たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

珍しい水草二種

2015年06月30日 | 写真


 





 一枚目:「ガガブタ」(鏡蓋) ミツガシワ科 アサザ属の多年草で本州以西の湖沼やため池などに自生する浮遊植物。希少種で絶滅が心配されている。初夏の頃小さな白い花を咲かせる。花の姿がよくわかるようにMACROレンズで接写したもので、小さな花の直径は1.5cmほどである。花は一日で咲き終わる。

 二枚目:「トチカガミ」トチカガミ科 トチカガミ属の多年草で本州以西の湖沼やため池などに自生する浮遊植物。東アジア、オーストラリアに分布する。花は小さく直径はガガブタとほぼ同じくらいだが、トチカガミの花弁は3枚でガガブタは5枚である。

 二種ともにめずらしい花で、接近して写真を撮影できたのはこれが初めてである。自宅近くの植物園で散歩中に見つけて撮影することができた。真夏のような熱気をしばし忘れさせてくれるさわやかな純白の花である。

「大賀ハス」 (千葉市)

2015年06月28日 | 写真








「大賀ハス」:1951年(昭和26年)大賀一郎博士たちにより約2000年前のものと推定されるハスの種が千葉市内の東大農園で発掘された。やがてその種子は発芽し、農園内と千葉市中心部の千葉公園で見事に開花した。種子発見から3年後の1954年(昭和29年)には千葉県の天然記念物に指定された。

 それ以来「大賀ハス」は広く知れ渡り、国内と海外あわせて150箇所以上の地に分根されて「古代のロマンを秘めた花蓮」として愛され続けている。1993年には千葉市が政令指定都市となったことを記念して「千葉市の花」に制定され、千葉市の象徴となっている。

 毎年欠かさず千葉公園や佐倉市内のDIC川村記念美術館庭園でこの花を撮り続けているが、今年は川村記念美術館庭園の蓮池では異変があり、現在までに大賀ハスがわずか数輪しか咲いていない。花茎の育ちもわるくこれ以上咲く気配は感じられない。一方千葉公園のほうでは変わらず育ちがよくて連日多くの人が訪れていた。ただ5月以後真夏のような暑い日が多かったせいか、他の花と同様に今年は例年よりやや早く数日前からすでに見頃を過ぎて花の数も少なくなっている。

 来年はまた千葉市と佐倉市の二箇所で大賀ハスが楽しめることを期待している。

雨のスイレン池 (千葉市)

2015年06月26日 | 写真












 千葉市中心部から東へ車を走らせて千葉市東端にある広大な「昭和の森」公園へ向かった。緑区JR誉田駅前を過ぎたあたりから急に空が暗くなり、カーナビで集中豪雨の注意サインが出た。その注意報どおり、JR土気駅を過ぎて公園の駐車場へ向かう直前から視界がさえぎられるほどの猛烈な雨が降り始めた。空の様子からするとこれは通り雨ですこし待てば小降りになると思ってしばらくの間駐車場で時間を過ごした。

 いつもニュースで報道されている「集中豪雨」「突風」「猛烈な雷雨」などの言葉は聴きなれてしまっているが、この状態で突然に激しい雷や竜巻が襲ってきたらまったく防ぎようもなくほんとうに怖いことだと思う。

 幸い稲妻も雷鳴もなく10分後には雨も小降りになってきた。足元に気をつけながら公園の南端に近い菖蒲園とスイレン池のほうへ向かった。花菖蒲の見頃は過ぎているとは思っていたがもう完全に咲き終わっていた。今年は5月以降真夏のように暑い日が多く、全体的に花は例年よりも開花が早くなっていて最盛期の予想が狂うことが多い。

 菖蒲園を通り過ぎてまもなく最南端の「下夕田池(しもんたいけ)」に着いた。広い池全体にスイレンが咲き誇っている。純白の花がほとんどだが、あちこちに濃淡ピンクのスイレンが混じっている。雨に濡れてしっとりとした色合いがとてもやさしく目に映った。この池に棲みついている錦鯉やガチョウ、ハクチョウを画面に入れて撮影を続けていると再び空が暗くなってきたので急いで車に戻った。 このスイレン池はまだ当分見頃が続くと思う。           (2015/6/23 撮影)

