
KIRAKUjinとしての私のページにお越しくださる方は、私の写真の嗜好がほぼ、おわかりになると思う。
それは大抵が街中のスナップであり、その活動時間帯は、主に薄暗くなってからの方が多い。ごくフツーの写真趣味人のように、ちゃんと遠方に出かけて、風光明媚なところを撮る機会は、かなり少ない。
街中で撮るならスナップ撮影になるから、レンズは普通の標準ズームだけでもいいし、ちょっと欲張っても広角ズームなど、広角寄りのレンズを選択することになる。
それに最近の高倍率ズームなら、スナップからちょっとした旅でも、十分有用に使える。
また、薄暗いところで撮影することを考えれば、別にズームでなくても、明るい単焦点レンズがあればいい。それならば機材はよりいっそう、小型軽量になるので、街中に持ち出すにはすこぶる都合がよい。
だからレンズを購入していても、同じような画角のレンズが揃ってしまうことになる。私が唯一、所持していないのは、いわゆる「望遠ズーム」だけになってしまっていた。望遠撮影が必要な運動会などでは、高倍率ズームの望遠側を代用するのみであった。
街中のスナップ撮影の記事をいろいろ読んでみると、古典的には広角~準広角~標準レンズ程度、35mmフィルム画角で、24~55mm程度であろうか? そのあたりが従来は普通なようであったが、現在はそうでもないようである。
たとえば今の高倍率ズームなどは画角も広いし、マクロでスナップするひともいる。そして望遠ズームでさえ、その対象になるとのことだ。
たしかに望遠ズームなら構図の整理は広角よりもしやすい部分はある。なんでもかんでも写さずに、自分の目的のものを切り取れるという意味では、非常に便利なレンズだ。ただ最短撮影距離が短いということと、夕景以降を撮るには、暗い、ということが私にとっては不都合この上ないので、どうしてもスナップに導入できるものではなかった。
唯一、大口径望遠(ズーム)レンズ、というカテゴリーがあるが、これは非常に高価であり、またかなりの重量があるので、これで街中で撮影などしたら、目立つことこの上ない。
普通の望遠ズームですら、街中では使用が憚られるくらいなのである(とくにC社の赤ラインの白い鏡胴など)。ハイエンド一眼レフ+大口径望遠ズームなど、街中では一番無粋だといえる。
最近別のところで、望遠ズームのことをいろいろ教えていただいて、いまの望遠ズームは手ブレ補正機能が搭載されていて、無茶苦茶高価なものを選ばなくても、非常に高画質で撮れるということを教えていただいた。具体的には、70-300mmあたりのズームである。
そういえば昔は、望遠ズームといえば、80-200mmが主流だった。それも今は存在しない、直進型ズームだ。ズームとピント合わせが同時にできるスグレモノであったのだが、現在はAFが普通なので、これも不要な型になってしまった。
おそらく70-300mmというレンズは、この末裔にあたるのだろう。それにしてもデジタル一眼なら、約100-450mmとなり、もはや望遠を越えて、超望遠までカバーすることになる。
私にとってこの画角は、スナップをするにはかなりのオーバースペックであり、そして夕景などで超望遠域で手ブレせずに撮影するのは、非常に困難だ。現在はこのクラスのレンズに率先して手ブレ補正機能がついているので、この機能次第で使い物になるかどうか、要はそれにかかっている。
各社とも手ブレ補正に対しての開発努力はめざましく、ボディ内とレンズ内に分けることができる。それぞれ利点・欠点を兼ね備えているのだが、手ブレ補正効果ということだけに着目してみると、最新型のレンズ内手ブレ補正機能を持つものが最高の性能、ということになっている。とくにニコンの第二世代のVRレンズはただ単にカタログスペックだけではなく、実際に絞り4段分の手ブレ補正が期待で着るようだと聞く。
そこで今回のレンズは、ニコンのVRの70-3000mm、正式にはAF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDが、第一候補となった。
いざ大型カメラ店に行ってみると、こんなときに限って在庫が切れている・・・いきつけの店で、購入することにした。
※作例はD40にこのレンズを装着して、夜に梅田のスカイビルの屋上付近を撮影してみた。このビルの高さをご存じの方なら、このレンズの手ブレ補正機能がいかに凄いか、おわかりになるだろう。