躍の場を与えてくれれば、ピンではダメでも複数ユニットでならこの通りイイ仕事しまっせ!見たいな気合いを感じさせる1本(ジェイソン・ステイサムをここに入れるのは酷かな?)
そんなかつて”映画館”やレンタル”ビデオ”で見た俳優たちの久々に生き生きとした活躍を見てるだけでなんか泣けてきた(笑)
とにかくスクリーンで躍動する筋肉バカたちがイチイチかっこいいんです!



シルヴェスター・スタローンとブルース・ウィリス、アーノルド・シュワルツェネッガーがスクリーンの中に同時に収まってるだけで凄いことですね・・・20年前なら・・・
でもシュワちゃんとロッキーが一つの映画に共演するのはホント画期的。
ただドルフ・ラングレンが今回出番少ないのがやや残念!
でもミッキー・ロークの過去を語るシーンのしんみりした芝居は涙腺を緩めずにはいあられない(笑)

火薬の量もぶっ飛びなら、血糊の量も大量虐殺級のスプラッターぶり!
相変わらずスタローンはエグイのん好きね~
それぞれ見せ場も用意され、冒頭早々にジェット・リーVSドルフ・ラングレン戦が実現してしまう!(80~90年代では考えられなかった)
ストーリーなんかも支離滅裂で、その何でもアリの”無礼講”ぶりは見ていて気持いい!



小難しい映画を見る目で見るとトンデモナイ駄作かも知れないけど、頭をからっケツにして楽しめば久々に血沸き肉躍るケッ作でした。
103分と短い目だけど編集等粗い部分も見られ、せめて125分ぐらいならもう少し筋がまとまったかも?(いつも時間短くしろ!て言うんだけどこの作品はもう少し長くても良かった)
賛否ありそうな映画だけど、私は支持しますよ~このアナログ感一杯のB級アクションスターユニット!
続編は出演を蹴ったジャン・クロード・バンダムとスティーブン・セガールを交ぜてやってね。


★★★★★ 2010.10.21(木) アポロシネマ8 スクリーン6 19:25 E-8

No.083 「死刑台のエレベーター」 (2010年 111分 ビスタ)

2010-10-23 00:12:05 | 2010年劇場鑑賞
監督 緒方明
出演 吉瀬美智子
   阿部寛
   玉山鉄二



この日の3本目の作品は5分のインターバルにて鑑賞。
本日は結構ハードワークなことですね~
その作品はフランス映画の傑作「死刑台のエレベーター」です
観客は・・・1~2人ぐらいかな?
まぁ予想通りの不入りですね~
この元の「死刑台のエレベーター」は私の好きな作品ですが、それをよりによって日本でリメイクとは・・・

(あらすじ)

医療グループの社長夫人・芽衣子(吉瀬美智子)は若い医師・時籐(阿部寛)と愛人関係になり、年の離れた夫を自殺に見せかけ殺害することを計画。
犯行当日、芽衣子は約束の場所で時籐を待つが彼は一向に現れない。
芽衣子がいら立ちを募らせる一方、時籐はエレベーターの中に閉じ込められるアクシデントに巻き込まれていた。



このオリジナルの「死刑台のエレベーター」はTVでNHKの名作映画劇場かなんかのタイトルで放映された時に初めて見たんですが、その素晴らしいプロットとモノクロ映像から滲み出てくるフランスの街の光と影・・・それはまさに運命に翻弄される登場人物たちを投影しているかのようでした。
完全犯罪がエレベーターに男が閉じ込められる事により、どんどんと違った方向に一人歩きしていき、やがて1枚の写真で全てが終わってしまう・・・見事な映画でした。

そんな傑作を世界で初めてリメイクしたこの映画は大筋はオリジナルと同じです。
ただこのオリジナルと同じところがミソでして・・・1958年の設定をそのまま現代の日本に置くもんだから、色んな意味でムリな映画になってしまった。

古いビルのエレベーターという理由で、オリジナルのような雰囲気を出しているが明らかに時代からして不自然だし、また阿部寛が行う完全犯罪のトリックもオリジナルと同じ。
今時こんな手を使うかな~?という感じだし、なによりデジカメが当たり前のこの時代にフィルム現像云々は・・・ここでライカというフィルムカメラの最高峰を持ちだし、その辺の帳尻を合わせてる。
でも全て帳尻合わせで現代に無理やり置き換えてるようで、正直不自然!
オリジナルと同じような時代背景にした方がまだよかったんではないか?



