たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

「吐竜の滝」(山梨県)

2018年07月29日 | 写真

2018.7.20 撮影「吐竜の滝」 

 「吐竜(どりゅう)の滝」:山梨県北杜市大泉町山あいの滝。川俣川東沢渓谷沿いの断崖のいたるところから八ヶ岳からの伏流水が湧き出して流れ落ちる「潜流瀑」でその繊細な流れが美しく、滝の幅も広くて流れが変化に富み長い時間眺めていても見飽きることがない。この滝のファンは多く、遠隔地からの滝写真愛好家と滝前で出会い話がはずむこともある。四季折々に新緑、紅葉、雪景色、滝周囲の花、朝霧など変化に富んだ撮影を楽しむことができる。

 車ならJR小海線の清里駅前、または甲斐大泉駅前から10分ほどで駐車場に着く。徒歩でも急なアップダウンの道はなくおよそ40分で到着する。駐車場からは渓流沿いの林間の道を15分も歩けば滝前に着く。


 

 


「八岳の滝」(長野県)

2018年07月28日 | 写真

2018.7.19 撮影

 「八岳(やたけ)の滝」:長野県南佐久郡小海町八ヶ岳山麓の松原湖高原にある滝。「バイケイソウ」が咲いていた「白駒の池」からの帰り道、急坂を下りながらふと道の右脇の「八岳の滝⇒1km」という案内表示が目に入り 迷わず脇道へと右折した。実はこの滝はまだ一度も見たことがなくぜひ撮影したいと思ってはいたが、その表示を見るまでなかなか場所がわからなかった。

 ゆっくり進んでいくと道脇にバス停「八岳の滝入り口」があったのには驚いた。駐車場はなかったが、その場所は道幅がすこし広くなっていて先着の車が2台駐車していた。駐車禁止の標識もなく、幸いもう2台くらいは入る余地がありそこに駐車することができた。事前に調べた時の記憶では「八ヶ岳山麓の滝」でかなりの長い山道を上がる覚悟はしていたが、小さな案内板には「滝まで5分」と書かれていてまたまたびっくりした。

 ゆるやかな沢沿いの道を歩いて行くと間もなく滝の姿が見えてきた。深い山中の滝でこれほど苦労もなしに滝前に立つことができたことはこれまでめったにない。落差はそれほどないが、滝水の流れは複雑な岩盤にぶつかりながら変化に富んだ表情を見せていた。この方面へ向かう際にまた一ヶ所立ち寄りたい場所が増えたことになる。


この地点の標高は1577m

 

 

[参考] 厳冬期の「八岳の滝」(*小海町HPより借用)


「バイケイソウ」(梅慧草)

2018年07月28日 | 写真

2018.7.19 (北八ヶ岳白駒の池にて)

 「バイケイソウ」(梅慧草):ユリ科の高山植物で深山や湿地付近などに群生する。本州から北海道にかけて分布し草丈は100~150cmになる。初夏の頃から直立した花茎に多数の緑白色の小花を咲かせる。

 「コバイケイソウ」(小梅慧草)は同種だが草丈は100cm以下と小型で高山帯の登山道脇などに群生しているのをよく見かける。葉もよく似ているが花は白色で房状に咲き、「バイケイソウ」と比較すると草丈と花の色・形が異なる。ともに新芽、葉、花、根茎全体にアルカロイドを含有し毒性がある。山菜としてよく知られている「オオバギボウシ」は同じような場所に生育していて新芽はよく似ているため、誤食事故の発生が多いといわれている。

 国内で標高2000m以上にある湖沼の中では最大の長野県八千穂高原の「白駒の池」(標高2115m)の水辺に群生しているのを見かけて撮影した。白駒の池は一周40分ほどの散策コースがあり貸しボートもある。秋の紅葉風景は見事で、星空の観察、撮影場所としても人気がある。池畔の通年営業の山荘「白駒荘」は10月に新館がオープンする予定で現在工事が進んでいる。


「ルリイトトンボ」

2018年07月27日 | 写真

2018.7.19 (長野県八千穂高原にて)

 

 「ルリイトトンボ」(瑠璃糸蜻蛉):節足動物門 トンボ目 イトトンボ科 ルリイトトンボ属の小さなトンボで、亜高山帯の池沼や湿地付近に生息する。本州の富山県以北北海道までに分布する。生息環境が限定的で準絶滅危惧種に指定されている。成虫は5~7月頃見られる。

 その名のように体色は鮮やかな瑠璃色をしていてとてもきれいに見える。長野県南佐久郡八千穂高原にある標高2115mの天然湖「白駒の池」の畔で数多く飛び回っているのを見かけて夢中で撮影した。 


「ユウレイソウ」(幽霊草)

2018年07月26日 | 写真

2018.7.19  (八千穂高原苔の森にて)

 

