たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

「寒緋桜」

2015年02月27日 | 写真

                            2015/2/25  千葉県勝浦市「覚翁寺」にて

 

 「寒緋桜(かんひざくら)」:バラ科・サクラ属。沖縄、台湾、中国南部など原産。沖縄では「桜」といえばこの種のことをいう。亜熱帯気候で自生するが耐寒性もあり、園芸種として温帯でも育てられている。たとえば関東あたりでも寺院の庭園や公園などで見かけることがある。沖縄では1月には咲き始め関東では2月ごろから咲く。沖縄では「緋寒桜」ともいわれるが、別種の「彼岸桜」と響きが似ていてまぎらわしいので「寒緋桜」と呼ぶことが多いという。

 この写真は、南房総勝浦市の港に近い位置にあるお寺の境内で撮影した。このように花は満開に近づいても「下垂」状態ですべて下を向いている。他の桜の花の咲き方とはまったく異なり、一目見ただけで「寒緋桜」だとわかる。

 

 


「春 雨」

2015年02月24日 | 日記

 

 

 

 

 

 2015/2/24: 関東南部では昨日は上着も脱ぎたくなるような温かい一日で、花のつぼみも一気にふくらんできたにちがいない。千葉市内の公園を歩くと、水仙の花や紅梅、白梅ももう盛りを過ぎたところが多い。週間天気予報を見ると最高気温が10℃を上回る日が多くなっている。2月も残りは4日となったが、一週間後のひな祭りまでは雪が降りそうな様子はまったくない。散歩道の脇の花壇の花も公園の菜の花も、1月に続き2月になっても一度も重い雪をかぶって傷つくこともなかった。「春雨」をいっぱいに浴びてきれいに咲き誇っている。

 この冬12月から2月までほぼ確実に、「薄化粧」の雪景色さえも一度も見ることなく終わることになった。場所によってはほんのわずかに雪が舞ったことはあったかもしれないが、「千葉市はこの冬降雪はゼロ」といっても差し支えないと思う。千葉市にはもう長年住んでいるが、こんなことはまったく記憶にない。仮に3月ひな祭り後に「初雪」が降るとすれば、それはそれでとてもめずらしい記録になるだろう。子どもの頃に雪の多い土地で育ったので、毎年冬の雪はとても待ち遠しいのだが、ここは温暖な房総の地だからこれはしかたがない。これからまた雪景色撮影かスキーにでもでかける計画を立てたいと思う。

 

 


「サムライの古径」 (佐倉市)

2015年02月21日 | 写真

 

 

 

 千葉県佐倉市「サムライの古径 ひよどり坂」:一枚目は坂上入り口で撮影。二枚目は少し進んで1枚目奥の位置から急坂を見下ろして撮影。三枚目は更に下のひよどり坂中間位置から坂上を見上げて撮影。

 「武家屋敷通り」奥の古刹「大聖院明王寺」のすぐ近くに、一枚目の写真に写っている「ひよどり坂」の案内看板が立っている。佐倉城とその城下町を結んでいてその昔佐倉藩の武士たちが通った道である。幅は狭く急な坂道になっている。両脇斜面には京都嵯峨野を思わせるようなきれいな竹林と古木が並んでいる。道の両側の竹垣も昔のままの組み方で伝えられているという。高く見上げるような竹林が空を覆い、かなり前に降り始めた雨もまだ道を濡らしていなかった。一歩一歩進んでいくと坂の向こうの曲がり角から刀を差した武士の姿が現れるような感覚にとらわれる。

 「国立歴史民俗博物館」見学後の「佐倉城址公園」、「武家屋敷通り」、「七福神巡り」などの散策は、千葉県内でもっとも魅力的な散策コースの一つに数えられると思う。


めずらしい花と実 (千葉市)

2015年02月17日 | 写真



 「トックリヤシ」の実:ヤシ科で葉はヤシの木の葉と同じ。緑色の実は熟れると赤い色に変色する。その名のとおり木の幹の下部が「トックリ」のように膨らんでいて、水分や養分の貯蔵庫となっているといわれる。






 「オオベニゴウカン」の花:マメ科でボリビア原産。「赤い化粧パフのような花」と言われる。亜熱帯気候の沖縄ではよく見られる。






 「ウナズキヒメフヨウ(頷き姫芙蓉)」:アオイ科でメキシコ・コロンビア原産。花はハイビスカスに似ているが完全には開かず写真の状態が「開花」で、しかもすべて下を向いて咲くので「頷いている」ように見えることからこの名がつけられた。ただしおもしろいことに「つぼみ」の時はすべて下の写真のように上を向いている。英名では"sleeping hibiscus" (眠れるハイビスカス)。



