福ちゃんの散歩道

コロナ禍で関空での遊びも卒業、栂地区ウオーキングコースを中心に近場の日々の散歩で何か見つけよう。🚶‍♂️🚶‍♂️

ANAとJAL、巨額調達ににじむジレンマ ‼️

2020-05-01 06:00:00 | 飛行機の話題(乗り物ニュース)



「2月までは持ちこたえていたが、3月でガクッと来た」。ANAホールディングスの幹部は新型コロナウイルスの感染拡大による急激な業績の落ち込みをこう表現する。全日本空輸(ANA)の2月の国際線は旅客数が前年同月に比べて25%落ち込んだものの、座席利用率は損益分岐点とされる5割を上回る64%を維持していた。

ただ、中国だけでなく米欧にも感染が急速に広まると3月の減便は約9割まで拡大。利用率も大きく下落して旅客収入が激減し、人件費を中心とする固定費の負担が利益を圧迫した。28日に発表する20年1~3月期の連結最終損益は594億円の赤字となったもようだ。30日に決算を控える日本航空(JAL)の1~3月期も233億円の最終赤字となったもよう。ANAHDと同じく、これはほぼ3月単月の赤字とひとしい。

ANAHDとJALの危機感が日に日に増している。減便規模は4月以降も拡大しており、市場予想の平均では20年4~6月期はANAHDが2120億円、JALが1650億円の最終赤字となっている。




手元資金の水位も急速に低下している。JAL幹部は「業績も大変だが、今はキャッシュをどうするかだ」と苦しい心情を打ち明ける。旅客収入の大半を失っても人件費や機体の整備費など固定費はかかる。資金流出額はANAHDで1カ月あたり1000億円、JALで600億~700億円規模と見られる。昨年12月末時点の手元資金はANAHDが約3900億円、JALが約3300億円あったが、足元の状況では何も手を打たなければ半年も経たずに運転資金がなくなる計算だ。

資金調達の動きが早かったのはANAHDだ。日本政策投資銀行(DBJ)の危機対応融資を活用し、まず3000億円程度を調達する見通し。一時帰休制度の対象をグループの約半数にあたる2万人に広げ、人件費の抑制にも着手した。ANAHDにやや遅れて、JALも民間金融機関に3000億円の融資を要請した。

海外では航空会社の窮状に対し、政府による手当を講じる例が目立つ。米国は航空業界に合計500億ドル(5兆3500億円)規模の資金支援を決め、仏蘭エールフランスKLMも仏政府からの政府保証などを利用して70億ユーロ(約8100億円)の借り入れを決めている。

日本では航空会社で作る業界団体の定期航空協会(東京・港)が大幅減収への支援策を政府に求めた。ある航空大手幹部は「国ごとに支援に濃淡が出ると、機体やサービス品質の維持に差が出てくる。収束したあと反転攻勢に出ようとしても国際競争力を維持できなくなる」と焦りを見せる。

一方で、巨額の債務を抱えることは経営の安定と引き換えに経営の自由度が制限されることにもなりかねない。とくにJALは経営破綻時の記憶が色濃く残る。公的資金を受けるかわりに、12年から5年にわたって投資の抑制を国に求められ、ANAに比べて機体の船齢などで見劣りすることになった。複数のJAL幹部は「借りたお金は返さないといけない。借りられるだけ借りるという考えはない」と話す。

航空業界ではコロナが収束したとしても「国際線の需要は2年は落ち込んだまま」「そもそも需要自体が元の水準には戻らない」といった声がある。将来の競争力を維持するための支援は必要だが、自立のためには過度な有利子負債は抱えられない――。戦後ほぼ時を同じくして設立された両社は、危機のなかでのジレンマにどんな解を見いだすのだろうか。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


JAL、3000億円融資を要請 旅客減の長期化に備え

2020/4/27 0:05日本経済新聞 電子版

日本航空(JAL)がメガバンクなど主要な取引先銀行に対し、
3000億円規模の融資を要請したことがわかった。
新型コロナウイルスの感染拡大で大幅な減便が続いており、
この先半年程度に必要な運転資金のめどをつける。
旅客減の長期化に備え、政府系金融機関を含めて6000億円規模の調達を検討する。


日経ビジネス記者
藤中 潤

スクープ ANA、DBJから1兆円融資枠で調整 民間からも3000億円

日本政策投資銀行(DBJ)は、ANAホールディングス(HD)に対し1兆円規模の融資枠を設ける方向で調整する。
メガバンクなどもANAHDに対し総額3000億円規模の協調融資枠を設ける方向だ。
新型コロナウイルスの感染拡大による航空需要減や減便で業績が悪化するANAは大規模な資金調達枠を確保して、
財務の健全性を保つ狙いがある。


vol.3 日本酒ラベルで見かける「大吟醸酒」や「吟醸酒」などの違いって何?

