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映画「アウシュヴィッツの生還者」が現代に投げかける問いとは? 衝撃の実話が描き出す収容所の真実

2023年07月03日 05時21分29秒 | 日記

映画「アウシュヴィッツの生還者」が現代に投げかける問いとは? 衝撃の実話が描き出す収容所の真実

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© 2022 HEAVYWEIGHT HOLDINGS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

 

2023年8月11日(金・祝日) 公開

 

《本記事のポイント》

  • 生還者の実話に基づいた大作
  • 「賭けボクシング」という拷問
  • 我々はまだ選ぶことができる

 

 

絶滅収容所、そして強制労働収容所から生還した者による「知られざる実話」がまだあった。

 

8月11日から公開される映画「アウシュヴィッツの生還者」は、収容所を生き抜いた主人公ハリー・ハフト(ベン・フォスター)の物語だ。「レインマン」などの作品を手掛けたバリー・レヴィンソン監督がユダヤ人ハリー・ハフトの壮絶な生き方を描いた大作である。

 

物語は、ハリーの息子が父の半生を描き上げた実話をもとにしている。

 

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これまでも収容所の物語は数多く語られてきた。だが、そのどれ一つとして同じではない。そして、そのどれもが見聞きする者に強烈な印象を残してやまない。

 

この物語の主人公のハリーは、彼と同じく強制収容所送りとなり、生き別れになった恋人レアとの再会を求めて、苛酷な強制収容所で生き抜くことを決意。生き残った彼はアメリカに亡命した。

 

「自分が生き延びたのは、ナチスが主催する賭けボクシングで、同胞のユダヤ人と闘って勝ち続けたからだ」

 

あるスポーツ・ジャーナリストとの取材でこう告白し、ハリーは一躍時の人になった。

 

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「賭けボクシング」は将校たちの暇つぶしだった。

親衛隊の中尉に、その腕を認められたハリーは、対戦相手のユダヤ人を次々と倒していく。負けた囚人は、その場で射殺された。

ハリーの物語は新聞で大きく取り上げられ、それがきっかけとなって彼は有名ボクサーとの対戦というひのき舞台が与えられる。対戦が報道されれば、生き別れになったレアと再会できるかもしれない。そんな期待を胸に抱いて、対戦に臨むハリーに待ち受けていたものとは――。

 

 

「賭けボクシング」という拷問

最終的に敗者が射殺されるボクシングに歓声を上げるナチスの将校たち。

剣闘士奴隷やキリスト教徒を動物と闘わせて残虐な快楽に酔いしれたローマ時代を彷彿とさせる。

彼らにとっては「暇つぶし」だったが、ボクシングは罪深い「拷問」であった。

親衛隊の中尉がハリーの生き残りたいという願いを利用し、ハリーは同胞のユダヤ人の殺人に手を貸すことになる。次第に彼は中尉の「ペット」と化し、そのことでアメリカに移民後も責苦に苛まれていく。「賭けボクシング」は、ハリーの魂に深い爪痕を残したのだ。

「僕は、選ぶこともできた」

これは映画のワンシーンでハリーが語るセリフ。自らの罪に対する悔恨の深さを表す言葉だ。

ハリーをはじめ、当時のユダヤ人が経験したであろう苦しみに思いを馳せ、それを公平にジャッジすることは簡単なことではない。

想像を絶する悲惨な体験の中で、兄以外の全てを失ったハリー。そんな彼は「神が沈黙していること」に苦しみ続けた。彼に真の許しと心の平安が訪れる日はくるのか――。

 

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我々はまだ選ぶことができる

確かに、ハリー個人の道徳的かつ宗教的責任が問われる日もくるだろう。

だがそれとは別に、未来から遡って現在の我々が置かれた地点を見つめた時、「僕は、選ぶこともできた」と、同じような悔恨に苛まれる可能性はないのだろうか。

全体主義の問題に取り組んだ哲学者のカール・ヤスパースは、著書『われわれの戦争責任について』の中で、西側が全体主義国家の台頭を傍観し、対岸の火事に我関せずとばかりに加担した罪を問うている。

この巨悪に目を瞑り放置することは法律的には罪ではない。しかし、道徳的次元および宗教的次元においては、大きな罪となるのである。

しかも、この全体主義の悪をくいとめられるのは、人々が討論によって自由な世界を創設することができる、公的領域が存在している間のみである。

強制収容所がつくりだす悲劇。それを描く映画は常に「手遅れになる前に、我々にできることは何か」を問うてくれる。

どのような小さなことであってもいい。中国や北朝鮮等の全体主義体制下で抑圧される人々に慈悲の思いを持ち、何らかの形で連帯すること。それが決して神が沈黙していないことを示す力になるはずだ。