 千葉市稲毛海岸にある「山陽メディアフラワーミュージアム」(旧称「千葉市花の美術館」)の温室棟内で撮影。どれも(亜)熱帯地方原産の植物。

千葉市では依然として初積雪はなく、空っ風の寒い日が続いている。今日は2月17日。千葉県内のあちこちでは今週から「ひな祭り」イベントの飾りつけが始まる。ひょっとすると・・・この冬千葉市はじめ県内ほとんどの地域では積雪はもちろんはっきりした降雪の日も一度もなしで終わるのではないかと感じ始めている。毎日寒いので、赤い色の花と実だけを撮影してアップすることにした。

「鬼平江戸処」(埼玉県羽生市)

2015年02月13日 | 写真












 すでに多くの旅人、地元民に愛されている埼玉県羽生市の東北自動車道「羽生PA」(上り線)は以前はごく普通のサービスエリアであったが、大規模改造されて2013年末の12月19日に「鬼平江戸処」の名でオープンしまさに「衝撃的な」再デビューとなった。構造的にも画期的で東北自動車道上り線のPAであると同時に町の一般道からも「道の駅」のような感じで出入りができる。すべての建物、食堂、お土産店の雰囲気は江戸時代の風情そのもので、一歩踏み込むと完全に江戸時代の町への「タイムスリップ」感を味わうことができる。

 羽生PAの別名「鬼平江戸処」は戦後を代表する時代小説・歴史小説作家・美食家・映画評論家としてもその名を知られた池波正太郎(1923-1990)の代表作「鬼平犯科帳」の主人公で江戸の人情味を代表する人物として登場する「鬼平」こと実在の火付盗賊改方長官「長谷川平蔵」にちなんでいる。埼玉県内ではあるが、江戸に入る直前のこの地には「栗橋関所」が置かれていたこともあり、庶民が生き生きと暮らしていた時代の江戸の町並みと人情を忠実にこの場所に再現して親しんでもらうことが目的であったという。

 東北自動車道の駐車場に面しては江戸の繁栄を象徴する日本橋大店、下町の本所深川、両国広小路の屋台の連なりなど、また一般道からの道筋にも鬼平が闊歩したであろう江戸の町並みが見事なまでに再現されている。食堂やみやげ物店の造りも店員の身なりも揃って江戸町風で楽しい。わずか4枚の写真ではとてもその雰囲気を十分には伝えられないが、訪れる人たちは皆目を見張り、驚きの声を上げながら散策を楽しんでいる。東北自動車道で東京に向かうとき、また近くに出かけた時は、とにかく忘れずに立ち寄ってしばし休んでいきたい「名所」となっている。

大雪の記憶 (千葉市)

2015年02月08日 | 日記



                 (2014/2/9 朝:千葉市中央区千葉公園で撮影 )


 2015/2/8(日):暦の上での「立春」も過ぎて2月も第二週に入った。千葉市ではこの冬まだ初雪が降っていないが、昨年の2月の大雪はとても忘れられない。2月7日から9日にかけて強い寒気団が列島を覆い、同時に南岸低気圧も列島南岸を通過して関東平野部では積雪30-80cmの大雪となった。特に千葉では積雪33cmという観測史上最深の記録となった。県内北西部や山あいでは40ー60cmの積雪となったところもあった。

 写真は千葉市中心部JR千葉駅に近い千葉公園で早朝に撮影した。この公園内で雪がとても少ない千葉県内ではおそらく他では見られない「雪吊り」が毎年見られる。積雪は年に一度か二度程度の千葉市で公園の松の木が雪で傷つく恐れはほとんどないのだが、雪国の風物詩を千葉でも楽しんでもらいたいということで、もう23年前から毎年11月中に雪吊りとりつけ作業が行われている。その雪景色はきわめて珍しいのでぜひ撮影したいと思い、早朝出かけることにした。自宅からは車で10分程度の場所だが、大雪はまれな千葉市内の道路はマヒ状態で、自転車でもとても走れないため雪道を40分くらい歩いてやっとたどりついた。千葉市のシンボル的存在になっているモノレールは「懸架式」のため雪の影響は少なく、大雪でも早朝から運行されていて貴重な記録写真となった。

 この大雪だけでも全国と関東甲信ではかなりの被害があったのだが、翌週の2月14日から16日にかけてまたしても同じような気象条件となり、特に関東甲信では「観測史上記録的な大雪」となり各地でたいへんな被害をもたらした。とりわけ大きなニュースとなった山梨県の被害は甚大だったことが忘れられない。甲府市では積雪が実に114cmにも達した。