「フウチョウソウ」(風蝶草)

2015年06月24日 | 写真












 「風蝶草」:「クレオメ」 英名"spider flower" フウチョウソウ科 フウチョウソウ属の春まき一年草。南アフリカ原産でアメリカ大陸に広く分布する。花期は6~8月。草丈は約80cmで下から上へ次々と白、ピンク、紫などのきれいな花を咲かせる。

 たくさんの花びらが風に揺れる姿が蝶の舞いを連想させることからその名がつけられた。また英名の"spider flower"は、異様に長く伸びる雄しべと雌しべがクモの巣を連想させることからそう呼ばれるようになったという。降りしきる雨の中で撮影した三枚の写真を見ると、たしかにクモの巣にたくさんついた水滴が光っているようにも見える。 毎年梅雨の時期になるとこの花が見たくなり、雨の日に撮影にでかけるのを楽しみにしている。


 

 

アジサイの「花」観察

2015年06月22日 | 写真


   装飾花(ガク片)がやっと開き始め、内側はたくさんの花のつぼみでただ一輪だけ咲いている。





    普通のあじさいの花。装飾花に囲まれた真ん中の小さな青い花のつぼみが開いている。



 この紫陽花は発育不良なのか青いつぼみだけで周りの装飾花がない。きれいな花が二輪咲いていた。




  この「額紫陽花」は装飾花も内側の花もともに7~8分咲きくらいで、色合いも優しく美しい。




 この「渦紫陽花」は普通の紫陽花と同様に装飾花に囲まれた小さな青いつぼみが咲き始めている。

雨に濡れて

2015年06月21日 | 写真












 梅雨期の真っ只中で、たまに朝は晴天でも午後に入ると突然のにわか雨や雷雨に、というような日が続いている。育ち盛りの稲や初夏の季節を彩る花たちにとってはまさに恵みの雨である。鉢植えの植物も水遣りの手間もかからず元気に育っている。庭先の夏椿の白い花がすがすがしい。

 雨に濡れた花の写真を撮るのもまた楽しい。

<一枚目>「ホタルブクロ(蛍袋)」:キキョウ科の山野草。赤紫色の花を咲かせる「ヤマホタルブクロ」もよく見かける。その文字通りに、子どもの頃この花の中にホタルを入れてその薄明かりを楽しんだ懐かしい思い出がよみがえる。すぐ近くの散歩コースでもこの花を見つけられるのがうれしい。

<二枚目>「じゅんさい」の花:漢字が難しくてとても変換できない。ジュンサイ科ジュンサイ属の多年生水生植物。「夏の風物詩」といわれ食欲をそそるひびきがある。淡白な味とつるんとした舌触りが珍重されている。沼と水が豊富な秋田県内の産地が生産量日本一で知られている。写真のじゅんさいの花は実物よりも二倍以上の大きさで、地味な色合いで小さな花である。

<三枚目>「ウズアジサイ(渦紫陽花)」:古くからある品種でガク片(装飾花)が反り返り渦を巻いているような形になることからこの名がついたと言われる。 

奥日光湯ノ湖畔にて

2015年06月19日 | 写真








 群馬県片品村の「菅沼」を後にして金精道路を下り再び奥日光湯元に戻った。まだ雨が降り続いていた。名残惜しくて湯ノ湖畔の駐車場に入りしばらく湖畔を散策することにした。

 <写真一枚目>:湖畔にはほとんど花は見られなかったので、いつものコースで湖畔の周遊道を少し入ったところにある古びた石仏を見て帰ることにした。その途中で頭上に赤い花が見えたので一枚撮影したが、この花はこれまで奥日光で見たことがなかった。ツツジのようには見えるがどうもはっきりしないので、帰宅してからゆっくり調べることにしたのだがまだこれと同じ花の写真を一枚も見つけることができない。

(*その後いろいろ調べた結果、やはりツツジの仲間で「ベニサラサドウダン」だとわかりました。)
                                             
 <写真二枚目>:湖畔の石仏は静かな林の中で雨に濡れていた。この場所には何度来たかわからないほどで、雪景色の中の石仏を撮影したこともある。これまでウェブサイトなどでもいろいろ調べたことがあるが、この石仏に関する記事や写真はまだみつからないままである。



