日曜日、茶文化資料館のお当番は竹内さん・・事情通
声を潜めて言いました・・あそこの工場もやめるらしいよ・・
いま、静岡県の茶業は大変なんです・・あまりの茶価の安さに廃業続出。
ウンと以前、台湾でシンポジウムがあった際、いまは亡き邱再発場長が言っていました。
台湾茶業は、世界の縮図。台湾で起こったことは大陸でも起こると・・
いろいろ思い当たることがあります。そして、大陸だけでなく日本にも当てはまる。
凍頂烏龍茶の現状を知ってびっくりしました。
「南凍頂、北包種」と台湾茶を二分する有名なお茶でしたが・・・
凍頂烏龍の最盛期が1980年代。産地「鹿谷郷」ではあちこち新植真っ最中・・
凍頂山では、それこそ、石を積んで天に至る・・ほどの茶園造成中。
これが裏目に出て、921大地震で崩壊!
そして、大転換期が約30年前の高山茶の出現! 1000m以上の産地で作るお茶を高山茶と言います。阿里山、梨山、杉林渓など・・ 凍頂山は700mくらいしかありません。
それに、発酵度40%以上・・しっかり焙煎。高山茶の発酵度は12~15%程度。
すっきりした新鮮な花香がウリです・・
凍頂烏龍の発酵度を20~30%にしましたが、基本的な作りは同じ。若い人にはあいません。
「高山茶」は春爛漫の少女に例えられ、「凍頂烏龍茶」は、よぼよぼの老学究に例えられるとか・・
鹿谷郷の茶園はかつての三分の一。凍頂山では半減。後継者もほとんどいません。
茶園は、瓜畑など野菜畑に転換。
静岡でも同じ流れにあります・・・
どうなるんでしょう?
同病相哀れんではいられません・・・何とかしなければ・・
・・