 

『アウシュヴィッツの生還者』

【公開日】
2023年8月11日(金・祝) 新宿武蔵野館ほか公開
【スタッフ】
監督:バリー・レヴィンソン( 『 レインマン 』『 グッドモーニング,ベトナム 』)
【キャスト】
出演:ベン・フォスター ヴィッキー・クリープス ビリー・マグヌッセン ピーター・サースガード ダル・ズーゾフスキー ジョン・レグイザモ ダニー・デヴィート
【配給等】
配給:キノフィルムズ
2021/カナダ・ハンガリー・アメリカ/英語・ドイツ語・イディッシュ語/129分/カラー/スコープ/5.1ch/原題:THE SURVIVOR/字幕翻訳:大西公子/映倫区分:G 提供:木下グループ

 

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公式サイト https://sv-movie.jp/

 

【関連書籍】

 

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大川隆法 思想の源流

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【関連記事】

2023年6月6日付本欄 天安門虐殺から34年、都内で抗議集会 中国民主化は決して避けて通れない

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2023年6月8日付本欄 天安門事件記念日の前日、北京で「民主化」ビラを撒いた女性が拘束された動画が話題に 中国人が続々と目覚め始めている

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米CIA長官がウクライナを極秘訪問し、ウクライナは年末までに停戦交渉を開始すると伝える 代理戦争の厳しい現実に直面するウクライナ

2023年07月02日 05時46分35秒 | 日記

米CIA長官がウクライナを極秘訪問し、ウクライナは年末までに停戦交渉を開始すると伝える 代理戦争の厳しい現実に直面するウクライナ

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画像:Review News / Shutterstock.com

《ニュース》

米中央情報局(CIA)のバーンズ長官が6月上旬にウクライナを密かに訪問し、ゼレンスキー大統領らと会談しました。ウクライナ側は年末までにかなりの領土を奪還し、停戦交渉を開始するという野心的な計画をアメリカ側に伝えたと、米紙ワシントン・ポスト電子版が6月30日に報じています。

 

《詳細》

ウクライナ政府は最近、反撃ペースが遅いと批判する西側諸国に対して不満を表明しています。例えば、ザルジニー総司令官はワシントン・ポストのインタビューで、「これ(反攻作戦)は見せ物ではない。これは、世界中が見て、賭けやら何やらをする見せ物ではないのだ。毎日、1メートル毎に血が流されている」「完全な(武器の)供給がなければ、これらの計画は全くもって実現不可能である」などと語っています。

 

一方で米紙によると、ウクライナの軍事計画立案者は、「秋までにかなりの領土を奪還する」という強気のプランをバーンズ氏らに伝えました。領土を奪還してロシアが編入したクリミア半島の近くにまで迫り、大砲やミサイルシステムを並べつつ、東部でも攻勢を進めることで、ロシアを交渉の座につかせるという内密の計画を説明 したといいます 。

 

このようなタイトな日程と双方の戦力、そして現在の戦局から見ると、ウクライナの計画は楽観的ではあります。バーンズ氏はそれについての評価を求められたものの、コメントしなかったとしています。


富士通、「サイバー攻撃で行政指導」「マイナ交付再停止」とトラブル相次ぐ このまま行政DX・デジタル円を進めたら悲惨なことに

2023年07月02日 05時44分27秒 | 日記

富士通、「サイバー攻撃で行政指導」「マイナ交付再停止」とトラブル相次ぐ このまま行政DX・デジタル円を進めたら悲惨なことに

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デジタル庁が入居する東京ガーデンテラス紀尾井町(画像:Edomura no Tokuzo/Wikipedia)。

 

《ニュース》

政府系ITインフラを担っている主要企業の相次ぐトラブルが、波紋を呼んでいます。

 

総務省は6月30日、政府機関や多くの大企業が利用しているシステムを提供していた富士通に対して、サイバー攻撃への対策がずさんであるとして、異例の行政指導を行ったと報じられました。

 

また同日、富士通はマイナンバーカードを使って証明書を交付するサービスで、別人の住民票の写しが誤って発行されるトラブルが再発したことを発表。同社の子会社「富士通Japan」のシステムを利用する自治体で、サービスを点検のため順次停止するとのことです。

 