ただ最近ややお気に入りの吉瀬美智子さんがお綺麗だったのが救いかな~
結局この映画の元の「死刑台のエレベーター」というフィルムノワールの最高峰はリメイク不可のアンタッチャブルなまでのオンリーワンの傑作であるという事を再認識させられました。



★★★ 2010.10.14(木) MOVIX堺 シアター8 21:00 D-12

No.082 「メッセージ そして、愛が残る 」(2008年 108分 シネスコ)

2010-10-21 00:16:08 | 2010年劇場鑑賞
監督 ジル・ブルドス
出演 ロマン・デュリス
   ジョン・マルコヴィッチ
   エヴァンジェリン・リリー



この日の2本目開始まで30分のインターバル
ここMOVIX堺のある場所はすぐ横に温泉やパチンコ店 ゲームセンターあるんですが ただ飲食店がイマイチなんですね
フードコートは夕方に閉店だし、残された店は僅かにあるだけです

数少ない店から腹ごしらえして挑んだ作品がと言う先程のトム・クルーズ&キャメロン・ディアスの映画とはガラリと変わってスピリチュアルなムードのある作品です

(あらすじ)

ニューヨークの法律事務所に勤めるネイサン(ロマン・デュリス)は、ある日突然幼い息子を亡くすという悲劇に見舞われる。
彼はその事実に耐えられず、妻(エヴァンジェリン・リリー)や娘(サラ・ウェイスグラス)と離れて仕事に没頭していた。
そんな彼のもとに、セントルイス病院の医局長ジョセフ(ジョン・マルコヴィッチ)が訪れる。



ファンタジックでスピリチュアルな作品で(時折スピリチュアルな「ファイナルデスティネーション」?と思わす場面も出るが(笑))突然目の前に人の死期について予言する人物が現れたらこんな嫌な事ないわね~
途中見せつけられる様々な事例?のような出来事に、主人のネイサンはフッとあることに気が付く・・・何故、自分にこの男はそれを見せるのか・・・

ここから主人公の死というものに向き合う事により今で忘れていた、または気が付かなかった周りの事がらの大切さを痛感することになる・・・こういう展開は今まででもありそうだけど、この映画の後半に根本的な真実の裏返しを見せてくれ、主人公同様われわれ観客も「そういうことか・・・」と気づかされる。
なかなか伏線をちりばめながらクライマックスに胸の痛い真実を持ってくるのは上手いですね~。



そこで痛感させられるのは人間が死とどう向き合うべきかというテーマ
作品全体通じてファンタジーな要素が全面に出ていながら、全編通して"死"と"生きる"と言う重いテーマ。
やや疲れるところもあるが主人公の真の役割が明らかになる後半はその切なさに涙を誘う・・・
ジョン・マルコヴィッチ扮するジョセフ医師が死期が近付いている人に安らかに旅立てるよう働いているメッセンジャー抑えた芝居で淡々と演じています。



★★★ 2010.10.14(木) MOVIX堺 シアター5 19:00 K-20

No.081 「ナイト&デイ」 (2010年 109分 シネスコ)

2010-10-20 00:28:37 | 2010年劇場鑑賞
監督 ジェームズ・マンゴールド  
出演 トム・クルーズ
   キャメロン・ディアス
   ピーター・サースガード



この日は久々にMOVIX堺で3本ハシゴ!
例年よりも映画の劇場鑑賞本数が苦戦気味でそろそろここらでピッチを上げないとね
そんな訳で上手い具合時間が合う作品があったのでやってきました
まず最初の作品はこの秋の話題作「ナイト&デイ」です
まぁ~随分前から予告を見ていてやっとこさ公開って感じですね。

(あらすじ)