「エンレイソウ」(延齢草)

2015年06月18日 | 写真








「エンレイソウ(延齢草)」:ユリ科エンレイソウ属の山野草で林の中に自生する。4月~6月ごろに開花するが成長がとても遅く、花を咲かせるまでに長年かかる。北海道には多種類のエンレイソウが自生している。写真は「白花延齢草」で他に褐色、紫色、緑色の花を咲かせる種もある。純白の花びらが3枚、緑色のガクも3枚、葉も3枚でとてもわかりやすい姿をしているのが特徴になっている。

 薬草としても知られていて、その昔食あたりなどで苦しむ人に根を煎じて飲ませ毒物を吐き出させて生き延びさせたことから「延齢草」の名がつけられたといわれている。  

 二枚目の写真では直前の記事の「シラネアオイ(白根葵)」となかよく並んでいるが、これはまったくの偶然である。こんなめずらしい花2種を同時に撮影できるとはまったく信じられないほど幸運なことであった。撮影場所は前の記事の写真と同じで、群馬県利根郡片品村の「菅沼」湖畔の自生地である。おそらくこの場所以外でこんな写真が撮れることはこれから先まずないだろうと思う。この旅の忘れられない思い出となった。

 

「シラネアオイ」 (白根葵)

2015年06月17日 | 写真








「シラネアオイ」(白根葵):キンポウゲ科シラネアオイ属の多年草で、多雪地の深山に自生する日本固有の一属一種の貴重な山野草。本州の中・北部の日本海側から北海道にかけて分布する。

 日光連山の最高峰「日光白根山」(2578m)に多く見られ、花の姿が「タチアオイ」(立葵)に似ていることからその名がついたといわれる。花期は5月中旬から初夏にかけての頃で青みがかった紫色の花を咲かせる。そう簡単に見られる花ではないので、ゆっくり時間をかけて撮影を楽しんだ。この日は朝いちばんに奥日光竜頭の滝で撮影を始めてからずっと雨が降り続いていたが、群馬県に入ってやっと雨が止み時々薄日が差すこともあった。

 二枚の写真は栃木県奥日光から金精道路を上がり群馬県利根郡片品村に入ってしばらく走ったところにある「菅沼キャンプ場」内で撮影した。「菅沼」は標高1400mの奥日光戦場ヶ原よりも更に高い標高1731mの地にあり、日光白根山の噴火による堰き止め湖である。この辺りは冬場は積雪2mを超え菅沼は12月上旬から5月上旬まで結氷する。

 その湖畔に「シラネアオイ」の群生地があった。これは出かける前に知っていた訳ではなく、キャンプ場入り口前のドライブインで店の人と話をしていて偶然に情報を得るという幸運に恵まれたおかげであった。実はこの後すこし下の「丸沼高原スキー場」のロープウェイで日光白根山中腹まで上がる予定だったのだが、この日はロープウェイが運休でそれはならなかった。このスキー場には昔一度滑りに来たことがあってとても懐かしく、ゲレンデを見上げながらロープウェイ乗り場周辺を散策してしばらく時間を過ごした。
 *二枚目の写真の小さな白い花は「ニリンソウ(二輪草)」。      (2015/6/3 撮影)

「小滝」 (奥日光)

2015年06月16日 | 写真





         







 「小滝」:名前のとおりこじんまりとした滝だが、新緑に囲まれたその姿はなかなか立派である。雨が降り続いて水量も多く、うっそうとした森の中にさわやかな水音を響かせていた。「自然研究路」の最後の見所となる「湯滝」まであと500mというというところに案内表示があり、左下へ急な階段を下りると滝前に橋がかかっている。滝直下への道はなく一枚目はその橋の上から撮影した。元の道へ戻り少し進んで滝を見下ろして撮影したのが二枚目の写真である。

 ここまで長い道のりだったが、きれいな景色が続き立ち止まって撮影することが多かったためか足腰にそれほど疲れも感じない。「湯滝へ400m」の表示が見えると足取りもさらに軽くなってきた。奥日光三名瀑の一つ「湯滝」の水音がだんだんと大きく響いてきた。まもなく湯滝前の茶店の屋根が目に入り、このコースの湯滝側からの入り口になる鉄扉のゲートに到着した(写真三枚目)。

