雨に濡れる「イロハモミジ」(2017/5/26 撮影)
以前「イロハモミジ」と「ヤマモミジ」の違いについて調べたが難しくてあきらめたことがある。子どもの頃とても気に入って手にとって眺めていたその竹とんぼ(プロペラ)のような不思議な形をした実(種子)が今たくさん見られる。これは「翼果」と呼ばれ、まさに竹とんぼのようにやがて風に吹かれて飛んでいく。
「イロハモミジ」:(別名「イロハカエデ」)カエデ科カエデ属の落葉高木。5~9枚に大きく裂けた葉(裂葉)を「いろは・・・」と数えたことからその名がつけられたことはよく知られている。ところが同じ仲間の「ヤマモミジ」も、ほんのすこしだけ大き目な葉は裂け方もギザギザ模様もほぼ同じに見える。「イロハモミジ」は福島県から九州が原産で比較的温暖な地に自生し、「ヤマモミジ」は北海道から日本海側を中心に多く見られるのが一つの相違点ではあるが、園芸用に育てる場合は原産地は関係ないことが多く見分けは極めて難しい。おおざっぱにいうと、身近な公園や寺院などで見られる小さめの葉の鮮やかな紅葉は大部分が「イロハモミジ」で、北国や日本海側も含めた山地などで見られる鮮やかな紅葉(黄葉)は「ヤマモミジ」の可能性が高い、というくらいにしておくと気が楽になる。
更にもう一つ「オオモミジ」というこれまた似通った品種がある。これはその名のとおりに、三種の中では葉がいちばん大きく、裂葉のギザギザがすぐには見えないくらい少ないということで覚えておくと見分けるのに役立つかもしれない。それほどこだわることもないが、どちらにしてもこんなことを考えながらカメラを構えるのもボケ防止に少しは役立つのではないかと思う。