ジューン(キャメロン・ディアス)はある日、えたいの知れない男(トム・クルーズ)と思いがけない出会いを果たすが、その男はジューンが夢に見た理想の男性どころか、重要任務を負ったスパイだった。
予想外の裏切りや暗殺者による執拗(しつよう)な攻撃が日増しに強くなる中、ジューンは男に対して疑念を抱き始める。



トム・クルーズとキャメロン・ディアスという豪華な共演で贈るハリウッドビッグバシェットムービー!
何も考えず楽しめるハチャメチャなアクションアドベンチャーとなっていて面白かった。
ツッコミ満載なのはこう言う映画では当たり前なので、野暮な事言わず素直に楽しみましょう。

でも予告編で出てきた場面以上の見せ場はあまりなかったような気がします
むしろ予告であったカットが本編では無かったりしてたような気がしたけど・・・
トム・クルーズの演じる謎の男の明るいキャラがなかなか好演だと思いました。
前半はキャー、キャーとやたら騒ぎだてるキャメロン・ディアスも後半はトムと一緒に、バイクにまたがりイタリアの街を大暴走!
古き昔のハリウッド映画を現代風にド派手に誇張したような感じでした。

109分という上映時間がまたちょうどこの作品には良い具合でした。
最近は140分前後の作品はざらにあるので、正直もう少し短かければもっと良かったのに・・・という作品が多い中で、この映画のテンポにしてはこの時間はピッタリだと思います。



トムは007シリーズのようにならないスパイ映画を目指したようですが、それらはトムの明るいキャラにも現れてますね
飛行機のシーンからはじまり、絶海の孤島、さらに世界中を舞台にした展開は007風にも見えるけど・・・
タイトルのナイト&デイのナイトは夜のNIGHTではなくKNIGHTだったんですね・・・映画見て初めて知った



★★★ 2010.10.14(木) MOVIX堺 シアター12 16:30 L-28


No.080 「TSUNAMI-ツナミ-」 (2009年 107分 シネスコ )

2010-10-10 00:01:44 | 2010年劇場鑑賞
監督 ユン・ジェギュン
出演 ソル・ギョング
   ハ・ジウォン
   パク・チュンフン


場所をなんばパークスシネマに移動して引き続き見たこの日の作品「TSUNAMI-ツナミ-」 は韓国発デザスタームービーの大作です
先程のといい今日は海難パニックデーになりました
メガ津波と言うアメリカのビデオムービーにありそうな巨大津波が韓国を襲う未曾有のパニック映画のようですが、さて韓国で作られるパニック映画は果してどのような出来の作品でしょうかね~
日本映画はこう言うジャンルは安っぽくなりがちなだけに(海猿まだマシな部類かな)先程の作品と見比べるのもいいかも?

(あらすじ)

2004年、マンシク(ソル・ギョング)は遠洋漁業に出ていて津波に遭遇し、自分のミスで幼なじみのヨニ(ハ・ジウォン)の父親を死なせてしまう。
その後彼は韓国屈指のビーチリゾート、釜山のヘウンデで飲食店を営みつつヨニのことを見守ってきた。
ずっと事故のことを悔やんできたマンシクは、なかなか自分の思いをヨニに伝えられず……



様々な人間関係ご交差するのは古今東西こういうパニック映画にはつきものです
この作品でも過去の事故で幼馴染の父親を死なせてしまい、心に深い傷を負った主人公と、その事故で父親を亡くした娘のドラマを中心にその周りの人々の人間模様も描いていく。
刻々と天変地異の予兆が起こりつつある状況を観客に見せながらそういったドラマを丁寧に描いていくんだが、いかんせんクドイ…前フリがやけに長く感じてしまい・・・だんだんイライラしてきます。
またコメディタッチに描かれたりするんで、尚更いらついてしまいました。

この後の災害でこの人間ドラマが大きく左右されていく為に、細かくドラマ部分を描いてるんでしょうけどね。
意図はわかるけどもう少し短くまとめて欲しかったと思います。



後半のメガ津波がけた外れなぐらい巨大で迫力がありました。
ちょっと実際こんなデカイのがあるのかどうかわからないけど、映画的にはこれぐらい巨大津波があってもいいでしょう。
街中を大量の水が人間を飲み込んでいき、橋にはタンカーが引っかかっていて、爆発によりそのタンカーのコンテナが吹っ飛んでビルに突き刺さる!
これぐらい破天荒にしてくれないとパニック映画としては面白くないですね。