 「竜頭の滝」周辺や「戦場ヶ原」の見晴らしのよい区間には「熊に注意」の看板は見当たらないが、「泉門池」手前から「湯滝」までは山中の道となり、やはり熊が多い地域なので「熊よけ鈴」は必ずザックにつけておいたほうがよい。心地よい鈴の音を聞くと少し疲れてきても元気がでるものだ。


「泉門池」(奥日光)

2015年06月15日 | 写真












 奥日光「竜頭の滝」から「湯滝」までの6.3kmの「自然研究路」をあちこちで写真を撮りながら歩き続け、アップダウンのほとんどない戦場ヶ原を抜けて最終地点の湯滝がだんだんと近づいてきた。残りの1.5kmほどはすこしアップダウンのある山道になる。道の右手の視界が急に開けて右下に木肌一面に苔むした大木と池が見えてきた(写真一枚目)。これがコース中唯一の池沼である「泉門池」で、それほど広がりも深さもないが山あいの静かな雰囲気のよい景色になっている。奥には休憩用にいくつもの木製のベンチが設置されていた。

 ベンチに荷物を置き池畔に下りて撮影を始めると真っ先に目に付いたのが薄紫色のトウゴクミツバツツジだった。楽しみにしていたスタート地点の竜頭の滝周辺ではほとんど咲き終わっていたが、この池のほとりにだけまだ花が残っていた。幸いこの時は雨も小止みになっていて、そのツツジの色を入れて新緑もきれいな静かな池畔の風景を何枚か撮影することができた(写真二枚目、三枚目)。 
                                  (2015/6/3 撮影)

「ズミの咲く頃」-II

2015年06月14日 | 写真












  栃木県奥日光の戦場ヶ原を歩くと、湯川の岸辺や流れの中、木道脇などにたくさんの大木が倒れこんでいるのが見られる。そして長年の間にそれらの朽木からまた新しい命が芽生えて育っている。昨年度は戦場ヶ原全体のすべての木道の改修工事が行われて快適に歩けるようになったが、倒木については、嵐などで木道上に倒れこんだ巨木を少しだけ移動する以外はすべてそのまま、自然のままにいつまでも残されている。自然の宝庫である貴重な湿原に大規模工事のための車両やクレーンなどを持ち込むことはありえない。いつもこの道を歩く度に大自然のありのままの姿を肌身で感じ取ることができる。

 三枚の写真のどれを見ても、岸辺にはたくさんの「ズミ」の木が見られる。二、三日前には真っ白な花が咲きそろっていたことだろう。一枚目と三枚目の写真では、台風などで朽木の上に完全に倒れこんだズミの木が白い花を咲かせている。まっすぐ立ち上がることは難しいかもしれないが、来年も再来年もまた花を咲かせて欲しいと祈らずにはいられない。            (2015/6/3 撮影)

「ズミの咲く頃」(奥日光)

2015年06月13日 | 写真












 栃木県奥日光「戦場ヶ原」は標高1390-1400mの高層湿原で広さは400haにも及ぶ。2005年11月にはラムサール条約登録湿地に指定されている。奥日光を流れる「湯川」は最深部湯元の「湯ノ湖」を起点に、落差60mの「湯滝」となって流れ落ち、「戦場ヶ原」を貫流して延長210mの大渓流瀑「竜頭の滝」へと続く。

 この間は「奥日光自然研究路」として延長6.3kmのハイキングコースとなっている。冬場は白一色の雪原となるが、雪解けから秋にかけては折々に新緑、多くの種類の高山植物、ズミの花、ワタスゲ、ツツジ、紅葉、などが迎えてくれる自然の楽園となる。

 これまで何度となくこの道を歩いたことがあるが、今回は特に、初夏の花「ズミ」の咲き誇る景色の中をゆっくり散策したいと思って出かけた。早朝、前掲の「竜頭の滝」の撮影を終えて雨の中を歩き始めたのだが、竜頭の滝周辺の「トウゴクミツバツツジ」と同じく、5月に気温が異常に高かったせいか、現地で聞くと「ズミ」の花もほんの3、4日くらい前が見頃だったいうことですでに散り際となっていた。特に赤沼から湯滝までの道沿いは、花盛りのときは見渡す限りのすばらしい「白い世界」となるのだが、すでに薄茶色に変色した花びらが多くなっていた。