《詳細》

富士通は昨年12月、法人向けのインターネット回線サービス「フェニックス」で不正な通信を確認したと発表しました。京セラ、東京海上日動火災保険などの大手企業や、政府の複数省庁が被害に遭い、約1700の機関が電子メールデータの漏洩など、影響を受けたと報じられています。

 

政府も利用する同社の別のクラウドサービスも、21年以降、2回以上の攻撃を受けたといいます。

 

総務省によると、富士通社内の管理体制がずさんであり、セキュリティーに関する経営層の積極的な関与もなく、会社側も警察に指摘されるまで8カ月にわたって被害に気づいていなかったとして、事態を重く見たといいます。

 

また過去3回の攻撃はいずれも、中国政府系のハッカー集団の関与が疑われています。同社は政府機関や重要インフラを含む多くのシステムの開発を行っており、このままでは安全保障リスクにもつながると判断されたと見られます。

 

時を同じくして富士通は6月29日、福岡県宗像市で庁舎内の証明書発行システムを利用した女性に、別の男性の住民票の写しが発行されたことを発表しました。このシステムではこれまでもコンビニなどでの誤発行が相次いでいたため、サービスを 一時停止して総点検し、18日に再開したばかりでした。


トラブル続きのマイナ保険証、厚労省が従来の健康保険証の携帯促す いっそのこと一本化など止めてしまったら

2023年07月01日 05時13分27秒 | 日記

トラブル続きのマイナ保険証、厚労省が従来の健康保険証の携帯促す いっそのこと一本化など止めてしまったら

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《ニュース》

厚生労働省は、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」の不具合が相次いでいる中、従来の健康保険証も合わせて医療機関に持参するよう呼び掛ける方針を明らかにしました。

 

《詳細》

「マイナ保険証」については、他人の保険情報に紐づけられていた事例がすでに発覚しているだけで7000件を超えているほか、カードの読み取りトラブルや通信トラブルによって保険資格が確認できず、窓口で10割の負担を要求される事例が相次いでいます。

 

これを受けて、厚労省はマイナ保険証で初めて受診する際や、転職などで加入する保険が変更した後などトラブルが起こりやすい状況で、従来の健康保険証も持参するよう呼び掛ける方針を明らかにしました。この方針について、加藤勝信厚労相は30日の記者会見で「あくまで時限的なもの」と発言しています。

 

厚労省は29日に「オンライン資格確認利用推進本部」の初会合を行いました。オンラインで資格情報が確認できない場合、患者が持参している保険証を確認するか、「被保険者資格申立書」に記入してもらうことにより、全額負担を回避するという具体案が示されています。「被保険者資格申立書」に関しては、すでに存在する「災害時に患者の保険資格を確認できない場合、健保組合などの保険者が負担し合い、医療機関に診療報酬を支払う」仕組みを参考に詳細を詰めるといいます。

 

厚労省が5月に行った調査では、マイナ保険証を利用した患者のうち、メリットについて「特になし」と答えた人が56.5%にのぼっています。


香港国家安全維持法の施行から3年 「東洋の監獄」と化した香港を放置してはならない

2023年07月01日 05時10分53秒 | 日記

香港国家安全維持法の施行から3年 「東洋の監獄」と化した香港を放置してはならない

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画像:S. LAU / Shutterstock.com

《ニュース》

反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法(国安法)」が2020年6月30日に施行されて、3年が経ちました。

 

《詳細》

香港では19年に、香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする条例改正案への抗議運動を発端として、民主化運動や反政府・反中国共産党デモが大規模化していました。その動きを弾圧するために、中国の習近平政権は国安法を導入しました。

 

国安法は「国家分裂罪」「国家政権転覆罪」「テロ活動罪」「海外勢力と結託し国家の安全に危害を加える罪」を犯罪行為として規定。海外にいる香港人や外国人も取り締まり対象としています。しかし違反行為の基準は不明瞭です。

 

国安法違反容疑で250人以上が逮捕され、香港紙「蘋果日報(アップル・デイリー)」の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏や民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏ら少なくとも155人が起訴されています。

 

国安法制定後の20年11月、香港警察は「国家安全通報ホットライン」を設け、反愛国的な言動を通報するよう呼びかけました。これまでに約40万件の通報があったとされています。

 

そうした密告も相まって、今年3月には、日本に留学中の香港出身の女子学生が、SNS上に香港独立を煽る投稿をしたとして、一時帰国した際に国安法違反の疑いで逮捕。また天安門事件が起きた6月4日にろうそくを持っていた市民も連行されています。