 被害が出るほどの大雪は望まないが、雪の少ない地域でも四季の変化をはっきりと感じとることができる「雪化粧」は一冬に一度でもいいから楽しみたいものだ。子どもたちも雪を楽しみに待っているようだ。ところが今朝の週間天気予報でも千葉ではまだまだ雪が降りそうにない。千葉市内の公園などでは日本水仙の花は咲き終わり、もう紅白の梅の花が咲き始めている。

「湯川」の雪景色(奥日光戦場ヶ原)

2015年02月05日 | 写真









 栃木県奥日光「湯ノ湖」の水は「湯滝」となって流れ落ち「湯川」となって戦場ヶ原を流れる。戦場ヶ原や小田代ケ原ハイクのベースとなる「赤沼車庫」駐車場は冬季閉鎖で、早朝から駐車場入り口前の道路脇には車がぎっしりと並んでいた。なんとか駐車スペースをみつけて雪道ハイクの準備を整えて歩き始めた。この冬は関東北部もしばらく雪が降っていなかったので積雪はそれほど多くなくて、木道上だけなら踏み跡が多く「かんじき」は装着しなくても軽アイゼンくらいで安全に歩けたが、木道脇の川岸には深い足跡やぬけだそうともがいたような跡があちこち残っていた。木道を踏み外して足がすっぽりとはまれば抜け出すのは容易ではなさそうだった。やはりスノーハイクの場合は、かんじきとアイゼンは両方とも用意しておいたほうが安全だと思う。

 まったく手付かずの大自然の中を流れる「湯川」の中にはたくさんの倒木、流木、朽木が横たわっている。これまでにも夏場にカメラを向けたことがあるが、この日はその上に雪が積もっていて冬場でなければ見られない独特の湯川の雪景色が新鮮で、木道から落ちないように気をつけながら何ヶ所かで撮影を続けた。 (2015/1/25 撮影)

「湯滝」の落ち口(奥日光)

2015年02月04日 | 写真









           
       


 一枚目は栃木県奥日光最深部の「湯ノ湖」から流れ落ちる「湯滝」の落ち口脇の手すりから身をのりだして撮影した一枚。落差は約70mあり急角度の岩盤を流れ落ちる滝で、滝つぼ前の観瀑台(画面左上隅に見える)に立つと圧倒的な迫力がある。

 二枚目は氷結した「湯ノ湖」の写真で、左奥に白く見えるのが日光連山最高峰の「白根山(2578m)」。湖畔左側奥には「日光湯元スキー場」がある。奥の山肌に群馬県へ通じる「奥日光金精道路」(冬季閉鎖)が見える。

 三枚目は「蔵出し」で、一昨年夏に撮影した滝つぼ前の観瀑台からの「湯滝」(再掲)。休日を楽しむ釣り人の姿を入れて撮影した。


「竜頭の滝」 (栃木県奥日光)

2015年02月01日 | 写真













 栃木県奥日光の「竜頭の滝」は、「華厳の滝」「霧降の滝」と並び「日光三名瀑」の一つに数えられている。男体山の噴火による溶岩の上を延長で250mもの長さで激しく流れ落ちる「渓流瀑」である。奥日光の最深部「湯ノ湖」の水が落差70mの「湯滝」となり、その水は「湯川」となって広大な「戦場ヶ原」を貫流する。そしてこの「竜頭の滝」を経て「中禅寺湖」に注ぐ。更にそこから日本三名瀑の一つ「華厳の滝」となって流れ落ちている。

 一枚目の写真は「竜頭の滝」最下部の姿でもっともおなじみの景色となっている。正面の「竜頭之茶屋」が観瀑台を兼ねていて、突起した巨岩の左右二股に分かれて豪快に流れ落ちる独特の眺めを楽しむことができる。この部分を「竜の頭」に、長い渓流瀑の部分を「竜の胴体」に見立てて「竜頭の滝」の名がつけられたと言われる。この最下部も周辺の積雪が数日来の好天によって解けていなければ更に厳しい厳冬期の姿となる。

 二枚目、三枚目の写真は、「竜頭之茶屋」脇からよく整備された側道を上がりちょうど滝の中流あたりの激しい流れの部分を撮影したものである。このあたりは積雪が多く残っていて厳冬の滝の姿を記録することができた。

 初夏の頃にはこの滝の脇一帯に美しいピンク色の「トウゴクミツバツツジ」が咲き乱れて、連日観光客やカメラマンで賑わう。 (写真は3枚とも1月25日に撮影)