「アイ(藍)」の花: 別名「アイタデ」(藍蓼)」タデ科タデ属。インドシナ地方原産で日本には奈良時代に渡来した。根や葉を発酵させて青(藍)色の染料(インディゴ)にする。このことから濃い青のことを「インディゴブルー"indigo blue"」と呼ぶようになった。ジーンズ等の染料になる。花は濃淡ピンク色で秋に咲く。「出藍の誉れ」ということわざは藍で染めた布が藍より鮮やかな青色になることから、弟子が師の技量・学識を超えることをたたえる意味で、「青は藍より出でて藍より青し」という学問の重要性をうたった「荀子」のことばに通じる。佐倉市国立歴史民俗博物館付属「くらしの植物苑」の中のビニールハウス沿いに写真のような淡いピンク色と紫がかった濃い色の花が今たくさん咲いている。
「サンザシ(山査子)」:バラ科サンザシ属の落葉低木。白い花と赤い実が美しく庭木としても使われる。秋の赤い実は生食用のほか、糖菓・蜜煮が好まれ、乾果は生薬として古くから用いられ健胃薬として知られている。
「シュウメイギク(秋明菊)」:さわやかな秋の空の下でよく見かける花。レンズを通して見ると、パッチリとした目で見つめられているような可憐な花だと感じる。
「くらしの植物苑」を訪れたのが昼過ぎで、この「酔芙蓉」の花は朝方の白色からもうすっかりピンク色に染まっていた。夕方には濃いピンク色になってしぼんでしまう一日花。
「ヘブンリーブルー」西洋朝顔の代表種。9月までの「伝統の朝顔展」の時にも訪れてめずらしい各種の朝顔をその頃の記事で投稿したことがある。この目が覚めるようなきれいなブルーの朝顔はまだ蕾もたくさんあり青空を背景にしてその名の通りの美しい姿を見せてくれた。
「ツワブキ」:木陰にわずかに残って咲いていた花が木漏れ日を浴びて輝いていた。
「ボケ(木瓜)」:木瓜の花は真紅の花が代表的だが、もうほとんどが咲き終わってわずかに数箇所にぽつんぽつんとピンクの花が残っている。
「国立歴史民族博物館」駐車場に入り、特別展を見学した後に佐倉城址公園とくらしの植物苑を散策した。城址公園内には今の時期は花がほとんど見当たらない。ほんのわずかにオレンジ色の「ヤマツツジ」が二株狂い咲きしていた。「姥ヶ池」へ下りる奥の道は土砂崩れの工事中で通行禁止となっていた。カメラ散歩でいちばん奥まったところにある「くらしの植物苑」へ向かった。春や夏と比べればやや寂しいが、それでもここでは訪ねるたびにいろいろな花や実などをみつけることができる。
(注)博物館の広い駐車場のほかにくらしの植物苑脇や前にも無料駐車場がある。 (10/15撮影)