千葉県安房郡鋸南町勝山海岸沖合いに浮かぶ「浮島」に落ちる夕日撮影に出かけた。毎年一月になると夕日がこの浮島の上に落ちるので何度か出かけることに決めている。昼間は快晴で雲ひとつなかったが、夕刻になると西空に雲が現れて(よくあることだが)「今日は夕日撮影はだめか・・・」と思いながら、防波堤の上に腰をおろして眺めていた。それでもせっかく千葉市から1時間以上車を走らせてきたのだから何枚か撮っておこうと思いたち、撮影準備を始めた。
<一枚目>:16:18 撮影 夕日がだんだんと落ちてくると浮島のどのあたりに沈むかがわかってくる。一枚目を撮影する前にそれを判断して長い堤防の上を移動しながら三脚をセットする位置を決めた。二つの島がほんの少し離れている中間点に夕日が落ちる位置を選んだ。だんだんと日が落ちてくるとやはり西空の低い雲が黒く見えてきた。これでは夕日が雲の向こうに沈むので浮島にかかる絵は期待できない。
<二枚目>:16:54 撮影 さらに夕日が落ちてきてますます黒くなってきた雲の向こうに隠れてしまった。三脚をたたんで帰るカメラマンもいる。寒いので自分もそろそろやめようかと思っていた時、黒い雲の一番下の部分が明るくなってまた夕日が顔を出した。この瞬間はほんとに短い時間だがはるか彼方の伊豆半島の天城山(?)の稜線が見えた!そしてその稜線に夕日が沈む瞬間にシャッターを切り続けた。
こんなに黒い雲があってはとてもきれいな写真にはならないが、上空の変化に富んだ雲もおもしろくていちおうこの日の夕景撮影記録を残しておくことにした。