たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

「サルスベリ(百日紅)」の花

2015年08月30日 | 写真

                秋雨に打たれるピンクの百日紅 

 

             純白のサルスベリの花。 まだ蕾が残っている。

 

                     

 「サルスベリ」(百日紅)(猿滑): ミソハギ科の落葉樹で夏の代表的な花木。「サルスベリ」の漢字名は二通りあるが、普通に使われる「百日紅」は、開花時期が7月から10月ごろまでと長いことからその漢字があてられた。梅雨の季節から秋雨の季節まで咲き続ける。また二つ目の「猿滑」は、木肌がつるつるしていて文字通り猿が滑りそうだということに由来することはよく知られている。

 濃淡ピンクや純白の花をよく見かける。上の写真の花はどれもほぼ満開の状態で、花房の重みで下垂している。三枚目の写真はアップで撮影したので、6枚の縮れた花びらがシベを囲む一つの花の姿がはっきりとわかる。古来比較的花の少ない夏の庭園には欠かせない花木として愛されてきた。

         炎天の 地上花あり 百日紅     高浜虚子

 


「コブシ(辛夷)」の実

2015年08月28日 | 写真

 

 

 

 「コブシ(辛夷)」:日本原産でモクレン科モクレン属の落葉高木。春先の野山で葉が出る前に白い花を咲かせて春の到来を告げる。真夏の頃に写真のような形の赤い実が目立つようになる。初めて見る人はびっくりするのではないかと思う。あの繊細できれいな白い花とこの赤い実がすぐには結びつかない。葉をよく見ると、ちょっと小さめだがたしかにモクレンの葉に似ている。

 「コブシ」の名は、その形が子どもの握りこぶしに似ていることからつけられたという。赤い実は集合果ででこぼこ状の形になっている。花蕾は乾燥させて「辛夷(しんい)」という名の漢方薬にもなり、鼻炎などに効果があると言われる。

 


「吐竜の滝」- III(山梨県)

2015年08月25日 | 写真

 

 

 

「吐竜の滝」- III

<一枚目の写真>: 「吐竜の滝」中央部は二段になって流れ落ちる繊細な流れが魅力的で苔の緑も美しい。最上部を見ると水が崖から湧き出している「潜流瀑」であることもよくわかる。写真集などでは上下を別々にアップで撮影した画像もよく見かけられる。

<二枚目の写真>: 今回も滝前をゆっくり時間をかけて動き回り撮影を楽しむことができた。しばらく経つと次々とカメラを持った人たちがやってきた。朝の挨拶を交わし三脚を片付けて帰り支度を始めた。時には見知らぬ人と自然に会話がはずむこともありそれもまた楽しい。昨年ははるばる山口県から撮影にやってきたという人と出合いとても驚いたことがあった。自分の故郷が隣県の広島ということもありしばらく話し込んだことが忘れられない。定年退職後、車で日本中の好みの滝を撮り歩いているということだった。丁寧に挨拶をして滝前を離れ駐車場へ向かった。いつものことだが、帰り道の沢を渡る橋の上で立ち止まり、奥に見える滝の姿をもう一度眺めた。今回は特に名残惜しくてまたカメラを取り出して手持ちで一枚撮影した。また紅葉の季節に出かけたいと思う。


「吐竜の滝」- II(山梨県)

2015年08月24日 | 写真

 

 

 

「吐竜の滝」- II  

 <一枚目の写真>: すこし上流に移動して、前掲「吐竜の滝全景」写真の三本の流れの中で向かっていちばん左手の流れだけを撮影した。高い崖の上部から幾筋も湧き出した水が中段で集まって渓流に注いでいる。このアングルで撮影するには、三脚を流れの中に立てて不安定な岩場で足をとられないように気をつけなければならない。雨の直後などで水かさが増していると危険でこの位置に立つことができない。

<二枚目の写真>: 一枚目の位置から渓流の中ほどに横たわる巨岩(左端)を巻いて下流に移り、ここもまた不安定な位置に三脚をセットして、一枚目と同じ流れ落ちる滝水と渓流とが合流する部分を下流方向から撮影した。