 雨は歩き始めから終点まで降り続いていた。それでもあきらめず、まだきれいな花が残っている場所を探し続けた。掲載した3枚の写真のうち上の2枚は、わずかに純白の「ズミ」らしさを感じさせる木を見つけて撮影したものである。ほとんどの木々が3枚目のように散り始めで、花の色も薄茶色がかってきていた。来年は現地情報をさらに正確にキャッチしてから出かけたいと思う。
(*「ズミ」の花はほとんどが白花だが、淡いピンクの花も所々に咲いている。)
                                    (2015/6/3 撮影)

「竜頭の滝」-II

2015年06月12日 | 写真
















 雨の降る早朝で駐車場には車が一台も見当たらない。「竜頭之茶屋」周辺での撮影を終えて、いつものように「竜頭の滝」側道からの撮影ポイントを一巡することにした。

 例年5月下旬から6月初旬ごろには滝の両岸が「トウゴクミツバツツジ」の薄紫色で染まって目にも鮮やかな景色となるのだが、今年は完全にあてはずれとなった。お目当てのツツジはすでにほとんど咲き終わっていて、新緑の中で目に付く花は一枚目の「ミヤマザクラ」と他の3枚にわずかに写っているオレンジ色の「ヤマツツジ」に限られていた。

 210mという他の滝では考えられない長い流域で、側道を移動しながらいつもの撮影ポイントでゆっくり撮影していると時間の経過も忘れてしまう。側道からは変化に富んだ「渓流瀑」の見事な眺めを楽しむことができる。「竜頭之茶屋」も開店前でその後も誰一人出会うこともなく、「竜頭の滝」独り占めのぜいたくな時間を過ごすことができた。紅葉の季節とツツジと新緑の季節には、朝できるだけ早く駐車場に入ることをお勧めしたい。                  (2015/6/3 撮影)

「竜頭の滝」-I (奥日光)

2015年06月11日 | 写真



 



         








「竜頭の滝」:奥日光を訪れる人は必ずと言ってよいほど立ち寄る観光名所となっている「竜頭の滝」は全長210mに及ぶ「渓流瀑」で、男体山の大噴火による溶岩流が固まった岩石の上を勢いよく流れ落ちている。滝つぼの直前が巨大な岩によって二股に分かれて流れ落ちていて、この部分を頭として滝全体の長い姿を「竜」に見立ててその名がつけられたという。側道もよく整備されていて滝下と滝上に無料駐車場がある。特に秋の紅葉シーズン、初夏の新緑とトウゴクミツバツツジが咲く時期には、上下の駐車場がいっぱいになるほどの賑わいとなる。 

 「一枚目」:270年前の江戸時代から、日光を訪れる人の憩いの場となってきた「竜頭之茶屋」は竜頭の滝の観瀑台を兼ねていて、お茶や蕎麦をいただきながら滝の姿を楽しむことができる。観光バスが到着する時間帯となると大賑わいとなるので、いつも夜明けに着くように千葉を深夜に発つことに決めている。この日は天気予報どおり朝から雨が降り続いていて、木々の新緑も見頃のヤマツツジも色鮮やかに目に映った。

 「二枚目」:「竜頭の滝」最下部の二股に分かれた流れと滝つぼ。今年は5月に暑い日が続いたこともあって、この時期に滝周辺を飾るトウゴクミツバツツジの薄紫の花はほとんど咲き終わっていた。毎年それを楽しみにして出かけるのだが、今回は計算違いとなった。それにしても標高1730mの地だけあって、6月になっても新緑がまぶしいほど美しい。

 「三枚目」:滝周辺には一枚目のオレンジ色の「ヤマツツジ」とこの写真の純白の「シロヤシオツツジ」が雨に濡れてきれいに咲いていた。

 「四枚目」:滝下の渓流をアップで撮影した。ここは白い流れを背景にツツジの新緑がとりわけきれいに見えるポイントで、訪れる度に忘れず撮影することにしている。  
                                   (2015/6/3 撮影)