この津波により前半で長々と描かれていた人間たちの運命が大きく変わっていきます。
自然災害の前ではどんなに必死で頑張って仕事して生きていても一瞬にして無にしてしまう・・・ある意味パニック映画の定番的な展開に終始したと言う感じです。
自らの命を投げうって人命救助にあたレスキュー隊員の姿に先ほど見た「海猿」を思い出したね。



★★★ 2010.10.7(木) なんばパークスシネマ シアター3 20:25 D-4





N0.079 「THE LAST MESSAGE 海猿 3D版」(2010年 129分 ビスタ)

2010-10-08 23:44:57 | 2010年劇場鑑賞
監督 羽住英一郎
出演 伊藤英明
   加藤あい
   佐藤隆太


あの人気シリーズの第3弾にして完結編の「THE LAST MESSAGE 海猿」を見に行ってまいりました。
予想通りの大ヒット中って事でこの日もTOHOシネマズなんばのスクリーンは一番大きいところでの上映です。
平日にしては結構入ってます。
やはり若い人が多いですね・・・ちなみに3D版での鑑賞です。
邦画にしては大作で、しかも実写の3D上映ですが、今後こういう実写3Dも日本映画でも増えてくるんでしょうかね~
前作であり「海猿2」は見ましたが、ツッコミ満載のなんちゃってパニック映画だったような気がしますが、今回も多分そんな予感。

(あらすじ)

2010年10月、福岡沖の巨大天然ガスプラント施設レガリアに、高波にあおられた海洋掘削装置が激突し、大事故が発生する。
第十管区海上保安本部機動救難隊の仙崎大輔(伊藤英明)、バディの吉岡(佐藤隆太)らは施設に向かい要救助者の救出を行うが、予想外の爆発が起こり、大輔たちはレガリア内に取り残されてしまう。



映画始まって早々に本題に入る潔さは唐突ながらも、この映画は人間関係を描きだしたらやたらしつこいだけに良かったと思います。
前作ほど加藤あいの出番も少なく、不自然なまでに大災害の救出活動の仕事に一般人が介入するような場面は無く(笑)
災害シーンがほぼドラマの大半を占めてます

暴風雨の中、巨大天然ガスプラント施設レガリアが荒波にそびえたつシーンなども迫力あっていいんだが、ただ3Dで期待したような効果は正直出てなかったぞ!
元は2Dで撮影されてるんだろうけど、3Dらしい立体感はたいして感じられない・・・というより3Dとしての必然性がないようにおもう。
迫力ある場面が多いから3Dに変換したバージョンを作ってるんだろうけど、見る方はタダじゃないんだからね。
3D代を別料金で払ってるんだから、やっつけ仕事のような3Dならしない方がマシ!



またこれほど見にくい3D映画も初めて・・・画面全体が薄暗く(たしかに3Dメガネかけると多少暗くなるもんではあるけど)見にくい・・・
どうも私は最後までこの3Dに馴染めなかったな~ハズした方が見やすい時もあったぞ。
やはり3Dは専用カメラで撮られた方が効果もよく出るし、割増代金払う値打ちもあるってもんです。
2Dで見たほうがいいと思います・・・この映画は!



★★★ 2010.10.7(木)TOHOシネマズなんば スクリーン2 16:50 J-26


No.078 「キャタピラー」 (2010年 87分 ビスタ)

2010-10-03 00:25:38 | 2010年劇場鑑賞
監督 若松孝二
出演 寺島しのぶ
   大西信満
   吉澤健



この日、布施ラインシネマでの2本目の映画が、このシネコンでは異色の作品。
十三でお盆に公開されてた話題作「キャタピラー」ですが、この映画は寺島しのぶが第60回ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞したという事で大きな話題になり、彼女の演技にも注目の作品です。

(あらすじ)