 このように「吐竜の滝」はさまざまなアングルで撮影を楽しむことができる。いつもまだ駐車場に車はなく人影の見えない早朝から時間を忘れて撮影を続けている。


「吐竜の滝」- I(山梨県)

2015年08月22日 | 写真
 




「吐竜(どりゅう)の滝」:山梨県北杜市川俣川東沢渓谷の滝。竜が水を吐いているようだということからこの名がつけられたという。八ヶ岳からの伏流水が崖のいたるところから湧き出して流れ落ちる「潜流瀑」で繊細な水の表情が美しく、遠隔地から撮影に訪れる人も多い。JR清里駅から滝入り口駐車場まで車で10分ほどで、そこから歩いて約15分で滝前に着く。滝へのアプローチが楽でとても助かる。
 五年前からこの滝をとり続けているが、何度訪れても見飽きることがない。これまでに撮影した新緑の頃、真夏、紅葉の季節、雪景色などの写真はたくさん溜まっていて、時々スライドで見たりして楽しんでいる。北杜市内には清里高原や他の地に多くの魅力的な滝があって、四季折々に車でのんびりと回っている。今回は真夏の訪問で、滝前には早朝に到着した。天気予報は曇りで気温は高く朝もやもなくて変化に富んだ風景にはならなかったが、いろいろな角度で撮影練習を楽しんだ。

<一枚目>:吐竜の滝全景。正面から撮影。主な流れは三本だが、よく見ると崖のいたるところから水が湧き出して流れ落ちている。八ヶ岳からの伏流水なので水量はいつも安定していてありがたい。

<二枚目>:沢のすこし下流にせりだした巨岩の上に三脚をセットし、上流に向かって縦位置で撮影。


「深川八幡祭り」2015

2015年08月18日 | 写真












     







      



 8月16日(日):江戸三大祭の一つに数えられる富岡八幡宮例祭「深川八幡祭り」の撮影にでかけた。今年は6年に一度の「二の宮神輿」の渡御が見られるということでたいへんな人出が予想されていた。事前に調べたところによると、「二の宮神輿」は重さは2.5トンもあり、6本の担ぎ棒に150人もの担ぎ手が肩入れするという他ではなかなか見られない超大型の神輿ということで楽しみにしていた。

 富岡八幡宮のホームページで神輿渡御のコース図面を入手し、八幡宮参拝後に下見を兼ねて東西線門前仲町駅周辺から永代通りを歩き、永代橋上で神輿を待って撮影を始めることに決めた。午後4時過ぎになると大太鼓を先導として(写真1枚目)二の宮神輿が橋を渡り始めた。まずは背景にスカイツリーを入れて一枚撮影しておきたいと思った。(写真2枚目)

 その後は永代通りから門前仲町駅前辺りまで、神輿を追って撮影を続けた。「水かけ祭り」の通称があるこの祭りでは、神輿や担ぎ手にむけての水かけがはげしい。他の祭りではおそらく見ることができないと思うが、消防ポンプ車を使った大規模な水かけも行われ神輿も担ぎ手もずぶぬれになっての行進となった。見物客が水しぶきを浴びて叫ぶ声が響き渡っている。(写真3枚目)またバケツや水道ホースを使った水かけもあちこちで行われていた。(写真4枚目)

 幸いこの日は「曇り時々晴れ」で気温もやや下がって猛暑日とはならず、南岸前線の影響か熱気を吹き流してくれるなんとなく涼しい風もずっと吹いていておおいに助かった。祭りの撮影の他にも下町情緒あふれる富岡八幡宮境内の老舗名店(写真5枚目)や永代通りに面したレトロな酒場(写真6枚目)などの街角撮影も楽しむことができた。

 
 








「フシグロセンノウ」の花

2015年08月17日 | 写真




「フシグロセンノウ」:ナデシコ科センノウ属の多年草。日本固有の山野草で、本州の太平洋側から九州にかけての温暖な山地に自生する。林の中や樹陰を好み草丈は50~80cmとなる。夏から秋にかけて朱色の花を次々と咲かせる。一般的に朱色の花はめずらしいといわれる。写真ではわかりにくいが、花の大きさは同科のナデシコの花と同じくらいである。