2020-05-01 03:00:00 |  お酒をめぐるイイ話
日本酒の種類は複雑?米を磨く度合いにより名称が異なる。
また 醸造アルコールが添加されると分類も変わる
日本酒市場の70%は「普通酒」が占める

特定名称酒」分類

               ⑴純米酒  米+麹+水
                    精米歩合が50%以下が純米酒大吟醸
                    精米歩合が60%以下が純米吟醸酒
                    精米歩合が70%以下は純米酒

               ⑵本醸造酒 米+麹+水+醸造アルコール
                    精米歩合が50%以下が大吟醸酒
                    精米歩合が60%以下が吟醸酒
                    精米歩合が70%以下が本醸造酒
表にすると

★普通酒とは

普通酒」とは、上記の吟醸酒や純米酒、本醸造酒などの「特定名称酒」として分類されない日本酒のことです。
「普通酒」という名前はあくまでも通称なので、
店頭に並んでいる日本酒を見ても「普通酒」という表示のあるものは基本的にありません。

特定名称酒以外の日本酒である「普通酒」は、手間ひまのかかっていないお酒なのでしょうか?
実際、そんなことはありません。
特定名称酒は、あくまでも造り方を基準に分類されたもの。
普通酒として扱われる日本酒のなかにも、美味しいものはたくさんあります。

        


ボーイング747は音速を超えたのか 対地速度1327km/h NY~ロンドン最短記録のカラクリ‼️ 対気速度と対地速度の違い❓

2020-05-01 00:10:00 | 飛行機の話題(乗り物ニュース)

最大速度988km/hのはずのボーイング747-400型機が、
対地速度1327km/hに達し「音速を超えた?」と話題になりました。
数字だけ見れば尋常ではない記録です。
ブリティッシュ・エアウェイズBA112便になにが起きていたのでしょうか。

BAの「ジャンボ」が音速超え? NY~ロンドン航路で最短記録樹立

2020年2月8日(現地時間)、
ニューヨーク発ロンドン行きのブリティッシュ・エアウェイズ BA112便
ボーイング747-400「ハイテクジャンボ」)が、
同路線において亜音速機の所要時間としては史上最短となる4時間56分で到着、
これまでの5時間13分の記録を大幅に塗り替えました。
ブリティッシュ・エアウェイズ Boeing 747-400 (G-BYGB)


BA112 2月8日 飛行時間 4時間56分


BA112便は予定よりも1時間22分早く到着し、
旅客便運航情報サイト「フライトレーダー24」によると、
途中の大西洋上、巡航高度約10500m(35000フィート)において、
最大対地速度1327km/hに到達したことが明らかとされています。
音速(マッハ1)は1224km/hですから、
ボーイング747が音速に達したのではないかと大きな話題になりました。

この記録的な速度は、大型低気圧「シアラ」が作り出した強烈なジェットストリーム(ジェット気流)による
追い風」が原因でした。

空気中を伝わる音の速度「マッハ」は気圧や温度、湿度等の条件次第によって大きく変化するため、
「標準大気」と呼ばれる指標が定められており、
高度0mにおいて1224km/hであった場合、
空気の薄い10500mではおおむね1080km/hとなります。
ボーイング747の巡航速度はマッハ0.85で918km/hですから、
BA112便は計算上409km/hもの追い風を利用し1327km/hもの速度に達したと見られます。
2月8日の観測におけるジェットストリームの風速は、最大418km/hでしたからほぼ一致しています。

強烈な追い風とはいえ、なぜ亜音速機である747が音速を超えたように見えるのでしょうか、
また、このような速度を出すことによって安全上の問題はなかったのでしょうか。