ましく戦場へと出征していったシゲ子の夫、久蔵。
しかし戦地からシゲ子(寺島しのぶ)の元に帰ってきた久蔵(大西信満)は、顔面が焼けただれ、四肢を失った姿だった。
多くの勲章を胸に、「生ける軍神」と祭り上げられる久蔵。
シゲ子は戸惑いつつも軍神の妻として自らを奮い立たせ、久蔵に尽くしていくが……



先ほどの活劇時代劇とはガラっと変わった、重いテーマの作品です。
顔面が焼けただれ、手足を失いまさに肉の塊のようなグロテスクな姿で帰ってきた夫の姿に戦争の惨たらしさを感じづにはいられないんだが、それ以上に寺島しのぶ演じる妻とその四肢を失った夫との関係が壊れていく姿に、戦争という恐ろしくも悲しい出来事を凝縮されてるように思いました。

見るも無残な姿になった夫に最初は嫌悪感を抱くも、周囲からは戦争の英雄=「軍神」の妻と崇められ、彼女もその妻として献身的に夫の面倒を見て行くのだが、言葉も話せず、食べては寝て、妻の体を求める・・・そんな夫に苛立ちと、そして軍神として崇められる夫へ尽くす事や、軍神の妻として周囲から尊敬される自分への疑問など様々な思いが彼女を変容させていく。

またその夫も戦地では数々の虐殺や悪行を行ってきた自分の罪に対する意識が彼を苦しめるが、それを誰にも伝えれない悔しさやもどかしさ・・・そして帰国すれば戦争の英雄として周りから持てはやされる苦しみなどを、彼の家に飾られている、皮肉にも戦争での功績を称え、天皇から授かった勲章を通して感じます。



全裸の妻の体の上に同じく全裸で四肢の無い体を重ねる夫との異形なSEXの場面は、ある意味語弊があるかも知れないがショッキングであり、一種グロテスクでもあります。
でもこれが戦争という行為がもたらしたある夫婦の悲劇の末路でもあるのです。

寺島しのぶさんはさすがに熱演で、鬼気迫るものがありました。
あまりにも上手すぎて、少々やり過ぎ?なんて思わなくもないが、でも素晴らしい熱演でしたね。
夫を演じた大西信満もよかったです



★★★ 2010.9.30(木) 布施ラインシネマ シネマ5 19:05 F-3

No.077 「十三人の刺客」 (2010年 141分 シネスコ)

2010-10-02 00:14:34 | 2010年劇場鑑賞
監督 三池崇史
出演 役所広司
   山田孝之
   伊勢谷友介



しばらく放置気味になってましたが、やっとこさ映画も見て久々の更新。
今年は例年になく映画を見るペースが遅く、ここ数年の中でも年間ワースト本数のペースで、100本にも届かない雰囲気です。
秋からがんばりましょう・・・
で、久々に見たのが秋にスタローンの映画と並んでの期待作「十三人の刺客」です

(あらすじ)

幕府の権力をわが物にするため、罪なき民衆に不条理な殺りくを繰り返す暴君・松平斉韶(稲垣吾郎)を暗殺するため、島田新左衛門(役所広司)の下に13人の刺客が集結する。
斉韶のもとには新左衛門のかつての同門・鬼頭半兵衛(市村正親)ら総勢300人超の武士が鉄壁の布陣を敷いていたが、新左衛門には秘策があった。



1963年公開の工藤栄一監督の『十三人の刺客』と大体同じような展開で話は進んでいくのですが、クライマックスの対決シーンはさすが迫力という点ではこの映画が大きく上回りますね。
前作は13人VS53人だったけど、今回は13人VS300人という三池版「300スリーハンドレット」のような玉砕覚悟の大決戦。
もちろん活劇映画のこと、この13人が見事300人の敵をバッタバッタと切り捨てて行く・・・この迫力と爽快感は昨今の時代劇には無いものがあります。
もちろんツッコミどころもあるでしょうが、面白ければOKです。
現代的なセリフのやりとりなどはリアリティという点では、旧作より落ちるかも知れないが、だがその代わり分かりやすい・・・