「ユウレイソウ」:イチヤクソウ科の山野草で別名「ギンリョウソウ(銀竜草)」。日本中の亜高山帯の山地に自生する。根以外は純白色で半透明。「花」の中心にある青く透き通った丸い部分は雌しべで、その周りの黄色い点が雄しべ。青い雌しべはまるでユウレイの一つ目のようにも見える。薄暗い樹林の中でなんとなく不気味に見えることからこの名がつけられたという。草丈は10~20cmで花期は7~8月。とてもめずらしい「腐生植物」で、葉緑素を持たず光合成はできない。

 長野県八千穂高原の白駒の池へ上がる途中の「苔の森」の中で偶然にみつけて撮影した。この一枚も旅の思い出写真として大事に保存している。 


「イチヤクソウ」(一薬草)

2018年07月25日 | 写真

 

2018.7.19 (八千穂高原苔の森にて)

 

 「イチヤクソウ」(一薬草):イチヤクソウ科の山野草で草丈は20cmほど。6~7月に小さな白い花を咲かせる。この草はその名のとおり生薬として使われ古来貴重な植物とされてきた。脚気、むくみ、リューマチ、傷、虫刺され、関節痛など効能が多いことで知られる。

 この写真は長野県八千穂高原の白駒の池へ上がる途中の「苔の森」で撮影した。生い茂る青苔のなかでもいちばん多く見られる「スギゴケ」に包まれた可憐な白い花が目だっていた。


「浅間大滝」(群馬県)

2018年07月24日 | 写真

2018.7.18 撮影

  「浅間大滝」:群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢の滝で前掲の「魚止めの滝」の約200m上流にあり、同じ駐車場から沢沿いの平坦な道を歩いて数分でこの滝前に着く。これまでに数回撮影にでかけたことがあるがいつも水量が豊かで迫力がある。運がよければ約4年前に訪れた時のように光芒撮影を楽しむことができる。

 

2014.9.19 撮影


「魚止めの滝」(群馬県)

2018年07月23日 | 写真

2018.7.18 撮影

 

 「魚止めの滝」:群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢の滝。長野県軽井沢町中軽井沢交差点から北へ向かって走り、長野原町へ入ってまもなく「浅間大滝入り口」の大きな案内看板が目に入る。信号を右折してしばらく走ると左手の林の中にかなり広い駐車場がある。駐車場の隅に「魚止めの滝」降り口の案内板が立っている。約100m坂を下ると、複雑な岩盤上を三段に流れ落ちる激流が目に入り、その迫力に圧倒される。その名のとおり「魚が泳いで上れないほどの激しい流れ」で知られる滝である。おそらく同名の滝は全国各地にあるのではないかと思われる。

 この滝のすぐ上流には、北軽井沢地域で最大といわれる「浅間大滝」がある。同じ駐車場からごく近い位置に二つの趣の異なる名瀑があり、訪れる人も多い。


「白糸の滝」(長野県)

2018年07月21日 | 写真

2018.7.18 撮影 

 長野県北佐久群軽井沢町長倉の「白糸の滝」は、JR軽井沢駅前から旧軽井沢を抜けて北軽井沢、浅間山方面へと続く白糸ハイランドウェイ沿いの滝で、途中の道左脇に白糸の滝入り口駐車場がある。そこからは歩いてほんの数分でこの涼しげな滝の前に立つことができる。同名の滝は全国各地にあるが、関東地方では静岡県富士山西麓の「白糸の滝」と並んでよく知られていて訪れる人が多い。浅間山からの伏流水が高さ3m、幅70mの崖の上から湧き出して流れ落ちる姿は繊細で美しい。 


 


 


「光 芒」

2018年07月15日 | 写真

2018.7.8 撮影

   この春から栃木県のスッカン沢に通い続けている。「秘境」と呼ばれるにふさわしい手つかずの大自然の中で、時間が経つのも忘れて写真を楽しむことができる場所はそう多くはない。訪れるたびに数多くの撮影ポイントを巡りながら撮影に没頭している。

 去る5月16日に訪れた時には、「雄飛の滝」に鮮やかな光芒が差し込む光景に感動し、夢中でシャッターを切り続けたことが忘れられない(5月20日更新記事)。その後も何度かでかけているがあのような光景にいつも出会えるわけではない。何度眺めても飽きることのない美しいスッカンブルーの沢沿いを歩くのが楽しい。

 「雄飛橋」たもとの駐車場にはいつもは先着の何台かの車が見えたがこの日はまだ一台も見当たらなかった。ゆっくりと準備を整えて沢沿いの道へ下りていった。あちこちでの撮影にはずいぶん時間をかけてのんびりと過ごした。だんだんと奥へ進んでいくと、「仁三郎の滝」脇の橋を渡った先の崖沿いの道は土砂崩れで埋まりなんとか歩ける程度に踏み跡がついていた。この先更に土砂崩れが起きると通行できなくなるかもしれない。昨年秋の台風被害で雄飛の滝より奥の道は今も通行止めになっているので心配になってくる。