私たち人間は地球の表面上で生活しているため、「速度」を認識する場合どうしても地面を基準にしがちです。
しかしながら本来、速度には絶対的な基準はなく、すべては相対的なものでしかありません。
飛行機は地球の表面を離れ空気の塊の中を飛行するため、
飛行機における速度とは、周囲の空気を基準とする速度「対気速度」が用いられます。

BA112便は空気を基準とした対気速度において、
ボーイング747の設計上の巡航速度であるマッハ0.85、918km/hで飛行していたはずです。
新幹線車内を歩く人にとって、
新幹線の対地速度が200km/hであろうと300km/hであろうと新幹線は常に静止しているように見えるように、
BA112便から見れば、風速がどんなに速くとも、
止まっている空気の塊の中をいつも通りに飛行したにすぎないのです。

見方を変えれば、
空気の塊は静止していたのに、
「地球表面が空気の塊に対し、BA112便の針路とは反対向きに400km/hもの相対速度で動いていた
(この場合、地球の自転とは無関係)」
ためにBA112便は1327km/hもの対地速度を記録した、と言い換えることができます。

「フライトレーダー24」より、音速超えかと話題になったBA112便のフライトログ。
GROUND SPEED(対地速度)が717ノット、1327.88km/hを記録した



なおジェット飛行機における最大速度記録は、1976(昭和51)年7月28日、
SR-71「ブラックバード」偵察機がマークした3529.56km/hです。
これは国際航空連盟(FAI)が定めた「ストレート15/25kmコース」、
すなわち「空中に15kmから25kmの任意の距離で直線コースを設定し、
コースの両端から1度ずつ2回飛行しその所要時間から平均速度を算出、
2回目の飛行は1回目を終えて無着陸かつ1時間以内に行う」
という規定において計測されたものです。

アメリカ空軍のSR-71「ブラックバード」。ロッキード(当時)が開発した戦略偵察機

同じコースを2度、方向を変えて飛ぶことで、
ストレート15/25kmコースでは風速の影響をゼロとみなすことができます。
SR-71の巡航高度はボーイング747の2倍近いため一概にいうことはできませんが、
もしBA112便と同じ状況下で飛行した場合は3900km/h以上に到達できたはずです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

余談

IAS=指示対気速度(対気速度計が指示する測度)
TAS=真対気速度(飛行機が空気とすれ違う測度)
GS=対地速度
CAS=較正対気速度
EAS=等価対気速度


追い風ならば   対地速度=真対気速度➕追い風

向い風ならば   対地速度=真対気速度➖向い風



対気速度(airspeed)

 航空機と大気との相対速度対地速度と区別するために用いられる。指示対気速度(IAS),較正対気速度(CAS),等価対気速度(EAS),真対気速度(TAS)などがあり,対気速度はその総称である。
(1) 指示対気速度(IAS:indicated airspeed)
 ピトー静圧式速度計の目盛りを読みとった速度で,ピトー取り付け位置および機体姿勢の変化によって生じた速度の誤差は,修正していない値である。この速度は,対気速度計の指示に使われ,一般の飛行操作に用いられる。
(2) 較正対気速度(CAS:calibrated airspeed)
 指示対気速度(IAS)に,対気速度系統の誤差(位置誤差,計器誤差)の補正を加えて得た速度。この速度は,主として航空機に対する速度の規定(離陸および着陸速度)に用いられる。
(3) 等価対気速度(EAS:equivalent airspeed)
 特定の高度の飛行速度を海面上標準状態の速度に換算したもの。較正対気速度に,その高度および速度に対する空気の圧縮性の影響を補正した速度。飛行機の飛行高度と速度が小さい場合,圧縮性の影響は無視でき,CAS=EASとなる。また,海面上標準大気状態ではCAS=EAS=TASとなる。この速度に動圧が関連するので,機体構造の強度計算に用いられる。
(4) 真対気速度(TAS:true airspeed)
 乱れていない大気と航空機との相対速度で,EAS(等価対気速度)にその高度における空気密度比(海面高度の空気密度とその高度の空気密度の比)の修正を加えて得られる。低速機で圧縮性の影響が無視し得る場合,CAS(較正対気速度)に空気密度比の修正を加えて得られる。この速度は航法に用いられる。
対地速度(ground speed)

 飛行中の航空機の地表面に対する相対的な水平速度をいい,対気速度と区別して用いられる。対地速度は真対気速度に飛行経路に対する風速成分を加味して求められる。