主役の役所広司を始め、豪華メンバーによる13人のキャラが個性的にもっと描かれれば、更に深みのある映画になったかもしれないけど、そこまですると3時間半ぐらいになってしまうか・・・
でも悪役の稲垣吾郎のサイコぶりは新境地を開いたかのような(ま、もっと暴れさしてもよかったかも?)芝居を見せてくれるし、松方弘樹の久々に凄みのある顔も見られたし、結構満足できた映画です。
しかし松方弘樹の眼力の迫力と凄みは久しぶりに怖い松方弘樹を見た感じ・・・立ち回りの動きや、絶妙に見得を切るとこなんざ、さすがです。



役所広司と市村正親の敵対しながらも互いを認め合うライバル関係、この2人がそれぞれの立場で命を賭けてそれぞれの任務を遂行していく姿はまさに最高の侍であり、ベストオブベスト同士の対決でもあります。
互いの立場をわかりながらも戦わなければいけない宿命の2人の姿もこの映画の見どころであります。

三池映画らしいキャラとして不死身の男である伊勢谷友介の存在があります。
13人中1人だけ異質の存在・・・このアクセントがこの作品を面白くしてる要因でもあると思いますし、天下のアイドルに残忍な悪役を演じさせるのも成功ではないかな?
それと岸部一徳と伊勢谷友介の下ネタ・・・これも三池映画らしい遊びですね



★★★★ 2010.9.30(木) 布施ラインシネマ シネマ2 16:20 E-12

No.076 「バイオハザード IV アフターライフ」(2010年 97分 シネスコ)

2010-09-19 00:03:10 | 2010年劇場鑑賞
監督 ポール・W・S・アンダーソン
出演 ミラ・ジョヴォヴィッチ
   アリ・ラーター
   ウェントワース・ミラー



引き続いての映画鑑賞は場所を移動してTOHOシネマズなんばにて3D映画を見ます。
チケットカウンターの周辺はまたしてもたくさんの人だかり・・・先ほどといい今日は映画館は大流行りやな~
どうやらよく見ると何か試写会がある模様・・・
でもそれでも「バイオハザード IV アフターライフ」のチケットは良く売れていて、私は最前列の席です。

(あらすじ)

ウイルス感染のまん延で世界は荒廃し、人間は滅びつつあった。
そんな中、生き残りの人間を探して世界中を旅するアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、ロサンゼルスの刑務所に隠れて生き残る人間たちを見つける。
彼らを刑務所から脱出させるため、アリスはアンデッドとの闘いに挑む。



3D用として撮影されただけあって、たしかに迫力はありました。
どうしても2Dを3Dに変換したのと比べると違いが出ますね~
意外と3Dの迫力が薄かった「タイタンの戦い」なんかそういう映画の一つでしたね。
でも3Dにこだわるあまりに、映像がいかにも3Dを意識したような映像で、2Dだと迫力がある意味薄れるかもしれない・・・というより2Dで見ると興ざめしそうな場面が結構ある。

スタイリッシュと言えばそうなんだけど、やたらスローで見得を切るカットが出てきるし、それにより実写なんだがCG映画見たいに思えてくる。
また3D効果を意識してか、アクション中心の展開で内容的にストーリーがあるようで無いですね。
3Dとしてのイベントムービー見たいに感じます。

ゾンビ映画にしてはゴアな残酷シーンがほとんどないのは。3Dとして低年齢層でも見れるような配慮かな?
ゾンビの首がスクリーンからすっ飛んで来るようなシーンは間違っても出て来ない・・・
またクライマックスが正直盛り上がり不足・・・やはりゲーム同様ボスキャラが出ないとね~
まぁアクション映画として見れば見せ場も多いので、3D映画としては普通に楽しめる。



終映後、ロビーに出ると同時間帯に別の映画が終わったらしく、ロビーがまたしても異様なまでの賑わいにビックリ!
またそのほとんどが大学生ぐらいのむさっ苦しい男子どもがウヨウヨ・・・一様に興奮冷めやらぬって感じでニコニコしています。
どこかの大学の貸し切り興業か?と思いきや・・・AKB48の映画の客でした・・・先ほどのミスチルといい、今日はこんなんばっかしや(笑)



★★★ 2010.9.16(木) TOHOシネマズなんば スクリーン4 19:15 A-3