伝統の朝顔展 (千葉県佐倉市)

2015年08月14日 | 写真


               「黄鶏足柳葉紅細切采咲」
  



               「青斑入抱常葉淡藤鼠色丸咲」




                「青渦蜻蛉葉紅筒白丸咲」




                 「青林風常葉白丸咲」
 



 「黄蝉葉栗皮茶丸咲大輪」:市川団十郎が好んだ渋い色合いで「団十郎」の名がつけられている。
 歌舞伎界で「成田屋」の屋号で知られる市川宗家は成田市・成田山と深い縁があり、7月30日に
 市川海老蔵が成田市観光大使「御案内人」に就任している。
 



              「青斑入蝉葉藤咲砂子覆輪丸咲大輪」 


 千葉県佐倉市「国立歴史民俗博物館」付属の「くらしの植物苑」では8月30日までの予定で特別企画展「伝統のあさがお展」を開催している。江戸時代に愛された素朴な色合いのおよそ300鉢もの朝顔が展示されていて、しばし暑さも忘れて過ごすことができる。また園内で朝顔をあしらったハンカチなどの小物をお土産品として販売していてこれも楽しい。

 お盆後もまだまだ暑い日が続きそうな予報となっているが、博物館の広々とした木陰の多い駐車場(無料)に入り、佐倉城址公園内を歩いてこの植物苑に向かえば快適な散歩も楽しむことができる。くらしの植物苑脇にも専用駐車場はあるが、せっかくの機会なので年間を通してさまざまな企画展を開催している国立博物館にも立ち寄りゆったりと時間を過ごすのもよいと思う。

ひとときの涼感

2015年08月11日 | 写真








       







 東京都内六本木の富士フィルムスクエアフォトサロンでの写真展を鑑賞した後、ミッドタウンで8月30日まで開催中の "MIDTOWN SUMMER 2015"会場を散策した。うだるような暑さで早々にガレリア館内へ入って休憩場所を探しているうちに、菱川勢一ディレクターとクリエイティングカンパニードローイングアンドマニュアルによる「風鈴音色」の展示場にさしかかった。とても魅力的な展示で、真夏の都心で涼やかな日本の夏のイメージを楽しむことができた。

 夕刻18:30から23:00までは花火や滝をイルミネーションで表現する "SUMMER LIGHT GARDEN"ショーが外の芝生広場で、また他にもいろいろなイベントが組まれている。立秋は過ぎてもまだまだ暑い日が続きそうな気配である。勤め帰りやついでの折にちょっと立ち寄ってみるのも楽しいと思う。




「ミソハギ」と「モンシロチョウ」

2015年08月09日 | 写真


                          

 「ミソハギ」(禊萩):ミソハギ科・ミソハギ属の多年草。日本と朝鮮半島に分布する。古来盂蘭盆会に墓前に供えられてきた花で「盆花(ぼんばな)」の別名があり、また精霊祭り(精霊流し)にも欠かせないので「精霊花(しょうりょうばな)」とも呼ばれる。咲く時期からしても、また「花言葉」をみても、お盆になくてはならない花であると感じる。

*花言葉:「切ないほどの愛」「慈悲」「意思の固さ」「愛の悲しみ」「純愛」「悲哀」「みそぎ」

 「モンシロチョウ」:成虫は3月ごろから10月ごろまで長い期間見られる。全世界の温帯、亜寒帯に生息する。純白でひらひらと舞うその姿は、世界中で人々の心を和らげ愛されている。
 朝の光を浴びて光るミソハギとモンシロチョウをみかけて逃さずシャッターを切った。ミソハギとモンシロチョウの組み合あわせを見つめていると、おだやかな優しい気持ちになれる。