 「スッカン橋」の手前から「雄飛の滝」前へ向かい、滝周辺の景色の撮影を続けた。絶景が楽しめる滝前の岩の上で休憩していると、そそり立つ断崖の上から光が差し込んできた。崖上から幾筋も流れ落ちる伏流水の飛沫が輝いた。この日もまた偶然に忘れられない一瞬の記録を残すことができた。


「赤 滝」(栃木県)

2018年07月13日 | 写真

「赤滝」 2018.7.8 撮影

 

 「赤滝」:栃木県矢板市から塩原温泉郷へとつながっている県道56号で山間部へ上がり、広大な「栃木県民の森」の深い森林の中を走る。この滝の位置は初めて訪れる時にはなかなかわかりにくいが、道脇の「県民の森入り口」の道標を見落とさず、左手の狭い道に入る。しばらく進むと橋があり、そのたもとに小じんまりとした駐車場がある。橋を渡るとすぐに道が二股に分かれる。左手の両脇に草が生い茂る狭い道へ入ってゆっくりと進んでいく。滝入り口の看板は草に覆われて見えないので、道の左脇の巨木が立っている場所に車数台分の駐車スペースがあることを見落とさないように注意する。そこを通り過ぎてしまうと滝の位置はまったくわからなくなる。

 そこで車から下りると左側の沢のほうから滝水の流れ落ちる音が響いてくる。ほんの50m進み左方向にカーブした直後の左手道脇に滝下へ下る狭い道が見える。数年前に初めて訪れた時と同じく、その降り口からすこし下がった位置に「赤滝入り口」の小さな案内看板が立っていた。(*その看板は普通に前を見て車を走らせていると道脇の草に隠れて見えない。)

 滝下までの道はほんの100mほどだが足元はとても不安定で滑りやすい。滝前は巨岩がごろごろ連なっていて三脚をセットするのもなかなか骨が折れる。この日は滝の水量が少なく、正面下からは迫力不足のため、坂を下りる途中の木陰から流れを見下ろすアングルで撮影した。

 「赤滝」の名は、滝の複雑な形状の岩壁下部の色が赤いことから名づけられたという。


「ノシメトンボ」

2018年07月07日 | 写真

「ヤマボウシ」の実にとまって休む「ノシメトンボ(雌)」

 

 「ノシメトンボ(熨斗目蜻蛉)」:トンボ目 トンボ科 アカトンボ亜科。体長は40~50mm。「アカトンボ(赤蜻蛉)」の仲間では「ナツアカネ」や「アキアカネ」に劣らず多く見られる種で、成虫は6月から11月ごろまで見かけられる。翔の先端が黒褐色なのがよく目立ち、それがこの種の特徴になっている。また他のアカトンボと比べると体色がそれほど赤くない。雄のトンボの体色はすこし赤味がかっているが、写真のトンボは雌でほとんど赤色はない。

 このめずらしい名前は、腹部の模様が「のし(熨斗)」の模様に似ていることからつけられたという。


素簾の滝 - III

2018年07月05日 | 写真

2018.6.27 撮影

 「素簾の滝- I・II」を撮影した地点からさらに斜面を上がっていくと、直前の記事に載せた写真に映っている落差の大きい滝が流れ落ちる断崖の右方向に幅はおよそ50mもの変化に富んだ形状の断崖が連なっていた。その崖のいたるところから伏流水が絹糸を垂らしたように美しく流れ落ちていた。

 

 

 この深い森林の中には他にも何ヵ所か簡単には近づけない「素簾の滝」があるのだろう。一人であちこち探し回るのは危険でそこまでは望まないが、できればまたこの辺りまでは秋にも訪れて紅葉に包まれた滝景色を楽しめれば幸いだと思う。


素簾の滝 - II

2018年07月04日 | 写真

2018.6.27 撮影

 前日の6月26日に初訪問してかなりの時間撮影を楽しんだが、夜間にデータを眺めているうちにどうしてももう一度「素簾の滝」を見に出かけたくなり、翌日朝一番にまたスッカン沢入り口の駐車場に向かった。この日は前日の晴天とは違い曇り空で、また違った雰囲気の滝景色が撮影できることを期待していた。何度も確認した天気予報では雨の心配はまったくなかった。

 前日よりも更に慎重に沢を渡り、同じ滝の姿が見える位置まで斜面を上がった。前日とは違い直射日光が差し込まないしっとりとした滝と渓流の流れが目の前に広がっていた。この日は風が絶えず吹いていてスローシャッターの撮影では木々や草の葉の一部分が揺れているが、これもまた二度目の訪問の記録として大事な写真になった。この位置での撮影の後、前日は時間が足りず満足できる撮影ができなかった向かって右側の広い岩壁のまさに「簾」のような滝の姿をゆっくり撮影することができた。

 

滝下急斜面の沢の水音が今でも耳に響いてくるような気がする。

紅葉最盛期の景色もぜひ撮影したいと思う。