 8月6日は故郷広島の70回目の原爆の日。今日8月9日は長崎原爆忌。式典への諸外国からの参列者数はともに過去最高となっている。いま世界中が「平和」を強く求めている。21世紀に入って15年経っても世界中で戦は絶えない。終戦の日が近づいている。二度とあのような悲惨な歴史を繰り返してはならない。若者たちに武器を持たせて送り出すことは絶対にしてはいけない。日本は「平和国家」としての道を歩み、国のリーダーは戦に巻き込まれる可能性を高める政策をとることなく、世界から敬愛される「平和の使者」としての役割を果たす存在であってほしいと心から願う。          

開花を待つ

2015年08月08日 | 写真








 散歩コースの小さな池の中でオタマジャクシがたくさん泳いでいる。ヒツジグサ(未草)の葉の上にまだ幼い蛙を見つけた。目をパッチリと開けている。どうも今にも開きそうな白い花をじっと見つめているように思える。この池の中で目立つものといえばスイレンよりかなり小さめのヒツジグサの花。きっと花がぱっと開くのを楽しみに待っているのだろう。

 周辺の散策道を一周して戻ってきてみると・・・まだ同じ位置でじっと動かず、花の方を見つめている。朝から日差しが強く暑いのでいつまでもつきあってはいられない。散歩用の小さなカメラを取り出して何枚か撮影した。

「法華崎」夕景 (千葉県)

2015年08月07日 | 写真





    



 南房総の景勝地「法華崎(ほっけざき)」海岸へ夕陽を撮りに出かけた。館山自動車道終点の南房総市富浦ICで降りて原岡海水浴場へ向かった。8月6日はこの海岸からダイヤモンド富士が望める日となっていた。日中は快晴で真夏日の太陽が照りつけていたが、夕刻が迫ってくると西方伊豆半島方面の空には厚い雲が見られるようになった。夏場のダイヤモンド富士撮影は雲や霞でだめになることが多いことはこれまでの経験からよくわかっていたので、少し北へ移動して豊岡海岸と南無谷海岸の間の「法華崎」遊歩道を歩いてみることにした。

 「法華崎」は、日蓮上人が鎌倉への渡海の折にこの場所で船旅の安全を祈って法華経を唱えたことからその名がつけられたといわれる。今では舗装された立派な遊歩道が整備されて大波の時を除けば安全に太平洋を望む雄大な景色を楽しみながら散策を楽しむことができる。突端には写真のように二つの島があってよいアクセントとなっている。奥の島が「雀島」、遊歩道に近い手前の島が「船虫島」と名づけられている。

 この場所にはこれまで一度も来た事がなかったので、次回訪れた時にはすばらしい夕景が撮影できることを期待して周辺をゆっくりと散策して撮影ポイントを確かめて回った。一応この日の記録写真を残すため、夕日が厚い雲の下に隠れるまで撮影練習も続けた。富士山はまったく姿をみせなかったが、晩秋から冬場にかけてはきれいな夕景撮影が楽しめる絶好の場所であると思う。  


いつかあの峰へ (山梨県)

2015年08月05日 | 写真

    



 山梨県北杜市清里高原道路の「黄色い橋」と呼ばれる「八ヶ岳高原大橋」駐車場からの眺めは実に雄大で、清里高原を訪れるたびに必ず立ち寄りすばらしい景色を楽しむ。大橋の彼方に南アルプスの名峰「甲斐駒ケ岳」の勇姿を望むことができる。

 「駒ケ岳」という名の山は国内に18峰ある。その中でこの「甲斐駒ケ岳」(通称「甲斐駒」)が最高峰で標高は2967m。中央アルプスの「木曽駒ケ岳」(通称「木曽駒」)は標高2956mで標高差はわずか11mである。これまで日本アルプスの山々には相当数登ったことがあるが、なぜかこの甲斐駒ケ岳にはまだ一度も登ったことがない。

 近くにそびえる「仙丈ケ岳3033m」にも、国内では富士山に次ぐ標高第二位の「北岳3192m」にも登ったことがあるのだが、その時期に甲斐駒にも登っておけばよかったと残念に思う。いや、まだこれからチャンスがあるかもしれない。きびしい登りで知られる峰だから軽い気分ではとても無理なことはわかっている。日ごろのトレーニングで足腰を鍛えなおしていつかあの峰を目指したいと、清里高原へ来るたびにいつも思う。